おんじょどいの小屋

鹿児島弁辞典「に」}

「に」

にあわん:似合わない 「本当(ほん)のこちゃ 似合(にあ)わん縁ち 現在(いま)気付(きぢ)っ [横手五月]」 「なでしこい 何処(どっ)か似合(にあ)わん 化粧道具(どっ) [今井夢紫]」

にい:似る 「わが子とは 言(い)え似(に)いも似た 通信簿 [北山如無]」

にい:煮る 「料理(じゅ)や知(し)たじ 圧力鍋あ 唐芋(かいも)煮(に)い [野間口鈴女]」

にいくん・にいこん:煮込む 「無免許が 毒(どっ)も煮(に)い込(く)だ 河豚(ふぐ)ん料理(じゅい) [米元年輪]」

にいない・にいなっ:重荷になる 「政権の 荷(に)いないでけた マニフェスト [一笑]」「荷いなっち 言(ゆ)かたで 詰(つ)むい 里土産 [石野博海]」

にいならん・になならん:重荷にならない 「貰(も)ろ物(もん)な どしこ多(う)かろが 荷いならじ [米澤 律]」 「夢と趣味 一(ひと)っも肩ん 荷なならじ [弓場正巳]」

にえ:臭い・匂い 「見合(みえ)ん座(ざ)い 床屋ん匂(にえ)も 付(ち)て座(すわ)っ [東 こっ風]」 「音がせん 臭(にえ)い顔(つら)をば 見合(みお)わせっ [井之上一洋]」

にえきらん:煮え切らない 「歯痒(はが)い奴(わろ) 女房(かか)が女房ち 煮(に)えきらじ [有川南北]」

にえくいかあっ・にえくいかえっ・にえくいかやい:煮え繰りかかる・非常に腹が立つ

にえたぎい・にえたぎっ:沸騰する 「土用(どゆ)暑(ぬっ)せ 西瓜(すか)も畑で 煮(に)え滾(たぎ)っ [岩崎美知代]」

にお:匂う

にお・におっ:似合う 「マネキンぬ 脱(ぬ)がせっ買(こ)たが 似合(に)おわせじ [針持三毛猫]」「マネキンが 着(き)っで似合(にお)とい 買(こ)ち引(ひ)かじ [上山天洲]」

におわん:似合わない 「亀ん子供(こ)い 似合(にお)わん夢を 両親(おや)あ追(う)っ [東 五本松]」 「似合(にお)わんち 言(ゆ)かて袖どん 通(と)えっみっ [田中末木]」

にか:新しい 「古(ふ)り靴(くっ)が 一層(いっだん)目立(めだ)っ 新(に)か背広 [工藤天然]」 「熨斗紙(のしがん)な 新(に)か歳暮(せぼ)中は 期限切れ [中間紫麓]」

にがおび・にがおみ・にがおもか:荷が重い 「」「荷が重(お)びち 思(お)もどん頑張(きば)れ 痩馬(やせうんま)」

にがか:苦い 「栄転祝(おくいゆえ) 僻(ひが)んで割った 苦(にが)か焼酎(しょちゅ) [中囿和風]」 「補欠(ほけっ)でな ビールも苦(にが)か 祝勝会(しゅくしょかい) [金井一馬]」

にがごい:苦瓜 「散歩道(さんぽみっ) 見事(みご)て苦瓜(にがご)い 挨拶(えさつ)しっ [西 萌]」 「苦瓜(にがごい)も 頻繁(はいと)ん料理(じゅい)な 食飽(じっど)れっ [折田さくら]」

にかこめ:新米 「新米(にかこめ)ん 飯(め)しゃ精霊様(しょろさあ)が 先(さ)き食(たも)っ [三條風雲児]」 「新米(にかこめ)い 諭吉(ゆき)ちょ抱(だ)かせた 里便(さとだよ)い [吉丸セツ子]」

にかさっ・にくゎさっ:にんまり笑う 「にくゎさっち 並(な)るだ爺婆(じばば)が 目に残(のこ)っ [大久保胡坐]」 「にくゎさっち 笑(わ)るた惚(とぼ)けを 叱(が)やならじ [稲田切株]」

にかっ:にっこりと 「衣替え 紙幣が莞爾(にかっ) 顔(つら)を出(で)っ [前野一合敏]」「厳(いみ)し爺(じ)も 孫ん仕草(しぐ)せな にかっなっ [吉村伝波]」

にかむん・にかもん:新品

にがわれ:苦笑い 「苦笑(にがわ)れで 聞(き)っとも疲(だ)るい あてこすい [永徳天真]」「恥(げん)ね態(ふ)で 苦笑(にがわ)れしちょい 尻(しい)の養生(よじょ) [新地十意]」

にき:憎い 「笑窪ずい 憎(に)く見え始(で)けた 倦怠期 [江平光坊]」 「憎(に)き梅雨(ながし) 命(いの)つ取(と)らんな 明(あ)けやせじ [馬込白鯨]」

にき:難い 「言難(ゆに)き事(こ)ちゃ 聞(き)こごちゃ無(な)かち 冷(つん)て奴(わろ) [小瀬一峻]」 「一年(いっねん)の 計(けい)が立(た)て難(に)き 九十(くんじゅ)坂 [中間紫麓]」

にぎい・にぎいごろ:守銭奴・吝嗇坊 「金(ぜん)が無(ね)ち 郷中(ごじゅ)ん付合(つっ)けも せん吝(にぎい) [福山吉連]」「守銭奴(にぎいごろ) 毎日(めにっ)三度あ 通帳(かえ)検査 [池上黒ぢょか]」

にぎい・にぎっ:握る 「もへ盃(ちょ)くば 爺(じ)の後継(あとつっ)ち 握(にぎ)い幼児(ちび) [石塚律子]」 「帰(もど)やせじ 逆箒(さかぼ)く握(にぎ)っ 踊(おど)い出(で)っ [原田菊男]」

にぎいめし・にぎめし:握り飯・おにぎり 「間食(こびい)言(ちゅ)て 大(ふ)て握(にぎ)い飯(め)し 亭主(て)しゃ躍(おど)っ [畑山真竹]」「妙円寺詣(めいじめ)い 握飯(にぎめ)す包(つつ)だ 高菜漬(たかなづけ) [有馬慶成]」

にぎお:賑わう

にきっ:にきび 「面皰(にきっ)顔(づら) 布団のじたっ 抱(で)て寝言(ねごっ) [中囿和風]」

にぎらすい・にぎらすっ:握らせる 「握(にぎ)らせっ 反対派をば 黙(だま)らせっ [樋口一風]」 「病気(やんめ)姑(か)け 稔(みの)いの一穂(ひとほ) 握(にぎ)らせっ [惣福節子]」

にぎらるい・にぎらるっ:握られる 「握(にぎ)られっ 触(かか)いもならん 俺(おい)が通帳(かえ) [石塚律子]」 「亭主(て)しゃ牡牛(こって) いっも鼻輪(はなぐ)ゆ 握(にぎ)られっ [有川南北]」

にぐい・にぐっ:逃げる 「都合(つご)ん良(よ)か 言訳(ゆわけ)で逃(に)ぐい 苦情係(くじょがかい) [上薗佳笑]」 「満(まん)で言(ゆ)っ 数(かぞ)えで計算(つも)っ 厄(や)く逃(に)げっ [無花果]」

にくじ:わざと・面当て 「長電話(ながでん)うぇ 故意(にく)じテレビを 大(ふ)となけっ [蟹篭]」 「朝帰(あさもど)ゆ 早(は)えごわんがち 憎(にく)じ言(ゆ)っ [仏心]」

にくしん:憎む・憎しみ

にぐそな:逃げそうな 「怒(はら)かけば 鬼(おん)も逃(に)ぐそな 女房(かか)ん顔(つら) [米元年輪]」 「目立(めだ)っ事(こっ) 鳥(とい)も逃(に)ぐそな 大(ふ)てブラジャ [馬場日登巳]」

にくん:にきび 「鏡(かがん)かあ 膿(うん)が出(で)ろそな わぜ面皰(にくん) [丸田みとえ]」 「落花生(だっきしょ)を 面皰(にくん)が出(で)いめ 食(く)ちょい下戸 [三條風雲児]」

にくん:煮込む 「疣(いぼ)ん付(ち)た 処(とこ)ずい煮込(にく)だ 根筍(ねだけんこ) [有川南北]」

にくん:憎しみ・憎む

にくまるい・にくまるっ:憎まれる 「職(しょっ)が無(の)し 職安ずいも 憎(にく)まれっ [三條風雲児]」

にけ:新しい 「新(に)け金(ぜん)で 準備(しこ)た香典(こうで)ぬ 姑(ば)が叱(く)るっ [米元年輪]」 「新(に)け免許 車(くいま)ん鼻は 傷(きし)だらけ [中村雲海]」

にけ:二階 「どう嗅(かず)ん つけたか二階(にけ)ん 砂糖(さ)て蟻(いやい) [三條風雲児]」 「二階(にけ)ん娘(こ)を メールで呼(よ)じょい 不精(ふゆし)女房(かか) [有馬青嵐]」

にげ:苦い 「女房(うっかた)ん 小言(こご)つ肴(しおけ)い 苦(に)げビール [堂園三洋]」

にげきい・にげきっ:逃げ切る

にげくん・にげこん:逃げ込む

にげまわい・にげまわっ:逃げ回る

にげらるっ:逃げられる 「百薬(ひゃくやっ)の 長(ちょう)で女房(かか)ずい 逃(に)げられっ [新地十意]」

にごっ:濁る 「疲(だ)れ鰯 白内障(そこひ)じゃろかい 目が濁(にご)っ [有川南北]」

にし・にじ:人数 「バスガイド 出発(で)い度(か)し顎で 人数(に)し 当(あ)たっ [入来創雲]」「長寿率(ちょうじゅりっ) 天国(てんごっ)の衆(し)も 人数(に)じ入(い)れっ [津留群志]」

にじいよっ:にじり寄る 「イケメンに ずん垂(だ)れ乳(ちち)が 躙(にじ)い寄(よ)っ [桜井吹雪]」 「懐(つくら)どん 狙(ね)ろっ色気で 躙(にじ)い寄(よ)っ有川南北」

にしゅ:二升 「頼(たの)ん事(ご)ち 同時(いっど)き連(て)のだ 二升(にしゅ)結(きび)い [北村虎王]」 「二升(にしゅ)播(ま)っの 田植(たう)へばたぐろ 隠居作(いんきょざっ) [三條風雲児]」

にじょろ:その年に亡くなった死者の霊魂 「初盆に 新精霊(にじょろ)と語(かた)っ 新(に)け涙(なんだ) [山田竜生]」 「送(おく)い火い 新精霊(にじょろ)が拗(ご)ぬい 若(わ)け未亡人(おかた) [楠八重渓流]」

にじますい:滲ませる 「塵袋(ごんぶくろ) 家計(しょて)ん具合(あんべ)を 滲(にじ)ませっ [多田一行]」

にじん:滲む 「置(お)っ手紙(てがん) 零(こ)べた涙(なんだ)で 字が滲(にじ)ん [永徳天真]」 「血の滲(にじ)んよな 苦労(くろ)誰(だい)も 分(わ)かやせじ [三條風雲児]」

にすい:似せる

にせ・にせどん:若者・青年 「大笑(ひたわ)れも 青年(にせ)は片頬(かたふ)ち じっ我慢(きば)っ [白澤黒猫]」 「断(ことわ)れば 冗談(わやっ)じゃったち 吐(かや)す青年(にせ) [小波]」

にちょい・にちょっ:似ている 「派出所い 亭主(て)し良(ゆ)う似(に)ちょい 人相書(にんそがっ) [石塚律子]」 「出産(さん)の見舞(みめ) 似(に)ちょっとこいを やれ探(さ)げっ [おんじょどい]」

にっ:脱ぐ 「退職(やめ)たぎい かつらも脱(に)だや スカッしっ [うずら]」「肥満(だんべ)嬶(かか) 襦袢(じばん)ぬ脱(に)だや 腹(はら)三つ [冗男]」

にっ:抜く 「動(いご)っ始(で)た 汽車が涙(なんだ)ん 栓ぬ抜(に)っ [津留見一徹]」「坂道(さか)男(おとこ) 亀割峠(かめわいとげ)で またも抜(に)っ [吉岡道場]」

にっ:似ている 「仕分け人 そん口振((くっぶ)いが 女房(かか)い似(に)っ [弓場正巳]」 「団子(だご)鼻(ばな)が 親(お)え似(に)っまこて 可愛(むぞ)か孫 [ほたる]」

にっ:煮る 「終戦後 甘藷(かいも)ん蔓(つら)も 煮(に)っ食(か)せっ [久永時盛]」

にっ:肉 「スマートち 娶(も)ろたが現在(いま)じゃ 肉(にっ)達磨 [堂園三洋]」「肉(にっ)の切れ 家族(けね)ん箸(てもと)が 先(さ)く奪合(ばこ)っ [弓場正巳]」

にっか:憎い 「何(なん)言(ちゅ)えば 逆(ぎゃっ)しか言(ゆ)わん 憎(にっ)か亭主(てし) [下栗志乃]」 「新婚当初(といえは)ね 最早(もへ)鳴(お)めっ出(で)た 憎(に)っか鶏(とい) [かん菜]」

にっか:難い 「飲ん難(に)っか コップんビール 検尿(けんにょ)後(あと)[渡 純光]」「やい難(に)っか 婿と二人(ふたい)の 焼酎(しょちゅ)飲(の)ん座 [寿音]」

にっぎゃけ:賑やかな にっぎゃこ:賑やかに  「風呂場かい 親子賑(にっぎゃ)こ 九九(くく)ん稽古(けこ) [諸木小春]」「玄孫(やしゃご)ずい 並(な)るで賑(にっぎゃ)け 百歳(ひゃっ)の祝(ゆえ) [吉岡道場]」

にづくい:荷造り 「栄転の 荷造(にづく)や加勢(かせ)も 笑(わ)るどえっ [三條風雲児]」 「夜逃げとな 知(し)たじ荷造(にづく)ゆ 加勢(かせ)をしっ [田代彦熊]」

にで:二代 「親子二代(にで) 肚(はら)い根を持(も)っ 睨(ねぎ)い合(よ)っ [入来創雲]」

にどかん・にどがん:牛の反芻 「昨日(きぬ)んとを 反芻(にどがん)ぬすい 休刊日 [堂園三洋]」

にどわらし:年をとって赤ちゃんがえりすること 「わが娘(こ)いも 甘(あま)えっ母(はほ)ん 二度童子 (にどわらし) [樋口一風]」「苛(こな)された 嫁が尻(し)ゆ取(と)い 二度童子(わらし) [中村雲海]」

にな:~には 「多(う)け小言(ぐぜ)も 耳(みん)にな栓で 姑(かか)を看(み)っ [西 幸子]」「昼飯(ちゅはん) にな 少(ちっ)と食過(くす)ぎた バイキング [西ノ園ひらり]」

にぬき:重湯 「手術養生(きいよじょ)で 朝晩重湯(にぬ)き 目が眩(くら)ん [馬迫 蛙]」

にはっ:焼酎二割お湯八割で割ること 「昔(むか)しゃ生(き)で 今水(みっ)のよな 二八(には)つ飲(ぬ)っ [原田菊男]」

にび:鈍い 「鈍(に)びも鈍び 丁度(がっつ)ゆ言(ゆ)わな 点(とぼ)れんじ[楠八重渓流]」「鈍(に)びも鈍び 一昨日(おとて)ん冗談(わや)く 今(いま)笑(わ)るっ [大重爆笑]」

にへ:二杯 「試飲ぬち 如何(いか)な二杯目(にへめ)ん 酢い身震(みぶ)れ [石塚律子]」「子ん家(え)でな 大食(うぐ)れも二杯(にへ)で け済(す)ませっ [上山天洲]」

にもっ:荷物 「折角(せっか)買(こ)た 水着(みっぎ)で母(かか)は 荷物番(にもっばん) [中間紫麓]」

にゆい・にゆっ:煮える 「内気(いめ)な亭主(て)し 心気(しんき)が煮(に)ゆい 遺産分け [三條風雲児]」 「遠(と)え耳(みん)に 辛気(しんき)が煮(に)ゆい 電話口(でんわぐっ) [金井一馬]」

によ:似合う 「ゴジラいも 大概(てげ)な似合(によ)ちょい 赤(あか)か帽子(ぼし) [日隈英坊]」 「似合(によ)似合(によ)ち 安(や)し服(ふ)く褒(ほ)めっ 子い着(き)せっ [佐土原 隆]」

にょうさん:仏壇 「仏壇(にょうさん)に 尻(しい)どん向(む)けっ クリスマス [津留見一徹]」「仏壇(にょうさん)に 嫁ん悪口(あっご)を 長(さ)す語(かた)っ [永徳天真]」

によわん:似合わない 「半額(はんがっ)ち 聞けば似合(に)よわん 服(ふっ)も買(こ)っ [満留ぐみ]」 「寄付集(つな)っ 構(かま)へ似合(によ)わん 吝(つま)し奴(ごろ) [前田あやめ]」

にらじ:似ず 「俺(お)い似(に)らじ どこで化(げ)ったか 子は持(も)てじ [塚田黒柱]」

にらん:似てない 「似(に)らん子い 出稼(でかせ)ぎゃ始終(はいと) 指(ゆ)ぶつもっ [福冨野人]」 「美人(シャン)じゃれば ひとっも似(に)らん 猿(よも)ん真似 [平中小紅]」

にらん:睨み・睨む 「今日(きゅ)も遅刻(ちこっ) 課長(かちょ)ん睨(にら)んも 平然(しれっ)たん [西ノ園ひらり]」 「咳(せっ)ひとっ 両方(まんぼ)が睨(にら)ん 電車席(でんしゃせっ) [花園ちづ]」

にらんは:お祝い金や餞別やご祝儀など 「韮(にら)ん葉(は)ち 懐(つく)れ押し込(く)だ 草鞋銭(わらっせん) [棈松睦酔]」「韮(にら)ん葉ち 孫ん出発(うった)ち 握(にぎ)らせっ [花園ちづ]」

にらんよ:睨み合う 「水(みっ)争(いさ)け 畦じゃ蛙(びっ)ずい 睨(にら)ん合(よ)っ [田中末木]」

にわあがい:収穫後の祝 「庭上(にわあ)がい 加勢(かせ)せん子供(こど)が 一番(はっぽ)馳走(ぞゆ) [樋之口墨矢]」 「庭上(にわあ)がい 手伝(こど)いの女房(かか)い 一杯(いっぺ)注(ち)っ [花園ちづ]」

にわつら:庭 「庭つらん 木の芽も少(ちっ)た 目が覚(さ)めっ [今井夢紫]」「庭つらん 草い混(ま)ぜっくっ 紙(かん)も焼(え)っ [今井夢紫]」

にわとい:にわとり・鶏 「留守番(ずしばん)な 鶏(にわと)いさせた 過疎ん里 [坂元鶴山]」「早起(はやお)っ爺(じ) 鶏(にわとい)かあも 苦情(くじょ)が来(き)っ [塚田黒柱]」

にんぎょ:人形 「毛虫(ほじょ)んよな 眉毛(めげ)をつけちょい 武者人形(にんぎょ) [田代彦熊]」 「救命法(きゅうめいほ) 冷(つん)て人形(にんぎょ)ん 唇(すば)で稽古(けこ) [福冨野人]」

にんきもん:人気者 「龍馬(りょう)め似た 父(ちゃん)な郷中(ごじゅ)でな 人気者(にんきもん) [弓場正巳]」 「歌(うた)踊(おど)い 世話好(せわず)きゃ郷中(ごじゅ)ん 人気者(にんきもん) [松下青雲]」

にんじょ:人情 「帝王学(ていおが)き 人情(にんじょ)が足(た)らん 三代目 [上籠若菜]」「何(ない)も無(ね)が 里(さ)てな人情(にんじょ)と 良(よ)か景色(けしっ) [原田菊男]」

にんず:人数 「敬老会(けいろかい) 増(いみ)い人数(にんず)い 年齢(と)す上(あ)げっ [山路野菊]」

にんめ:二枚 「永田町 不治ん病気(やんめ)は 二枚舌(にんめじた) [渡 純光]」