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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第665号 12月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 飲(の)ん過ぎは 注意ち書(け)ちゃ無(ね) 一升瓶(いっしゅびん) [山元自在鉤]
二番槍 学(が)か無(ね)言(ちゅ)が 子供(こど)ま真っ直ぐ 育(おや)されっ [佐伯山神]
三番槍 まだ早(は)えち 万歳(ばんざ)ゆさせん 上戸(じょご)ん課長(かちょ) [西ノ園ひらり]
四番槍 仲人(なかだっ)が 程良(ほど)ゆ煽(おだ)てっ 見合(みえ)は済(す)ん [瀬戸山刀青]
五番槍 人並(ひとなん)に 孫ん自慢(ぎら)どん 言(ゆ)おごたっ [石塚律子]
六番槍 歳(とし)の晩 国旗(はた)いアイロン 爺(じ)は掛(か)けっ [有馬純秋]
七番槍 メル友と 間違(まっ)ごて女房(かか)い 打(う)っメール [江口紫朗]

渋柿集

栫 路人 寝(ね)いだけん わが家(え)なっちょい 一人者(ひといもん)
綻(ほころ)ぼが 其処たい針(はい)も 糸も無(の)し
抜けた女房(かか) がっつい俺(おい)と 馬が合(お)っ
茶柱(ちゃばした)い 運(ふ)が良(え)ち亭主(とと)は 仕事(しご)ち出(で)っ
言難(ゆに)き事(こ)つ 言(ゆ)わじストレしゃ なお溜(た)まっ
有川南北 煤払(すすは)れん 亭主(て)し飛(と)っ下(お)じた 八手(やっで)蜘蛛(こっ)
手探(てさぐ)いで 闇(やん)ぬ払(は)るえば 爺(じ)が頭(びんた)
金(ぜん)せびい 出(で)た手をピシャッ 叩(たた)かれっ
素うどんの メニュい目が行(い)っ 貧乏性(びんぶしょう)
水(みっ)のごっ 焼酎(しょつ)を飲(の)ん干(ほ)す 一斗甕(いっとがめ)
弓場正己 ババシャツが ずらっち並(な)るだ 百貨店
官僚が 眠(ね)た素振(ふ)ゆばして 牙を研(て)っ
吠(ほ)え方(かた)も 顔(つら)も女房(か)け似(に)っ 厳(いみ)し犬(いん)
早(は)よ寝れば こいがエコじゃち 爺(じじ)と婆(ばば)
退院ぬ したや臍繰(へそく)ゆ 先(さ)き探(さ)げっ [弓場正巳]
堂園三洋 胡麻擂(す)いが がんたれ課長(かちょ)を 褒(ほ)めたくっ
愛想(えそ)ん良(よ)か レジいにこにこ 店を出(で)っ
人間(ひと)よっか 貴方(あんた)が好(す)っち 花(は)ね語(かた)っ
欲(よ)か言(ゆ)わん 百万で良(よ)か 宝籤(たからくし)
こげん良(よ)か 混浴(こんよ)きは入(い)らん 馬鹿も居(お)っ
永徳天真 酔(よく)れ坊(ぼ)が 柱(はし)て突(つ)っ当(ご)っ ごめん言(ちゅ)っ
大概(てげ)せえち 小馬鹿(こば)けしたよな 世辞(め)す叱(く)るっ
長(な)げ交際(つっけ) 待ったも待った プロポーズ
露天風呂 湯気(ほけ)越(ご)し女房(かか)も 少(ち)す色気
一時(いっとっ)も 離(はな)るごちゃ無(な)か 結婚(といえ)当初(はな)
植村聴診器 可愛(む)ぜかった 笑窪は皺ん 中(な)け這入(へく)っ
白紅(しろべん)な 万病(まんびょ)い効(き)っち 婆(ばば)ん養生(よじょ)
よか年が 明(あ)くいか心配(せわ)な 除夜ん鐘
金メダル 親類(しんじ)が増(いみ)い 郷里(さと)帰(もど)い
鳩山家 お目当て首相(しゅそ)が やっと出(で)っ

山椒集 題「磨(みが)っ」     有川南北選

退職(やめ)た朝 癖で旦那ん 靴(く)つ磨(み)げっ [入来創雲]
磨(みが)っ粉(こ)で 磨(み)げてん落(お)てん 爺(じ)の入れ歯 [澤津乙名]
歌手いなっ 夢をば胸い 靴磨(くっみが)っ [植村聴診器]
五客一席 黒(くろ)か地肌(じで) どしこ磨(み)げてん 白(し)ろならじ [井手上政暎]
五客二席 料金(ぜん)の程(しこ) グラしゃ磨(み)げちゃい 安(や)し飲(の)ん屋(や) [石塚律子]
五客三席 今磨(み)げた 車(くい)めドカ灰(ばい) 腹が立(た)っ [山路野菊]
五客四席 指輪(いっがね)を 磨(み)げたや金(きん)が うっ剥(ぱ)げっ [津留群志]
五客五席 女房(かか)ん留守(ずし) 腕を磨(み)げっけ パチンコ屋(へ) [佐伯山神]
選者吟 山出(やまだ)すば 磨(み)げっ芸能(げいの)ん スタいしっ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

自民党(じみんと)い 落(お)てた民衆(みんしゅ)ん 大雷(うがんなれ) [上山天洲]
八ツ場(やんば)ダム 造(つく)いも止(や)むも 大(ふ)て仕事(しごっ) [西ノ園ひらり]
流木(りゅうぼっ)の 頭突(ずつ)っが心配(せわ)な 海(うん)になっ [津留見一徹]
四天王一席 給付金 ばら撒(め)た割(わ)いな 票(ひゅ)いならじ [吉岡道場j]
四天王二席 マニフェスて 新政権な 縛(しば)られっ [江口紫朗]
四天王三席 運転手 職場(しょっば)放棄で 美人(シャン)ぬ撮(と)っ [澤津乙名]
四天王四席 イチローが 今年も建てた 金字塔 [佐伯山神]
選者吟 年齢(と)しゃ幾(いく)っ じゃろか元気な 桜島

郷句相撲 題「包丁(ほちょ)」

横綱(東) 呆(ぼ)やし包丁(ほちょ) 切(き)れじ気合で たたっ切(き)っ [山元自在鉤]
横綱(西) 切(き)れん包丁(ほちょ) 魚(いお)が暴れた 生造(いっづく)い [米元年輪]
大関(東) 包丁(ほちょ)研(と)っで 切れ味(あ)ず試(ため)し 髭を剃(そ)っ [津留群志]
大関(西) 慣(な)れん亭主(て)す け舐(な)めっ包丁(ほちょ)が 指(い)び食付(くち)っ [上山天洲]
関脇(東) 厳(きび)し修業(しゅぎょ) 包丁(ほちょ)一本で 身をたてっ [諸木小春]
関脇(西) 釣った鯛(て)を 錆食(さっく)れ包丁(ぼちょ)で 料理(じゅい)船頭(せんず) [中囿和風]
小結(東) 立腹(はらけ)た態(ふ) 包丁(ほちょ)を研(と)っでた 女房(か)け怖(びび)っ [福山吉連]
小結(西) 焼酎癖(しょちゅぐせ)が 悪(わ)い亭主(て)し包丁(ほちょ)を 先(さ)き隠(か)けっ [樋口一風]
筆頭(東) ないもけん 押(お)し潰(つ)びた様(よ)な 切(き)れん包丁(ほちょ) [松元清流]
筆頭(西) 新(に)か所帯(しょて)い トントントンち 軽(か)いか包丁(ほちょ) [上薗佳笑]
二枚目(東) 南瓜(かぶちゃ)割(わ)い 包丁(ほちょ)が食(く)れ付(ち)っ きいきい舞(め) [新地十意]
二枚目(西) 夫(とと)が逝(い)っ 包丁(ほちょ)を握(にぎ)いも 気力(あや)が無(の)し [楠八重渓流]
三枚目(東) 女房(か)け似合(にお)た 鈍(なまく)ら包丁(ほちょ)で 呆(ぼ)やし料理(じゅい) [樋渡草団子]
三枚目(西) 退職(やめ)た亭主(て)し 包丁(ほちょ)を持たせた 勤め妻(かか) [桑元行水]
四枚目(東) 朝寝ごろ 包丁(ほちょ)が起(お)きれちう やれ催促(せず)っ [澤津乙名]
四枚目(西) 包丁(ほちょ)捌(さば)っ 躍(おど)っちょいよな 年金日 [西迫順風]
五枚目(東) 包丁(ほちょ)捌(さば)き さすが再婚(にどめ)ち 姑(かか)は見(み)っ [北村虎王]
五枚目(西) 亭主(とと)ん釣(つ)い 研(と)げた包丁(ほちょ)どが 無駄(すだ)をくっ [花園ちづ]
六枚目(東) 包丁(ほちょ)なんだ 台所(おす)へ遊(あす)じょい 共稼(ともかせ)っ [石塚律子]
六枚目(西) 包丁(ほちょ)ん音(お)て 我(わ)が家(や)ん朝は 起(お)こされっ [前村幸治]
七枚目(東) 夫婦(みと)喧嘩 包丁(ほちょ)を握った 女房(か)け怖(びび)っ [山田竜生]
七枚目(西) 鮮魚(ぶえん)切(き)い 包丁(ほちょ)ん目の前(ま)へ 猫が寄(よ)っ [萬福平次]
八枚目(東) 機嫌(ごっ)の良(よ)か 婆(ば)ん包丁(ほちょ)ん音(お)た 軽(か)る弾(はず)ん [日隈英坊]
八枚目(西) 魚(いお)臭(く)せち ケーき叱(が)られた 刺身(さしん)包丁(ぼちょ) [津留見一徹]
親方吟(東) 包丁(ほちょ)を向(む)け 研(と)げ言(ちゅ)た女房(かか)い 後退(あとすだ)い [入来創雲]
親方吟(西) 包丁(ほちょ)を研(て)っ 待(ま)っちょったとに 魚籠(びっ)は空(から) [吉岡道場]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「くろぢょか」より抜粋)

川原舟唄 異動時期 温泉近(ちか)き 希望(きぼ)を出(で)っ
参観日 教室(せっ)でな親は 息(い)くば飲(の)ん
周囲(ぐるい)どま 野菜(やせ)を植え込(く)だ 世帯(しょて)魂(だまし)
川村 明 金運の 星座言(ちゅ)たどん 沙汰は無(の)し
上がれ言(ちゅ)が 心根(ねしゅ)じゃ戻(もど)れち 顔(つら)をしっ
大(ふ)とか乳房(ちち) 試着(しちゃっ)のホック うっ外(ぱ)じっ
川村三生 蠅取紙(へといが)む 負(かる)っ走った 術(ずっ)ね猫
重湯(にぬ)きなっ 看病人(かびょにん)の顔(つ)れ 笑(わ)れが出(で)っ
呉れた団子(だご) 皿も食(く)たとか 戻(もど)させじ

その他の秀句 (順不同)

何(ない)か言(ゆ)お 思(と)もてん隙(す)きゃ無(ね) 語(かた)い上手(じょし) [前田あやめ]
有難(あいが)とち 両方(まんぼ)かい言(ゆ)っ 丸(ま)る暮(く)れっ [松元清流]
月(つ)く仰向(おね)っ 音信(そ)の無(ね)息子を 想(お)も師走(しわし) [山田竜生]
謝罪(ことわい)も 言訳(いわけ)も効(き)かん 腹(は)れなけっ [吉岡道場]
師走(しわす)風(か)ぜ 当(あ)てたや財布(ふぞ)が 身震(みぶ)れしっ [津留見一徹]
倹(つま)し所帯(しょて) 内需ん加勢(か)せな なろそも無(ね) [桑元行水]
外(はず)れ籤(くし) 当(あ)たらんごっち 車(くい)め貼(は)っ [伊地知 孝]
万歩計(まんぽけ)い 欠伸(あく)ぶさせちょい 立話(たっばなし) [上山天洲]
支障(さわ)や無(ね)ち 言(ゆ)たが居(お)らんにゃ 茶が沸(わ)かじ [畑山真竹]
散(ち)らかせっ 買(こ)もせん背中(せな)け 作(つく)い御礼(ごれ) [久永桂心]
病院も 連休じゃれば 日が長 な ごし [中間紫麓]
億(おっ)の夢 今年も消(き)ゆい 年の暮れ [江口紫朗]
美人(シャン)ぬ見(み)い 点数(てんす)が厳(きび)し 女房(おかた)ん目 [諸木小春]
逃(に)げちょれば 孫が掛(か)け取(と)ゆ 連(つ)れっ来(き)っ [入来創雲]
歯を磨(み)げっ デートい行(い)たて 何(ない)も無(の)し [石原ミエ子]
倦怠期 焼け木杭(ぼっくい)と 縒(よ)ゆ戻(も)でっ [桜井吹雪]
町工場(まっこうば) 妻(かか)ん名刺は 副社長(ふっしゃちょう) [樋口一風]
出世をば 名刺で競(せ)ろた クラス会 [北村虎王]
利口(じく)な孫 小遣(こつ)けち言(ゆ)わじ 肩を揉(も)ん [永徳天真]
飲兵衛(のんべ)亭主(とと) 請求(つけ)が溜(た)まれば 隣(つっ)の店 [花園ちづ]
母(はほ)介護 時々(とっどっ)鬼(おん)が 顔(つら)を出(で)っ [西ノ園ひらり]
好青年(よかにせ)も 着物(いしょ)を着(き)すれば ずんだれっ [樋之口墨矢]
咳払(せっば)れで マナー違反ぬ 叱(が)い銭湯(せんと) [小瀬一峻]
代々(だいだい)で 磨(み)げた骨董(こっと)は 二千円 [花園ちづ]
国語(こっご)2(に)ん 頭(びんた)い身強(みご)え ラブレター [中間紫麓]
金星(きんぼし)の 雪駄(せっだ)ん音が 軽(か)る弾(はず)ん [内村仏心]

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