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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第669号 4月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 俺(おい)が道(みっ)一本あれば差支(つけ)あ無(の)し [中村雲海]
二番槍 一棹(ひとさお)じゃ 箪笥(たんす)あ足(た)いめ 億(おっ)の金(ぜん) [石塚律子]
三番槍 合格(うか)ったや 一年分(いっねんぶん)の 鼾(いび)くけっ [新地十意]
四番槍 太鼓(てこ)三味線(しゃん)で弾(はず)ん花見(はなん)に花も舞(も)っ [鮫島牧峰]
五番槍 行過(いっす)った娘(おご)ん胸をば目で測はかっ [上薗佳笑]
六番槍 手術台(しゅじゅつだ)い 上(あ)がってかあも 郷句を捻(ひね)っ [桑元行水]
七番槍 恋敵(こいがた)き 今なあ呉(く)るっ 倦怠期 [おんじょどい]

渋柿集

栫 路人 乾杯の コップを義理(ぎい)で 下戸も飲(の)ん
気障(きざ)な奴(わろ )飯(めし)食(く)時(とっ)ずい 小指(ゆ)ぶ立(た)てっ
可笑(おか)し可愛(む)ぜ 娘(こ)ち褒(ほ)められっ 作(つく)い笑(わ)れ
仕事(しご)ちゃ無(の)し 庭を弄(いじく)っ 日を潰(つ)びっ
うっといと 我(わ)が娘(こ)眺(なが)むい 嫁支度(よめじたっ)
有川南北 今年(こと)しゃ甚(ひ)で 日日(ひにっ)毎日(めにっ) 灰(へ)の御馳走(ごっそ)
一晩(ひとよさ)で ドカ灰(べ)車(くいま)を 黒(く)ろ染(そ)めっ
春風(はいかぜ)が 吹(ひ)けば入れ替(か)い 花粉症
基地移転 何彼(ないかい)言(ちゅ)うち 五月(ごが)ちゃそこ
店舗(みせ)改装(がえ)を したや味(あっ)どま がた落(お)ちい
弓場正己 塗(ぬ)いたくっ 色気どこいか 妖怪(めん)になっ
取(と)い調(しら)べ 真実(まこ)つテープが 暴(あば)っ出(で)っ
花冷えい 厚(あ)ち襦袢(じばん)ぬば 持(も)っ出(だ)せっ
表書(おもてが)か 大切(てせっ)ち書(け)ちゃい 督促状(とっそっじょ)
満員車 座った前い 臍が立(た)っ
堂園三洋 焼酎瓶(しょちゅびん)が 彼処(あひ)けあっとに 茶どん出(で)っ
洗濯機(せんたっき) 大事(でし)な諭吉(ゆき)つば 揉(も)んたくっ
控え目な 語(かた)いも魅力(みりょっ) 隣(つっ)の奥様(こじゅ)
チラす見(み)い 女房(かか)ん眼が違(ち)ご 年金日
難(むっか)し字 中はごちゃごちゃ 大概(てげ)い書(け)っ
永徳天真 八割(はちわい)は 聞(き)っ役(やっ)じゃった 長電話
美人(シャン)の女将(マ)め 骨抜きされっ 今日(きゅ)も通(かよ)っ
今日(きゅ)も負けっ 残念会の 弱(よ)えチーム
鈍(ぬ)り役所(やっしょ) 待たせた上(うえ)い 盥回(たれまわ)し
美男子(よかにせ)ん 影も無かった クラス会

山椒集 題「色気(いろけ)」     有川南北選

青年(にせ)ん寄(よ)い 色気話で 座が賑(はず)ん [入来義徳]
髪(かん)ぬ洗(あ)る 少女(おご)ん素肌(すは)でな もへ色気 [上薗佳笑]
色気付(ぢ)っ 勉強部屋い 鍵(か)ぐ掛(か)けっ [中村雲海]
五客一席 タオルどん 胸(む)ね巻(め)っ婆(ば)べも まだ色気 [石塚律子]
五客二席 まれけんな 色気ん欲(ほ)しか 煤(すす)け女房(かか) [入来創雲]
五客三席 化粧(けしょ)仕様(しよ)じゃ 女房(かか)は色気ば 未(ま)だ残(の)けっ [有馬純秋]
五客四席 共稼(ともかせ)っ 女房(かか)ん色気い 気が揉(も)めっ [吉岡道場]
五客五席 イケメンに 色気娘達(おごど)が 纏付(めち)っ来(き)っ [樋之口墨矢]
選者吟 懐(つくら)どん 狙(ね)ろっ色気で 躙(にじ)い寄(よ)っ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

日の丸を 背負(かる)っ潰れた 日航機 [桑元行水]
沖縄が 辺野古はノーち 突(つ)っ付(つ)けっ [楠八重渓流]
いっこじゃい レールい乗(の)らん 民主党 [伊地知 孝]
四天王一席 JAL(ジャル)ん危機(き)き薩摩魂(だまっ)が 乗(の)い出(だ)せっ [吉岡道場]
四天王二席 沈没(ちんぼっ)か小沢疑獄(ぎごっ)の 民主丸(みんしゅまる) [山元自在鉤]
四天王三席 大相撲 土俵(どひゅ)ん外(そと)ずい 荒(あ)れでけっ [日隈英坊]
四天王四席 万羽鶴(まんばづい) 御礼(ごれ)はそこそけ 郷里(さ)て帰(もど)っ [上薗佳笑]
選者吟 土用(どよ)ん丑(う)しゃ 大丈夫(だいじょっ)じゃろか シラス不漁(ふりょ)

郷句相撲 題「気分(きぶん)」

横綱(東) 合格(とお)ったち 家族中(けねじゅ)気分の 良(よ)か電話 [西ノ園ひらり]
横綱(西) 気分次第(しで) 叱(く)るたくったい 好(す)っ言(つ)たい [楠八重渓流]
大関(東) 滅入(めい)ろそな 気分ぬ変えた 孫ん声 [樋渡草団子]
大関(西) 入賞(にゅうしょ)しっ 気分な最高(さいこ) 美味(うん)め焼酎(しょちゅ) [井手上政暎]
関脇(東) フルムンで 新婚(といえ)気分ぬ 取(と)い戻(も)でっ [石塚律子]
関脇(西) 借金(しゃっせん)で セレブ気分の ハネムーン [樋口一風]
小結(東) 女房(かか)ん留守(ずし) 気分良好 飛(つ)で歩(さ)れっ [堂園三洋]
小結(西) 高速(こうそ)くば レーサ気分で 飛(と)ばし青年(にせ) [米元年輪]
筆頭(東) バブん湯も 気分な草津 歌も出(で)っ [西 幸子]
筆頭(西) 茶柱(ちゃばした)で 気分が直(なお)い 楽(だっ)な亭主(てし) [桑元行水]
二枚目(東) 酔(よく)ろえば 歌手ん気分で 持(も)っマイク [日隈英坊]
二枚目(西) 給料(はれ)ん日は 気分良(ゆ)亭主(とと)を 送(おく)い出(で)っ [原田菊男]
三枚目(東) 鼻歌で 混浴(こんよ)き浸(つか)っ 良(よ)か気分 [盛満椒平]
三枚目(西) 飲(の)ん友人(どし)と 暖簾ぬ潜(くぐ)っ 良(よ)か気分 [上瀬明星]
四枚目(東) 四畳半(よじょはん)に ほろ酔(え)気分の 膝枕 [入来創雲]
四枚目(西) クリスマス 気分の飛行機内(きな)や テロで騒動(そど) [入来義徳]
五枚目(東) 隣席(つ)ぎゃ横杵(よんご) 気分が悪(わ)りち 席(せ)くば立(た)っ [北村虎王]
五枚目(西) 新婚の 気分も冷めた 大鼾(いびっ)夫(とと) [鮫島牧峰]
六枚目(東) 趣味(しゅん)の農業(さっ) 良(よ)か気分(きんぼこ)で 鍬(か)を握(にぎ)っ [畑山真竹]
六枚目(西) 仕舞(しめ)風呂も 気分が良(え)とか 唄が出(で)っ [吉岡道場]
七枚目(東) 出勤(でかけ)時(ど)き 諍(いさ)こっ一日中(ひして) 悪(わ)り気分 [満留ぐみ]
七枚目(西) 職(しょっ)が無(ね)じ 気分が滅入(めい)っ 卒業式(そっぎょしっ) [江口紫朗]
八枚目(東) 散髪(びんたつん) 気分が良(ゆ)なっ つん眠(ねぶ)っ [澤津乙名]
八枚目(西) 気分が良(え) 日どま小遣(こつけ)を そいち遣(や)っ [上薗佳笑]
親方吟(東) 良(え)気分で 飲(の)ませっ寝せっ 稼(かせ)がせっ [津留見一徹]
親方吟(西) クラス会 ハイテンションで 娘(おご)気分 [諸木小春]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「くろぢょか」より抜粋)

久保山三蔵塚 出初式(でぞめしっ) しゃくった水(みっ)で 虹(に)ずば描(け)っ
鬼(おん)な内(うっ) 言(ちゅ)おそな奴(わろ)が 豆を撒(め)っ
欲(よっ)な願(ね)げ 天神様(てんじんさあ)も 尻(し)ゆ向(む)けっ
隈元三植 蛸頭(たこびんた) 結(むす)だ鉢巻(はっま)きゃ 首(く)び下(さ)がっ
遺産分け 内神様(うっがんさあ)が 邪魔(ま)じけなっ
洗面盥(びんだれ)ん 茸(なば)をこせだや 漏(も)いでけっ
倉元天鶴 梅(うんめ)焼酎(じょちゅ) 薩摩切子い しためきっ
痒(か)い背中(せな)け 女房(かか)あ火吹竹(ひおこ)す つんぬくっ
束子(そら)掛(が)けん 五右衛門風呂い 逆(さ)け転(かや)っ
黒岩涙月 鼻ぺちゃも 愛嬌(あいきょ)があっち 貰(も)れが来(き)っ
泥(どろ)込(ご)んの 叺(かまげ)で届(と)じた 実家(さと)ん唐芋(いも)
裏口(うらぐっ)も 犬(いん)ぬ繋(つ)ねじょい 後家暮らし

その他の秀句 (順不同)

何時(いっ)寝たか 食(く)たかも知(し)れじ 子を育(お)えっ [吉岡道場]
遊(あす)っ道(み)つ 知(し)たじごろごろ しちょい亭主(てし) [上山天洲]
長(な)げ昼寝(ひんね) 夜更(よふか)すしたや また朝寝 [福山吉連]
歯痒(はが)い女房(かか) 兄弟仲(きょでなか)全部(ずるっ) うっ壊(く)えっ [西ノ園ひらり]
宝籤(たからくし) 当たれば困(こま)い 使(つ)こ工面(くめん) [中囿和風]
夫婦喧嘩(みとげん)け ごろいと勝った 長(な)げ黙秘 [諸木小春]
健(さか)し爺(じ)は 出来(でけ)ん献血(けんけ)ち 歯噛(はが)むしっ [福原福多]
汗を掻(け)っ 臍(へそ)も待(ま)ちょい 衣替え [津留見一徹]
花見(はなん)虎(とら) 木の根を枕(まく)れ 残されっ [花園ちづ]
義理(ぎい)チョコい 禿社長どま 燃えでけっ [大脇保子]
長電話 掛(か)かっ来たとち始終(はいと)言(ゆ)っ [伊地知 孝]
都会(まっ)で逢(お)た 郷里(さと)ん訛(なまい)を 呼(よ)っ止(と)めっ [永徳天真]
入学式(にゅがっし)く 曾孫ずい見た 有難(あいがた)さ [西 幸子]
嫁ん料理(じゅい) そろいと醤油(しょ)ゆば かけっ食(く)っ [石塚律子]
太鼓腹(てこばら)ん 貫禄を叱(が)い 検診日 [樋口一風]
花見(はなん)の座 他所(よそ)ん馳走(しおけ)が 気い掛(か)かっ [石原ミエ子]
飲(の)んでたや 前(ま)へ聞(き)た自慢(おぎ)れ 鰭(ひれ)が付(ち)っ [栫 路人]
子ん自慢(おぎら) 種(たね)が違(ち)ごがち 揶揄(ちょく)られっ [工藤天然]
焼酎(しょちゅ)ん稽古(けこ) 師匠ししょい付(ち)かんじ 一人前(ひといまえ) [倉元天鶴]
三部経(さんぶきょう) 鉦(じん)で時々(とっどっ) 目が覚(さ)めっ [堂園三洋]

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