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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第668号 3月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 禁煙ぬ 言(ゆ)てかあ十二支(えと)も 一巡(ひとめぐ)い [福原福多]
二番槍 前頭葉(ぜんとうよ) こん頃(ご)ら何(ない)も 指令(しれ)ゆせじ [西ノ園ひらり]
三番槍 受験日い 木戸でチェストち 孫(ま)げ気合 [米元年輪]
四番槍 孫手当 欲(ほ)しか爺婆(じばば)ん 三四月(さんしがっ) [花園ちづ]
五番槍 官女どま 居(お)らん団地ん 内裏様(だいりさあ) [中間紫麓]
六番槍 挟(はす)んよな 胸も無(な)かどん 乳癌(ガン)検査 [石塚律子]
七番槍 共稼(ともかせ)っ 夫(とと)も尻軽(しいが)る 家事(か)ずこねっ [田中末木]

渋柿集

栫 路人 子ん名前 親しか読めん 字が多(う)こし
実力(じつりょっ)の 差を認めたや 悔(くや)す無(の)し
飯(め)す食(く)とか 膳の片隅(かたす)み 薬(くす)ゆ置(え)っ
やっと打(う)っ メールい返事(へし)が 直(いっ)き来(き)っ
花見(はなん)茣蓙 干(ほ)せっ飲(の)ん日が 待(ま)っ長(なご)し
有川南北 緩(ゆ)りギッタ 四五歩(しごほ)歩けば ずい落(お)てっ
孫ん方(ほ)が 金(ぜん)ぬ持(も)っちょい 正月(しょがっ)明け
市長様(しちょさあ)ん お陰阿久根(あっね)は 名をあげっ
年齢(と)し不足(ふそ)か 無(な)かち言(ゆ)かたで 病院(びょいん)通(が)え
小役人 言(ちゅ)う大臣の 思(お)め上(あ)がい
弓場正己 保険屋い 俺(おい)が値踏(ねぶ)むば さすい女房(かか)
携帯(ケータイ)で 命(いの)つば貰(も)ろた 山ん事故
手も足も 女房(かか)ん口撃(こうげ)き 出(で)らん亭主(とと)
議(ぎ)も言(ゆ)わじ 寝心地(ねごこっ)が良(え) 抱(だ)っ枕
安(や)しホテル 隣(つっ)の物音(ものお)て 耳(み)む立(た)てっ
堂園三洋 選(え)い過(す)ぎっ おひとりさまん 四十(しじゅ)ん美人(シャン)
世は運不運(ふんぶ) 幸(みゆき)夫人ぬ 妬(しょの)ん女房(かか)
夫婦(みと)喧嘩 パワフルな女房(か)け 負け通(ど)えっ
縁(えん)があっ なま好(す)かん奴(と)と 親戚(やう)ちなっ
休刊日 俺(おい)が辞書いな 無(な)か言葉
永徳天真 また来てち 酔(よく)ろた女将(ママ)が 投げキッス
干(ほ)せちょっで 帰(もど)ゆ急(せ)かすい 空模様
女房(うっかた)い すってな理想(りそ)ん サザエさん
夕方ん 寝起き朝かち 長病臥(ながねおい)
ボロボロん 五体(ごて)で魁皇(かいお)が まだ頑張(きば)っ

山椒集 題「大声(うごえ)」     有川南北選

産まれたち 大声(うごえ)が弾(はず)ん 電話口(でんわぐっ) [吉岡道場]
女房(かか)奴(わろ)が 大声(うごえ)ん時(と)きな 給料(はれ)ん前 [前村幸治]
山(や)め向(む)こっ 好(す)っち大声(うごえ)ん プロポーズ [諸木小春]
五客一席 遠(とお)か耳(みん) 喧嘩をしちょい 様(よ)な大声(うごえ) [中村雲海]
五客二席 成(な)っちゃこん 大声(うごえ)で叫(お)ろだ マニフェスト [桑元行水]
五客三席 傍迷惑(はためわっ) 夜中(よな)け大声(うごえ)ん 酔(えく)れ客(きゃっ) [久永時盛]
五客四席 何処(ど)け居(お)ろが 女房(かか)ん大声(うごえ)は 筋(す)ず抜(ぬ)けっ [上山天洲]
五客五席 婆(ば)のヒスあ 四五軒(しごけん)先(さ)きも 突(つ)っ抜(ぬ)けっ [樋口一風]
選者吟 発車(で)たバスを 大声(うごえ)で呼(よ)ばこ 乗(の)い遅れ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

兄弟(きょで)鳩(ばと)が 子供(こどん)手当を 先(さ)き貰(も)ろっ [上薗佳笑]
知事ん方(ほ)が 閣僚よっか 議(ぎ)が通(と)おっ [楠八重渓流]
褒(ほ)められん 事(こっ)で阿久根ん 名が売(う)れっ [津留見一徹]
四天王一席 知床ん 歌で森繁(もりし)げ 追悼(わかれ)しっ [福原福多]
四天王二席 理屈(りく)つ言(ゆ)っ 骨抜(ほねぬ)きしちょい マニフェスト [新地十意]
四天王三席 新記録(しんきろっ) 桜島(しま)あ今日(きゅ)もまた 噴(ふ)っ見(み)せっ [吉岡道場]
四天王四席 ゴジラいも 大概(てげ)な似合(によ)ちょい 赤(あか)か帽子(ぼし) [日隈英坊]
選者吟 鹿屋かい 直行言(ちゅ)てん 遠(と)え県都(けんと)

郷句相撲 題「若(わ)け」

横綱(東) 初孫(はっまご)い 若(わ)け婆(ばあ)ちゃんな まだ四十才(しじゅう) [諸木小春]
横綱(西) まだ若(わ)けち 臍を打(う)っ出(で)っ フラダンス [津留見一徹]
大関(東) 十歳(とお)も若(わ)け 女房(かか)が平気で 俺(お)ゆ使(つ)こっ [西ノ園ひらり]
大関(西) まだ若(わ)けち 燃えた二人(ふたい)に 水(み)ず掛(か)けっ [上薗佳笑]
関脇(東) 気の分(ぶん)な 若(わ)けち思(お)もどん 利(き)かん五体(ごて) [伊地知 孝]
関脇(西) 若(わ)け時(とっ)の 馬鹿が人生(じんせ)ゆ 狂(くる)わせっ [萬福平次]
小結(東) 洗剤で 米を洗(あ)るたち 若(わ)け嫁女(よめじょ) [石塚律子]
小結(西) 若(わ)け時(とっ)の 泣かせた母親(はほ)い 今悔(くや)ん [花園ちづ]
筆頭(東) 服装(よし)と気は 若(わ)けが歩(あゆ)みな 杖が要(い)っ [佐伯山神]
筆頭(西) 若(わ)け頃ん 頭(びんた)も今じゃ 惚(ぼ)け通(ど)えっ [上山天洲]
二枚目(東) 若(わ)けつもい ど派手な服(ふっ)が 浮(う)っ上(きゃ)がっ [樋渡草団子]
二枚目(西) 若(わ)け言(つ)たや 少(すっ)ね髪(かん)の毛 撫(な)でつけっ [中囿和風]
三枚目(東) 若(わ)け女房(かか)ん パートん帰宅(もど)ゆば 戸口(とぐ)ち待(ま)っ [北村虎王]
三枚目(西) きみまろん ジョークい笑(わ)ろっ 若返(わかがえ)っ [福原福多]
四枚目(東) 若(わ)け時(とっ)の 惚気(のろけ)で賑(はず)ん 爺(じ)の飲(の)ん座 [山田竜生]
四枚目(西) 奪(ば)こっ取(と)い 若(わ)け衆(し)い負(ま)けじ 引張(そび)っ婆(ばば) [原田菊男]
五枚目(東) 若禿(わかはげ)を カツラで隠(か)きた ハネムーン [澤津乙名]
五枚目(西) 若(わ)こ見(み)すち ミニで歩(さ)りちょい 煤(すす)け女房(かか) [江口紫朗]
六枚目(東) 若(わ)け時(とっ)の 写真も見(み)せっ 爺(じ)の葬式(おくい) [津留群志]
六枚目(西) 若(わ)け妻(かか)を 娶(も)ろっピンクを 着(き)せられっ [樋口一風]
七枚目(東) 若(わ)けつもい 真赤(まっ)けネクタゆ して歩(さ)りっ [福山吉連]
七枚目(西) 若(わ)け嫁が 来(き)っ麦踏(むっふ)んも 埒(だっ)がえっ [入来義徳]
八枚目(東) 若(わ)け間(はざ)は 夢も大(ふ)と小(こ)も 沢山(ずばっ)あっ [畑山真竹]
八枚目(西) 若者(わけもん)に 通訳(つうや)くしちょい 婆(ば)の郷句 [田中末木]
親方吟(東) 気は若(わ)けが まっで似合(にお)わん 爺(じ)の鬘(かつら) [吉岡道場]
親方吟(西) 過疎ん集(よ)い 六十才(ろくじゅ)で若(わこ)し 使(つ)け走(はし)い [入来創雲]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「くろぢょか」より抜粋)

楠八重紫庵 研修会(けんしゅかい) 午後(ひい)からがらっ 少(すっ)のなっ
聞(き)かん子が 母親(かか)ん血圧(けつあ)つ 吊(つ)い上(あ)げっ
隠(か)きた病(びょ)を 見舞客(みめきゃっ)が 口(く)つ滑(すべ)らせっ
楠元フクエ 家建(えた)て祝(ゆえ) 座持(ざも)ちゃ管巻(じじら)も 丸(まい)め込(く)っ
石蕗(つわ)採(と)いの 友人(ど)す見(み)しけかて 山あ騒動(そど)
娘(おご)ん尻(し)い 真(ま)っぽし投(な)ぐい 苗配(くば)い
久保南天 花見(はなん)料理(じゅい) 隣(とない)の茣蓙(ご)ぜも 挟(はす)んやっ
稲落(お)とし 茶も沸(わ)かんうち 俵(ひゅ)が届(と)じっ
多(う)け薬(くすい) 何(な)い効(き)っとかも 知(し)たじ飲(ぬ)っ
久保よも猿 飲(の)ん友達(どし)が 来(き)たや女房(かか)どま ふくれ顔(づら)
新(に)か夫婦(みと)は 大腹(うばら)かかえっ 年始(ねんつ)回(め)い
看病(かびょ)要(い)らじ 楽(だっ)な往生 婆(ば)は逝(い)たっ

その他の秀句 (順不同)

よいなこっ 退職(やめ)たや女房(かか)が 使(つ)こたくっ [新地十意]
カーナビが 深(ふ)け山道(やまみっ)に 駄々(ねじゅ)食(く)ろっ [諸木小春]
多数決(たすうけっ) 横(よん)ごん議(ぎ)どま 踏(ふ)ん潰(つ)びっ [樋口一風]
マネキンが 着(き)っで似合(にお)とい 買(こ)ち引(ひ)かじ [上山天洲]
産(さん)の見舞(みめ) パパ似(に)ち言(ゆ)えば 支障(さわ)や無(の)し [江口紫朗]
耳(みん)の穴(す)で 騒(せか)らし蝉(せっ)が 冬(ふい)も鳴(ね)っ [前田あやめ]
転勤(とば)さるい 原因(わけ)は噂が先(さ)き届(と)じっ [日隈英坊]
裏返(けしんめ)も 知(し)たじ一晩(ひとばん) 飲(ぬ)で歩(さ)れっ [桑元行水]
馴れ初めを 腹で子も聞(き)っ 出来(でけ)た婚 [樋口一風]
負(ま)くい前 なれば大声(うごえ)で 叫(おら)っ亭主(とと) [上薗佳笑]
若君(わかぎみ)は 億(おっ)ち小遣銭(こつけ)も 知(し)たじ済(す)ん [桑元行水]
料理(じゅい)の数(かし) 腹い詰(つ)め込(く)ん バイキング [内野茶柱]
軽(か)り荷(に)をば 選(え)って運(はこ)じょい 義理(ぎい)の加勢(かせ) [吉岡道場]
子ん躾(しつけ) 嘘ん涙(なんだ)も 時(とき)にゃ良(ゆ)し [鈴木芳子]
霊柩車 犬(いん)が追(う)かけっ また涙(なんだ) [長山紫の君]
ダム工事 ドラム缶風呂(ぶ)れ 月(つっ)と入(い)っ [湯前為一]
倦怠期 生返事(なまへ)ず吐(か)えっ 横を向(む)っ [新地十意 ]
付け根ずい 見れち言(ゆ)おそな ミニん娘(おご) [谷口雲城]
可愛(む)ぜ孫が 抓(つま)んきろそな 議(ぎ)を吐(か)えっ [原田菊男]
一生の 失敗(しくじ)や貴男(おはん) じゃち吐(か)えっ [楠八重渓流]
春(はい)の風 でこんばっちを 脱(ぬ)げち叱(が)っ [米元年輪]
形見(かたん)分け しちょっつもいが 塵(ごん)整理 [石原ミエ子]
小商売(こあっね)は 女房(かか)ん愛嬌(あいきょ)で 息(い)く繋(つ)ねっ [前田あやめ]
多忙時(せしけど)き 無精(むで)亭主(て)しゃ猫と 炬燵(こた)つ抱(で)っ [上村牛歩]
最後尾(げっ)のくせ 後(うしと)を見(み)い見(み) 走(はし)い孫 [若葉]
飲(の)ん友達(どし)は 多(う)けどん頼(たよ)い 友達(ど)しゃおらじ [井手上政暎]
年(と)し不足(ふそ)か 無(な)かて叙勲の 使者(つけ)は来(こ)じ [上薗佳笑]
グルメ言(ちゅ)が まこて不器用(ぶちほ)な 箸握(にぎ)い [原田菊男]
美男子(よかにせ)ん 俺(お)れ整形ち 人が言(ゆ)っ [石原ミエ子]
亭主(て)す葬(おく)っ やっと女房(おかた)ん 職(しょ)く辞(や)めっ [植村聴診器]

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