おんじょどいの小屋

鹿児島弁辞典「の」}

「の」

:脳 「五七五(ごうしちご) 短(みし)け言葉が 脳(の)を苛(こ)ねっ [米元年輪]」「パソコンも メールも 出来(でけ)ん 錆食(さっく)れ脳(の) [中村雲海]」

のい:乗る 「病院(びょいん)バス 乗(の)いはっの人(と)が 乗(の)らじ心配(せわ) [横手五月]」「漕(こ)っ方 (かた)も 乗(の)い方(ほ)も堪(の)さん 介護舟(かいごぶね) [長井春江]」

のい:載る 「一切(ひとき)れが 鰻丼に載(の)い 大家族(うげね)世帯(じょて) [小森寿星]」

のい:海苔 「海苔(のい)弁当(べん)で 会議費なっと 切(き)い詰(つ)めっ [山崎 満]」「海苔(のい)不作(ふさっ) さしつけ堰(せっ)が 罪(つ)む被(かぶ)っ [新地十意]」

のい:糊 「糊(のい)の効(き)た 浴衣が娘(おご)ん 胸を揉(も)ん [石原ミエ子]」

のいあぐっ:乗り上げる 「日本丸(にほんまる) 三角波(さんかっなん)に 乗(の)い上(あ)げっ [植村聴診器]」

のいうつっ:乗り移る 「宅(やど)ん女房(か)け 蓮舫(れんほう)女史が 乗(の)い移(うつ)っ [石塚律子]」

のいおい:乗り降り

のいかかっ:乗りかかる 「田植え女房(かか) 大乳房(うぢち)が膝頭(つぶ)し 乗(の)いかかっ [中馬美丈夫]」

のいかた:乗る方法

のいかゆい・のいかゆっ:乗り換える 「乗(の)い換(か)ゆい 訳いも行(い)かじ 亭主(て)し我慢(きば)っ [上山天洲]」

のいきい・のいきっ:乗り切る 「重(お)びハンデ 乗(の)い切(き)っ目映(めは)い 金メダル [福原福多]」

のいくん・のいこん:乗り込む

のいこゆっ:乗り越える 「大(ふ)て地震(なえ)い 亭主(て)す乗(の)い越(こ)えっ 逃げた女房(かか) [田之上 毬]」

のいだす:乗り出す 「JAL(ジャル)ん危機(き)き薩摩魂(だまっ)が 乗(の)い出(だ)せっ [吉岡道場]」

のいつくっ:乗り付ける 「金(ぜん)借(か)いけ 新車で平然(しれっ) 乗(の)い付(つ)けっ [仮屋一発]」

のいて:乗客・乗る人 「乗(の)い人(て)ん無(ね) バスが定刻(ていこ)き 走(はし)い出(で)っ [栫 路人]」

のいと:祝詞 「神主(ほい)どんが 訳あ分(わ)からん 祝詞(のいと)読(よ)ん [入来義徳]」

のいにげ:乗り逃げ

のいね:陸稲 「陸稲(のいね)刈(か)い 晩生(おって)西瓜が 畦(あ)ぜ転(まく)っ [倉元天鶴]」

のいはずす・のいはじっ:乗り外す 「乗(の)い外(は)じた ジェット機テロで 墜落(ひっちゃ)えっ [末村琢詩]」 「玉(たま)ん輿(こ)す 一晩違(ち)げで 乗(の)い外(は)じっ [今釜三岳]」

のいまっ:海苔巻き

のいよ:乗り合う・乗り合わせる

のかす:退かす・移す

のくい・のくっ:取り除く

のけっ:残すの連用形 「洗(あ)るたよな 骨を残(の)けちょい 魚好(さかなす)っ [諸木小春]」「化粧(けしょ)仕様(しよ)じゃ 女房(かか)は色気ば 未(ま)だ残(の)けっ [有馬純秋]」

のけをひっ:後ずさりする 「桜島(しま)大根(でこん) 錆(さっ)くれ包丁(ぼちょ)は 退(の)けをひっ [三條風雲児]」

のこい:残り 「俄客(にわかきゃ)き 直(たっち)き残(のこ)ゆ 盛(も)い直(な)えっ [仮屋一発]」 「店長の お薦めち書(け)た 売れ残(のこ)い [弓場正巳]」

のこい・のこっ:残る 「女房(かか)が逝(い)っ 短(みし)け看病(かんびょ)い 残(のこ)い悔い [萬福平次]」 「未(ま)だ少(ちっ)と 愛情(ぼんの)が残(のこ)っ 迷(ま)よ離婚 [津留見一徹]」

のこいむん・のこいもん:残り物 「残(のこ)い物(もん) 皿(さ)れ見事(みご)つ盛(も)い 婆(ば)ん昼飯(ちゅはん) [満留ぐみ]」「好(す)っなしこ 持(も)っ行(じ)け言(ちゅ)たた 残(のこ)い物(もん) [塚田黒柱]」

のこさるい・のこさるっ:残される

のこさん:残さない 「良(よ)か芽立(めだ)っ 一葉(ひとは)残(のこ)さじ 新茶摘(つ)ん [谷口雲城]」

のこすっ:残す 「残(のこ)すった 何(ない)も無(な)かどん 子い恵(のさ)っ [田中末木]」

のこらん:残らない 「出費(だしめ)をば 引けば残(のこ)らん 米作(こめつく)い [那加野黎子]」

のさい・のさっ:授かる・恵まれる 「嫁(よ)め恵(のさ)っ 介護法 (かいごほ)なんだ 知(し)たじ済(す)ん [那加野黎子]」「他家(よそ)を見(み)っ 恵(のさ)った方(ほう)ち 思(お)め直(な)えっ [樋口一風] 」

のさらん:運が悪い・恵まれない 「福耳(ふっみん)が 金(ぜん)にゃ恵(のさ)らじ 子い恵(のさ)っ [工藤天然]」 「着物(きもん)どま 恵(のさ)らじ済(す)もち 妻(かか)ん愚痴(ぐぜ) [坂元鶴山]」

のさん:困る・たまらない 「聞(き)こゆって 聞こえん真似も のさん姑(しゅと) [樋口一風]」「孫ん子守(も)や 堪(の)さん言(ちゅ)かたで 嬉(うれ)しか態(ふ) [鈴木芳子]」

のし:ない・無い 「子を名乗っ 振い込め言(ちゅ)たち 元が無(の)し [内野茶柱]」「年賀状(ねんがじょ)を 極楽(ごくら)き送(おく)い 便(びん)な無(の)し [長井春江]」

のす・のすい・のすっ:乗せる 「寝付(ねち)た児(こ)を 泡(ぶ)ち乗(の)すいごっ 柔(や)らす置(お)っ [前田一天]」 「人を肩(か)て 乗(の)せっ弥五郎(やごろ)ん 浜下(くだ)い [有川南北]」

のす・のすい・のすっ:載せる 「婆(ば)が悪口(あっご) ギネスブックい 載(の)すごちゃっ [有馬純秋]」 「大概(てげ)で良(え)て 馬鹿を頭(ず)い載(の)せ 難儀しっ [窪田ヨー]」

のせん:乗せない 「靴(く)ちょ脱(ぬ)がな 乗(の)せんち厳(いみ)し 娘(こ)ん車(くいま) [上籠若菜]」 「空気(くうき)しか 乗(の)せん日が 多(う)け 過疎んバス [多田一行]」

のぞっ:覗く 「いらん世話 隣(つっ)の夫婦喧嘩(いさけ)を 婆(ば)は覗(のぞ)っ [花園ちづ]」

のぞん:望む 「長(な)ご臥(ね)らじ 逝(い)っがなればち 婆(ば)の望(のぞ)ん [松元清流]」 「定年(てねん)亭主(とと) 所望(のぞ)だ昼寝(ひんね)も 飽(あっ)が来(き)っ [安藤孟宗竹]」

のぞん:望み・希望 「学校(がっこ)でな 親ん希望(のぞん)が 鼾(いび)く掻(け)っ [濱川白馬]」 「凄(わ)ぜ希望(のぞん) 名前(な)が賑(は)ずませた 名付祝(なつけゆえ) [ゆめ路]」

のっ:乗る 「利口(じく)な女房(かか) 片足(かたあ)す上(あ)げっ 秤(ちき)い乗(の)っ [堂園三洋]」 「精霊(しょろ)ん蜻蛉(ぼ)い 乗(の)っ戻(もど)ったや 後妻(あと)が居(お)っ [下本地郷二]」

のっ:載る 「包(つつ)まんじ 来(け)ち言(ゆ)で行けば 鯛(て)ずい載(の)っ岩崎美知代」

のっ:野火

のっとい:乗っ取る 「パソコンの 乗(の)っ取(と)い手錠(てじょ)が 狼狽(ばたぐ)ろっ [上籠若菜]」 「日本(にほん)ぬば 乗(の)っ取(と)ろそな態(ふ) 維新風(かぜ) [諸木小春]」

のっば:軒端(のきば)・ひさし 「吊(つ)い大根(でこん) 軒端(のっば)ん下で 踊(おど)ゆしっ [折田さくら]」 「節句(せっ)団子(だご)も 吊(つ)い笊(じょ)け軒端(のっ)べ 涼(すず)ませっ [福園東風]」

のっびゃがい・のっびゃがっ:伸び上がる

のどくっ:喉首 「喉首(のどくっ)が 何処(どこ)いあっとか 肥満(だんべ)妻(かか) [伊地知 孝]」 「喉首(のどくっ)の 傷(きし)が証(あかし)ち 刑事沙汰 [樋之口墨矢]」

ののさま・ののさん:神仏・仏様 「ののさんに 花ば絶(た)やさん 届(と)じた嫁 [尾崎若狭]」

のばすい・のばすっ:伸ばす

のばん:伸びない・延びない 「バスツアー 妻(かか)が隣(つ)ぎ居(お)っ 伸(の)ばん羽(はね) [楠八重渓流]」 「水桶(みったんご) 担(かた)げ過(す)ぎじゃろ 背が伸(の)ばじ [平水]」

のびい・のびっちょ:野蒜 「野蒜(のびい)どん 採(と)っちゃつんぐい ハイキング [三條風雲児]」 「野蒜(のびっちょ)を 野良(はい)の土産い 取(と)っもどっ [田中末木]」

のびい・のびっ:伸びる 「薄(う)し頭(びん)て 呉(く)れっやろそな 伸(の)びい髭 [永徳天真]」 「伸(の)びっとは 爪ばっかいで 髪(かん)な無(の)し [弓場正巳]」

のぶい・のぶっ:伸ばす 「家解(えと)っ加勢(かせ) 声は大(ふ)てどん 腰(こ)しゃ伸(の)べっ [上田 格]」 「豆好(す)っが 口(く)ち入れたまま 手を伸(の)べっ [上別府印句]」

のべおくい・のべんおくい:葬送・野辺送り 「横(よん)ご者(もん) 野辺ん送(おく)いも 横(よ)け寝(ね)せっ [上薗佳笑]」

のぼい・のぼっ:上がる 「石段(きざ)上(のぼ)い 滑(すべ)らん草鞋(わら)じ 目が集(たか)っ [吉永護謨毬]」 「向(む)け座(すわ)っ ミニん行儀(いずら)め 血が上(のぼ)っ [樋口一風]」

のぼい・のぼっ:登る 「掛け声ん 加勢(かせ)をば貰(も)ろっ 登(のぼ)い階段(きざ) [澤津乙名]」 「三浦氏い 続(つづ)こち裏ん 山(や)め登(のぼ)っ [堂園三洋]」

のぼい:鯉幟 「小(こ)め鯉幟(のぼ)ゆ ベランで揚(あ)ぐい 都会暮(まっぐ)らし [大西学老]」 「五月晴(さつっば)れ 臍繰(へそく)や鯉幟(のぼ)い なっ泳(およ)っ [津留見一徹]」

のぼいいえ・のぼいゆえ:5月5日初めての子供の生まれたお祝い 「幟祝(のぼいゆえ) 双子ん孫い 財布(ふぞ)は空(から) [山路野菊]」「久振(さしかぶ)い 過疎い恵(のさ)った 幟祝(のぼいゆえ) [新地十意]」

のぼすい・のぼすっ:逆上する 「浮気亭主(て)し逆上(のぼ)せた女房(かか)は 包丁(ほちょ)を研(て)っ [津曲とっこ]」「リストラい 逆上(のぼ)せっ社長(しゃちょ)を 投げ飛(と)べっ [前田あやめ]」

のぼれん:登れない 「チュウち言(ゆ)が 天井(つし)にゃ登(のぼ)れん メタボ猫 [白澤黒猫]」

のますい・のますっ:飲ませる 「良(え)気分で 飲(の)ませっ寝せっ 稼(かせ)がせっ [津留見一徹]」 「飲(の)ますれば 踊(おど)い出(だ)そそな 菊人形(きっにんぎょ) [江平光坊]」

のまさるい・のまさるっ:飲まされる 「飲(の)まされっ 七癖露見(ばれ)た ニューフェイス [福冨野人]」 「負け箸戦(なんこ) 躍起(やんき)ん対抗(む)こちゃ 飲(の)まされっ 」

のまならん:飲めない 「閉会の 挨拶(えさ)つ受(う)けのて 飲(の)まならじ [池上黒ぢょか]」

のまにゃ・のまんな:飲まないと 「飲めば酔漢(とら) 飲(の)まにゃ気力(あや)ん無(ね) 亭主(て)し返(もど)っ [原田菊男]」「もう一杯(いっぺ) 飲(の)まんな女房(か)けな 抗(む)こきらじ [吉岡道場]」

のまん:飲まない 「焼酎(しょちゅ)好(す)っが 飲(の)まん婿どみ 寂(とぜん)ね態(ふ) [森豊鹿郎]」 「今日(きゅ)は飲(の)まん 朝い言(ゆ)たなあ 晩に後悔(くけ) [伊地知 孝]」

のやっ:野焼き 「野焼(のや)っずい させんで蕨(わらべ) どま取(と)れじ [三條風雲児]」「灰(へ)を漁(あ)せっ 境界(さけ)石(い)す捜(さ)げた 野焼(のやっ)後(あと) [米元年輪]」

のらん:乗らない 「合併の 話(はな)しな乗(の)らん 黒字町(まっ) [花牟礼雲雀]」「義理(ぎい)の見合(みえ) 気分が乗(の)らじ 遅刻(ちこ)くしっ [井手上政暎]」

のろ:乗るの連用形 「終電に 乗(の)ろちけ死(し)んめ 婆(ば)は走(はし)っ [前田 蛍]」「相談(はな)し 乗(の)ろした 鼻輪(はなぐ)ゆ 婆(ば)が素引(そび)っ [鮫島鈍九]」

のろ:載るの連用形 「一度(いっど)でん 所得(しょとっ)番付(ばんづ)け 載(の)ろごたっ [堂園三洋]」

のん:飲む 「飲(の)んなとも 飲めとも言(ゆ)わん 倦怠期 [津留見酎児]」「百薬(ひゃくやっ)の 長(ちょ)を 飲(の)んじょって 煩(うぜら)しゅし [おんじょどい]」

のん:煙草を吸う 「税(ぜ)よ払(は)るて 煙草吸(の)ん衆(し)は 隅(す)み曲(まが)っ [吉村伝波]」

のん:ノミ・蚤 「ごったまし 胴体(ずて)で出費(だしめ)あ 蚤(のん)の肝(きも) [堂脇 進]」 「何(な)よすいも 心配(せわ)が先(さ)き立(た)っ 蚤(のん)の肝玉(きも) [多田一行]」

のんかた:飲み会 「飲(の)ん方(かた)ん 伝言なんだ 亭主(て)し言(ゆ)あじ[福永四球]」「またママあ 飲(の)ん方(かた)じゃっち 幼児(ちび)とパパ [西 幸子]」

のんく:飲み食い 「交際(つっけ)言(ちゅ)っ 派手な飲(の)ん食(く)で 倒産(けつ)ぶれっ [入来創雲]」

のんぐすい:飲み薬

のんぐらご:飲み競べ

のんごろ:お酒の好きな人・大酒のみ 「飲(の)ん平(ごろ)で 仕事(しごっ)の 好(す)かん 亭主(て)し恵(のさ)っ [那加野黎子]」「飲(の)ん奴(ごろ)は 好(す)かんが女房(かか)は 焼酎(しょちゅ)が好(す)っ [佐伯山神]」

のんこん:飲み込む・理解する

のんざ:宴会・飲み会・宴会場 「嘘んごっ 時計が進(すす)ん 焼酎(しょちゅ)飲(の)ん座 [堂園三洋]」 「新焼酎(しんじょちゅ)い 余計(じんじ)飲(の)ん座が 長(な)ごけなっ [満石うらら]」

のんさるく・のんさるっ:飲み歩く 「世帯(しょて)ん繰(く)や 知(し)たじ馬鹿亭主(て)しゃ 飲(の)ん歩(さ)れっ [猪俣凡児]」「交際(つっけ)言(ちゅ)あ 大切(てせっ)ち毎晩(めばん) 飲(の)ん歩(さ)れっ [原田菊男]」

のんだす:飲み始める 「飲(の)んだせば 最初(はな)ん遠慮(しんしゃ)か 飛(つ)で行(い)たっ [江口紫朗]」 「飲(の)ん出(だ)せば どん銘柄も 味(あ)じゃ同(おな)し [馬迫 蛙]」

のんたらん:飲み足りない 「飲(の)ん足(た)らん 顔(つら)食傷(しょっしょ)顔(づら) 御用(ごよ)始(はっ)め [筧 三平]」「飲(の)ん足(た)らじ 進軍ラッぺ 従(ち)て行(い)たっ [有川南北]」

のんだれ:飲み疲れ

のんて:酒飲みする人 「菖蒲(しょっ)の節句(せっ) 郷中(ごじゅ)ん飲(の)ん人(て)が 全部(ずるっ)集(よ)っ [畑山真竹]」

のんで:飲み代 「割勘(わいかん)ち 飲(の)ん代(で)は下戸も ひっ負(かる)っ [井手上政暎]」 「二次会の法螺(ぎら)が飲(の)ん代(で)をまっ被(かぶ)っ [入来創雲]」

のんでくい・のんでっ:飲み始める 「パート女房(かか) ビールを威張(いば)っ 飲(の)んでけっ [新地十意]」 「飲(の)んでたや 社長(しゃちょ)もごろいと 友達(ど)しなけっ [田原大黒]」

のんどし:飲み友達 「飲(の)ん友達(どし)は 多(う)けどん頼(たよ)い 友達(ど)しゃおらじ [井手上政暎]」 「飲(の)ん友人(どし)と 暖簾ぬ潜(くぐ)っ 良(よ)か気分 [上瀬明星]」

のんなおす:飲み直す 「窮屈(きくっ)ねち 二次会(にじか)や平社員(ひら)で 飲(の)ん直(な)えっ [原田菊男]」

のんにき・のんにっか:飲み難い 「飲ん難(に)っか コップんビール 検尿(けんにょ)後(あと)[渡 純光]」

のんのみと:蚤の夫婦(夫より妻が大きい) 「蚤(のん)の夫婦(みと) 亭主(とと)は逃げ腰(ご)し 下知(げ)つばしっ [田中栄泉]」「亭主(てし)の蹴(け)や 女房(かか)い届(とじ)かん 蚤(のん)の夫婦(みと) [江口紫朗]」

のんびい:のんびり

のんびゃがい・のんびゃがっ:伸び上がる

のんべ:飲兵衛・飲ん平 「献血(けんけっ)の 血(ち)ずい焼酎(しょちゅ)臭(く)せ 飲(の)んべ亭主(とと) [蔵ノ下夢石]」「歳暮(せぼ)買物(けもん) 飲(の)ん平(べ)にゃ焼酎(しょちゅ)ち 直(じ)き決(き)まっ [有川南北]」

のんほぐい・のんほぐっ:ありったけの焼酎を飲む・飲みすぎて財産を失う 「角隠し 父親(ちゃん)な 泪(なんだ)で 飲(の)んほげっ [福原福多]」

のんほで:飲み放題 「食放題(くほで)食(く)っ 飲(の)ん放題(ほで)飲んだ 女房(かか)ん留守(ずし) [堂園三洋]」

のんむん・のんもん:飲み物

のんものまんか:たくさん飲む・飲み過ぎる 「素手で来(き)っ 飲んも飲まんか 這(ほ)て帰(もど)っ [鶴田昌憙]」

のんや:飲み屋 「雨が止(や)ん 傘あ飲(の)ん屋い またキープ [伊地知 孝]」「指輪(いっがね)を 外(は)じて飲(の)ん屋で 盛(も)い上(や)がっ [上籠若菜]」