おんじょどいの小屋

鹿児島弁辞典「そ」}

「そ」

:便り・音信・連絡 「音信(そ)の無(ね)息子(こ)を 故郷(さ)て連れ戻(も)でた 大不況[瀬戸口湯気]」「レポータん後(うしと)でピース音信(そ)の無(な)か息子(こ) [おんじょどい]」

:添う 「七五三 子い添(そ)だ連(つ)れが 賑(にっぎゃ)こし [島田秀鼓]」

そい:それ 「曲尺(ばんじょがね) そいが魅力(みりょっ)ち 来た仕事(しごっ) [有川八味]」 「五十(ごんじゅ)女房(かか) そいがないなち 反抗(むこ)っきっ [上籠若菜]」

そい:ほら!(人に物を与えるときの声) 「妻(かか)ん料理(じゅい) 三分(さんぷん) 後(あ)てな そいち出(で)っ[吉村伝波]」「気分が良(え) 日どま小遣(こつけ)を そいち遣(や)っ [上薗佳笑]」

そい:剃刀 「切(き)れん剃刀(そい) 皮とめ顎ん ひげを剃(そ)っ [前原人力車]」

そい:反る

ぞい:草履 「ごったまし 草履(ぞい)で餅(も)つ踏(ふ)ん 可愛(むぞ)か孫 [牛留美峰]」「七五三 新(に)か草履 (ぞい)足袋(たっ)で 転倒(はんと)けっ [仮屋一発]」

そいかあ・そいかい・そいから:それから 「眉毛(めげ)は毛虫(ほじょ) そいかあ上(うえ)は 滑(すべ)い台 [平瀬芙蓉]」「客(きゃ)く帰(も)でっ そいから母(かか)は 子ん躾 [中間紫麓]」

そいかゆっ:そっくり返る 「弱虫(やっせんぼ) わが家(え)じゃ横座(よこ)ぜ 反(そ)い返(かえ)っ [山下明良]」 「天下(あまくだ)や 俺(お)いどが税で 反(そ)い返(かえ)っ [瀬戸口湯気]」

そいぎい:それっきり 「薄(う)し焼酎(しょつ)を 出(で)たやそいぎい 来(こ)ん飲兵衛(のんべ) [枦山一球]」 「借(か)っじたっ そい限(ぎ)い友人(どし)の 沙汰あ無(の)し [樋口一風]」

そいくいかゆい・そいくいかゆっ:そっくり返る 「返金(も)でたなあ 反(そ)いくい返(かえ)っ 帰(もど)っ行(じ)っ [山口涼風]」

そいくさ・そいくせか:それこそ

そいじゃが:そうだ!(人の行いなどを囃す声)

そいずい:それまで

そいせか:それすら

そいで:それで 「焼酎(しょつ)女(おなご) そいで転落(まく)れた 出世街道(けど) [楠八重渓流]」 「そいで化粧(けしょ) した顔(つら)かよち 亭主(とと)ん愚痴(ぐぜ) [山元自在鉤]」

そいでん:それでも 「米余(あま)い そいでん輸入(ゆにゅ)ち 汚染米 [西 幸子]」「無口者(うんだまい) そいでん沢山(ずばっ) 子は作(つく)っ」

そいとぐっ:添い遂げる 「厳(いみ)し亭主(と)て ごろいと一生(いっで) 添(そ)いとげっ [山田竜生]」

そいとも:それとも

そいどん:それでも・しかしながら 「独居(ひと)や楽(だっ) そいどん晩な 寂(とぜん)のし [植村聴診器]」

そいなあ・そいなら:それでは・それじゃあ 「そいならち木戸(き)で出 てからが長(な)げ喋(しゃべ)い[佐伯山神]」

そいのっ:振り返る 「美人(シャン)と会(お)っ 振返(そいの)っ見(み)ろち 度胸(どきょ)は無(の)し [筍]」

そいよか・そいよっか:それより

ぞうぞ:次々と・続々・ぞろぞろ 「宿(やど)浴衣 夜店冷(ひや)かし ぞうぞ出(で)っ [入来創雲]」

そえじ:添えない・添えず 「露天風呂 転婆(いなば)あ手じゃい 添(そ)えじ出(で)っ [金井一馬]」

そえっ:添える 「朝市(あさいっ)の 婆(ばば)あ元気も 添(そ)えっ売(う)っ [津留見酎児]」「年賀書(か)っ 一年(いっねん)過ぎた 返信(へ)じょ添(そ)えっ [松下小天狗]」

そえむん・そえもん:おかず・副食物

そがまし・そがましか:すさまじい・大袈裟である 「そがましか マスクん群(む)れも 下火(した)びなっ [小城るい女]」

そがましゅ:たくさんの・おびただしい 「庭ん草 そがましゅ毟(むし)っ 疲(だ)れとけっ [小城るい女]」

そがらし・そがらしか:多量の・たくさんの 「上戸(じょご)ん家(え)い そがらしゅ届(と)じた 焼酎(しょちゅ)ん 歳暮(せぼ) [棈松睦酔]」「旅支度(たっじた)き 女房(かか)はそがらし 荷を準備(しこ)っ [森山厚香]」

そけ:そこに・其処に 「歯痒(はが)い亭主(とと)そけ有(あ)い物 (もん)ぬやれち言(ゆ)っ [満石うらら]」「其処(そ)けあって オーイ電話ち 女房(かか) を呼(よ)っ [津曲とっこ]」

そげ:棘(とげ) 「久振(さしかぶ)い 棘(そげ)抜(ぬ)き女房(かか)ん 手を握(にぎ)っ [頬朗]」「言葉付(づ)か 丁寧(てね)じゃが話(はな)し 棘(そげ)があっ [樋口一風]」

そげな:そんな 「ペイオフち そげな心配(せわ)どん すごっあっ [石塚律子]」「窓際じゃ 其(そ)げなた知(し)らん 付け届け [市来流星]」

そげん:そんなに 「満月(まんげっ)と そげん差の無(な)か 見事(みご)て禿 [鈴木一泉]」「女房(おかた)つは そげん気楽(きだっ)け また肥(こ)えっ [上薗佳笑]」

そげんな:そんなには・それほどには

そこあたい・そこたい:そのへん・そこらあたり 「赤字通帳(かえ) 婆(ば)あそこあたい 投げ出(だ)せっ [有川八味]」 「そこたいの 浜で焼(え)たとい ハワイ言(ちゅ)っ [柳村遊月]」

そこずい:そこまで 「もう一杯(いっぺ) そこずいやっち 女房(かか)が釘(くっ) [西園健一]」「可哀相(ぐら)しこっ そこずいでちょん 当て馬(うんま)」

そこをちっ:底をつく・空になる 「道楽(どら)か好(す)っ じゃいが資金(もとで)が 底をちっ [福山吉連]」 「終(お)わいの無(ね) 炊事(まか)ねメニューも 底を突(ち)っ [石塚律子]」

ぞさ:手間・経費 「委託(たのん)農業(ざっ) 楽(だ)くした程(しこ)を 雑費(ぞさ)が食(く)っ [畑山真竹]」 「円満(ま)り交際(つっけ) 為(す)いな何(ない)かい 雑費(ぞさ)が要(い)っ [畑山真竹]」

ぞさっ:造作 「寺造作(てらぞさっ) 極楽(ごくら)きやっち 寄付が来(き)っ [長井春江]」「早(は)え造作(ぞさっ) 隅(すん)なごまけた 横道(おど)な大工(でっ) [井手上政暎]」

そしこ:それほど・それだけ 「金送れ たったそしこん 子んメール [樋口一風]」「け死(し)ん時(と)きゃ そしこんこっち 吸(す)放題(ほで)吸(す)っ [亀甲万年]」

そしこがっ:それなり・それだけのこと 「安(や)し会費 じゃればやっぱい そしこがっ [北原凡天]」

そしっ:葬式 「掻揚(がね)を手い 逝(い)た爺(じ)を語(かた)い 葬式(そしっ)加勢(かせ) [松元清流]」

そすと:そうすると

ぞぞわた:内臓 「千尋腸(ぞぞわた)い 厄介(やっけ)な疣(いぼ)が 顔(つら)を出(で)っ [村田子羊]」

そだっ:育ち 「良(よ)か育(そだ)っ 少(ちっ)とん騒動(そど)で 登校拒否(とうこきょひ) [田之上 毬]」 「玉(たま)ん輿(こし) 育(そだ)っが違(ち)ごで 絶(た)えん苦労(くろ) [諸木小春]」

そだっ:育つ 「両親(おや)ん背を 見て来た通(とお)い 子あ育(そだ)っ [岩崎美知代]」「学校(がっこ)出(だ)し 無理(む)ゆした程(しこ)ん 子い育(そだ)っ [畑山真竹]」

そだつっ:育てる

そだん:相談 「昨日(きぬ)来(く)れば有(あ)ったち逃げた借(か)い相談 (そだん)」「娶(も)れ相談(そだん) 両家(まんぼ)で血筋(ちす)ず 探(さぐ)い合(よ)っ[金井一馬]」

そちゅ:焼酎 「一合(いっご)どま 焼酎(そちゅ)も良(よ)かなち 医者(い)しぇ頼(たの)ん [樋口一風]」

そつ:焼酎 「旅(たっ)の宿 唐芋(かいも)ん焼酎(そつ)が 無(の)し不自由(せんぽ) [中村雲海]」「年金日 二ヶ月(にかげっ)分(ぶん)の 焼酎(そつ)を買(こ)っ [工藤天然]」

そっ:掃除 「玉(たま)ん輿(こし) 掃除(そっ)がのさんで 嫁(い)かん言(ちゅ)っ [津曲とっこ]」「引張(そび)かれっ 折檻(せっかん)言(ちゅ)よな 耳(みん)の掃除(そっ) [福冨野人]」

そっ:剃る 「腕白坊主(われこっぼ) 昼寝(ひんね)ん姉ん 眉毛(めげ)を剃(そ)っ [山内成泰]」「髭を剃(そ)っ 爺(じじ)はヘルパん 美人(シャン)ぬ待(ま)っ [佐土原 隆]」

そっ:添う 「ないがなし 添(そ)っみれ嫁(い)けち 肝煎(きもい)い婆(ば) [神薗善多]」

そっ:反る

ぞっ:雑木

そっかあ・そっかい:そこから 「修理(こそ)くれば そっかい余計(じんじ) 雨が漏(も)っ [林 夢太郎]」

そっくい:そっくり 「そっくいに撮(と)れた写真(しゃしん)が気(き) い入(い)らじ[栫 路人]」「逝(い)た亭主(とと)い 容姿(よ)しゃそっくいで 子が帰省(もど)っ [樋口一風]」

そっくいかやい:そっくり返る 「長(なが)か列(れ)ち そっくい返(かや)い 予約席(よやっせっ) [おんじょどい]」

そっけんなか:素っ気ない

ぞっさらし:節度がない・だらしない 「ぞっさらし 偽装(まげ)ん食材(しょくざ)ゆ 流通(なが)し込(く)っ [市来流星]」

そっせな:変な・奇妙な 「郷中(ごじゅ)花見(はなん) 剽軽(そっせ)な踊(おど)い 笑(わ)れが舞(も)っ[西 萌]」「焼酎(しょちゅ)を買(こ)け 薬屋(くすい)へ走(はし)い そっせな世 [永田酒楽]」

そっせんね:変な・奇妙な 「奇妙(そっせ)んね トイれ神様(かんさ)ん 居(お)らい歌 [有川南北]」

そっち:そっと 「目を落(お)てた 母親(か)けそっち紅(べ)ぬ 引(ひ)っ別れ [細山田妙子]」「見栄を張(は)っ そっち便所(まなか)で 財布(ふぞ)を見(み)っ [伊地知 孝]」

ぞっぢゃま・ぞっやま:雑木山 「親ん家(え)ん 周(まわ)や雑木山(ぞっやま) 鳥(とい)の声 [前田 蛍]」 「運(ふ)の良(え)奴(わろ) 貰(も)ろた雑木山(ぞっやま) 施設(しせ)ちなっ [埀野剣付鶏]」

ぞっぷい:びっしょり濡れる 「初夢ん 虎いぞっぷい 汗を掻(け)っ[石田霜降]」 「横雨(うっちゃめ)が ぞっぷいなけた 一張羅(いっちゃびら) [澤津乙名]」

そでんした:賄賂 「袖ん下 使(つ)こた挙句(あげ)きな 逮捕(つな)がれっ [宮江照院]」

そど:騒動・騒ぎ 「うそど」(大騒ぎ) 「新品に返(もど)せち女房(かか)ん 離婚(わかれ)騒動(そど)[稲田切株]」「暇(ひま)な衆(し)が愛(あい)の恋(こい)のち騒動(そど)を しっ[平中小紅]」

そとがん:外股 「外股(そとがん)の 女房(かか)が歩(さ)るけば 避(よ)くい犬(いん) [上籠若菜]」 「外股(そとがん)じゃ ブランド服(ふっ)も 品格(ひん)が無(の)し [うずら]」

そどごっ:いざこざ・トラブル 「騒動事(そどごっ)が 鶏小屋(にわといご)へも 入込(へく)ん来(き)っ [福冨野人]」

そどんくっ:裏の出入り口 「にわか客(ぎゃ)き 裏口(そどんくっ)かあ 肴(しおけ)買(こ)け [中原袖無]」

そなゆい・そなゆっ:供える

そねい・そねっ:反る・反り返る 「大(ふ)て赤子 小(こま)んか母親(かか)あ 返(そね)っ抱(で)っ [細山田妙子]」

そねくい・そねくっ・そねくいかやい:そっくり返る 「鯛(て)が皿い そねくいかやい 米寿祝(べいじゅゆえ)[入来創雲]」「反(そ)ねくって つっかえが要(い)っ 新(に)け課長 [棚網 鮎]」

そねばい・そねばっ:反り返る 「若(わ)け振(ぶ)って 反(そ)ね張(ば)っみっが 脚(あ)しゃくの字 [有馬純秋]」 「大(ふ)て太鼓(てこ)を 反(そ)ね張(ば)っ叩(た)たっ 鼓笛隊 [堂園三洋]」

そのかたっ:形式的に・僅かに 「そのかたっ 祝(ゆえ)は身内(みうっ)で 後妻(あとめ)貰(も)れ [新地十意]」

そのぐち・そのくっ:裏口 「午前様(ごぜんさあ) 裏口(そのく)ちょそっち 叩(た)てっみっ [中原袖無]」

そのっさぁ:その方・その人

そのみっ:裏道・路地・抜け道 「路地(そのみっ)で 二階(にけ)ん彼女い 口笛(はと)を吹(ひ)っ [入来創雲]」  「裏道(そのみ)つば 行(い)たい来(き)たいの 浮気亭主(てし) [今釜三岳]」

そびく・そびっ:引っ張る・引きずる 「女房(かか)ん目を 見い見い焼酎 (しょつ)を素引(そび)っ出(で)っ[福永四球]」「迎(む)けめ来(き)た女房(かか)い管巻(じじら)が 引張(そび)かれっ[川村 明]」

そびっくん・そびっこん:引っ張り込む 「下戸い御礼(ごれ) 言(ゆ)ながら亭主(てし)を 引張(そび)っ込(く)ん [おんじょどい]」「歌姫を 麻薬(まやっ)が地獄(じご)き 引張(そび)っ込(こ)ん [桑元行水]」

そぶい:素振り 「解散の 素振(そぶ)ゆ見せ見せ 首(く)ぶ繋(つ)ねっ [土竜]」

そま:蕎麦 「掻(か)っ蕎麦(ぞま)が 美味(うん)めち言(ゆ)よな 年齢(と)しけなっ [濱川白馬]」「好(す)っ言(ちゅ)たや またか今夜(こんにゃ)も 蕎麦(そま)ん汁(しゅい) [山田竜生]」

そまい・そまっ:染まる 「小湊が 座礁クジラん 血で染(そ)まっ [米元年輪]」「焼酎(しょちゅ)好(す)っの 鼻ん頭(びんた)は 赤(あ)こ染(そ)まっ [津曲とっこ]」

そまげ:蕎麦掻き 「そまげん灰(へ) 打(う)っ払(ぱ)るかたで 競(せろ)っ食(く)っ [下栗志乃]」

そむい・そむっ:染める 「染(そ)むい毛が あっでまだ良(え)ち 思(お)め直(な)えっ [塚田黒柱]」「魔女ん如(ご)っ 爪どん染(そ)めっ 料理(じゅ)らん嫁 [有川南北]」

そめむん・そめもん:染物

そめん:素麺 「素麺(そめん)料理(じゅい) 毎日(めにっ)の事(こ)てな 気力(あや)が無(の)し [小平田一清]」 「また今日(きゅ)もか 暑(ぬ)きち帰(もど)れば 冷素麺(ひやそめん) [北村虎王]」

そめんばら:すぐお腹が空くこと 「早期刈(か)ゆ へとへとなけた 素麺(そめん)腹 [三條風雲児]」

そゆ:それを 「口答(くっごた)え そゆば真似すい 九官鳥(きゅうかんちょ) [有川南北]」「異状(いじょ)は無 (ね)ち そゆ願(ね)ご座(すわ)っ 医者ん前 [工藤天然]」

そゆい:添える 「添(そ)ゆい真似 味噌は杓文字(めしげ)い へばい付(ち)っ [書川水平]」「損じゃっち 言(ゆ) かたで添(そ)ゆい 商売(あっね)上手(じょし) [大脇保子]」

そよば:それを  「孫と食う そよば楽しみ 作(つく)っ西瓜(すか) [萬福平次]」

そら:束子(たわし) 「厚化粧(あっげしょ)を 束子(そら)で落(お)てたや 自分 (わ)が恐怖(びび)っ[多田一行]」「藁束子(わらぞら)で 擦(こす)っくるそな だっきゅ面(づら) [小森寿星]」

そらみ・そらん:脇見・よそ見 「脇見(そら)むしっ 電柱(でんちゅ)と相撲(すも)で 自損事故 [松元清流]」 「博打(ばくっ)言(ちゅ)う 脇見(そらん)が消(け)せた マイホーム [加治佐眞一]」

そらみん:空耳

そるい・そるっ:逸れる

そろ:揃う 「走攻守(そうこうしゅ) 全部(すっぱい)揃(そろ)た 恐(わざ)い女房(かか)」「家族(けね)揃(そろ)っ 空腹(すっばら)で行(い)っ バイキング [江口紫朗]」

そろいそろい:ゆっくりと・そろそろ・徐々に 「飲(ぬ)で戻(もど)っ そろいそろいと 常時(じょじゅ)んこっ [西浦大器]」

そろいと:こっそりと・しずかに 「女房(か)け抗(む)こた 犬(いん)にそろいと 餌(えど)をやっ[林 夢太郎]」「休肝日 夜中(よね)けそろいと 盗焼酎(ぬすとぞつ) [大西学老]」

ぞろびい・ぞろびっ:引きずる 「痛(い)て足(あ)しょば 婆あぞろびっ お寺参(め)い [吉丸セツ子]」「背広どま ぞろ引(び)っ帰(もど)い 酔(えく)れ亭主(とと) [橋口笑二]」

そろゆい・そろゆっ:揃える 「可愛(む)ぜ孫い 婆(ばば)あ揃(そろ)ゆっ 浴衣下駄 [萬福平次]」

ぞわた:五臓六腑 「器用(きゆ)な指(ゆっ) モニタで内臓(ぞわ)て メす入(い)れっ [坂元うなっ]」

そん:その 「そん俺(おい)が 貰(も)ろたて趣味が 悪(わ)り言(ちゅ)嬶(かか) [林 夢太郎]」「そん程度 昨日(きぬ)が父(ちゃん)の日 じゃった言(ちゅ)っ [福原福多]」

そんぎい:斜め 「細(ほ)そ見(み)すち 肥満(だんべ)あカメれ 斜(そん)ぎ立(た)っ [金井一馬]」

そんし:その人・その人達

そんた:それは・そいつは 「愛と金(ぜん) 両方(まんぼ)呉(く)れ言(ちゅ)が そんた欲(よっ) [塚田黒柱]」 「あん美人(シャン)に 娶(も)れかかろ言(ちゅ)が そんた無理(むい) [田代彦熊]」

そんと:それ・そのもの 「通知表(つうちひょ)を 叱(く)るがそんとあ 親譲(おやゆず)い [吉岡道場]」

そんなあ:それなら・さようなら

そんなら:それなら

そんまま:そのまま 「思(お)もた様(ご)っ そんまま正直(しょじ)き 言(ゆ)で揉(も)めっ [樋口一風]」

そんやっ:その人・そいつ

そんわろ:そいつ そんわろどん:そいつら