中村雲海 |
増税が 見え隠れすい 新組閣 |
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節電が 赤字家計の 助(たす)けなっ |
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安(や)し保険 そん気いさすい コマーシャル |
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盛(も)い上(や)がっ 添乗員も 踊(おど)いでっ |
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被災かあ 避難訓練 ハシと行(や)っ |
有川南北 |
わぜ大雨(うあめ) 瑞穂ん国(くん)な 水浸(みっびた)し |
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半年(はんと)すば 二日(ふっか)で降った すげ大雨(うあめ) |
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差支(ちか)や無(ね)ち 言(ゆ)てん不安(せわ)らし 放射能 |
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忘年会(としわすれ) 泥鰌掬(す)っどが 流行(はや)ろそな |
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お骨(こつ)拾(ひ)れ 骨よか金歯(きん)べ 灰(へ)を漁(あ)せっ |
弓場正己 |
親友が 出世をしたや 道(み)ちゃ切(き)れっ |
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正論ち 言(ゆ)どん賛成(さんせ)や 誰(だい)もせじ |
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雨風も リハビリ思(と)もっ 今日(きゅ)も散歩 |
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ヤアち言(ゆ)て 握手はしたが 名は出(で)らじ |
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団体に 入込(へく)っ名所を 無料(ただ)で聞(き)っ |
堂園三洋 |
安(や)し会費 料理(じゅい)の不平(こまご)つ 言(ゆ)もならじ |
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大世間(うぜけん)の 美人(シャン)ぬ視察(しさ)ち 街(ま)ち出張(でば)っ |
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半額(はんがっ)で 女房(かか)を売(う)ろごちゃ 倦怠期 |
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済(す)んだ事(こ)つ やいやい悔(く)やん 損な性格(たっ) |
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松茸は もちろん買(こ)わじ 素通(すど)いしっ |
永徳天真 |
待(ま)っ合わせ 恋人(ぬし)が来たなあ ニコッなっ |
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相槌(えは)打(う)っで 首(くっ)の体操(たいそ)を 相当(じょじょ)んしっ |
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通話料(つうわりょ)を 気いしいしいで 長電話 |
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ここだけち 婆(ばば)あ噂を 撒(め)っ歩(さ)れっ |
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見合(みえ)ん座あ 笑(わ)れも出(で)っきっ 良(よ)かムード |
樋口一風 |
バスガイド 手刀んごっ 人数(に)ず当(あ)たっ |
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特売(とくば)いな 赤子も一人(ひとい) 人数にじ入(い)れっ |
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女難の相(そ) 八十歳(はっじゅ)爺(じ)さんも 心配(せわ)をえっ |
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ほか弁ぬ 亭主(て)しな宛(あて)ごっ 食事会 |
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嫁(い)かん娘(こ)ん 婚活(こんか)ち親が 尻(し)ゆ叩(た)てっ |
天 |
婆(ばば)が酌(しゃ)く すいが思(と)もえば 年金日 [福山吉連] |
地 |
何(ない)かあっ 亭主(とと)が珍(めずら)す 洗(あ)れやっめ [花園ちづ] |
人 |
珍(めずら)しか 音信(そ)の無(ね)息子(むしこ)が 贈(おく)い物(もん) [満吉満秀] |
五客一席 |
ひょかっ会(お)っ 珍(めずら)し言(ちゅ)たが 名が出(で)らじ [佐伯山神] |
五客二席 |
こん田舎(いな)け 何十年(なんじゅねん)振(ぶ)い 嫁が来(き)っ [弓場正巳] |
五客三席 |
珍(めずら)しち 焼酎(しょちゅ)どん出せば 借(か)い相談(そだん) [中囿和風] |
五客四席 |
珍(めずら)しか 子の百点に 家族(けね)あ騒動(そど) [江口紫朗] |
五客五席 |
俎板(まねた)どん 珍(めずら)しか態(ふ)で 嫁あ見(み)っ [西ノ園ひらり] |
選者吟 |
亭主(とと)ん料理(じゅい) 珍(めずら)し味(あっ)で 食手(くて)が無(の)し |
横綱(東) |
学(が)か無(ね)どん 娑婆い揉(も)まれっ 成(な)い上(や)がっ [入来創雲] |
横綱(西) |
洗濯機(せんたっき) 俺(おい)が諭吉(ゆき)つば 揉(も)んたくっ [吉岡道場] |
大関(東) |
先(さっ)が心配(せわ) 夫婦(みと)で気を揉(も)ん 安(や)し仔牛(びょんこ) [北村虎王] |
大関(西) |
今日(きゅ)は入試 散ったか咲(せ)たか 気をば揉(も)ん [上薗佳笑] |
関脇(東) |
肩揉(も)んの 孫は駄賃の 予約(よや)くしっ [畑山真竹] |
関脇(西) |
揉(も)もじった 諭吉(ゆき)ちょ拡(ひろ)げっ レじ渡(わ)てっ [福原福多] |
小結(東) |
揉(も)んみてん 育毛(いくも)ん気配(けは)や 全然(ぶんと)無(の)し [石塚律子] |
小結(西) |
気を揉(も)んだ 悪戯児(あまい)も今じゃ 良(よ)か親父(おやっ) [上山天洲] |
筆頭(東) |
零点な 親にな見(み)せじ 揉(も)んたくっ [澤津乙名] |
筆頭(西) |
何(ない)よっか 婆(ばば)が手揉(も)んの 一番(いっばん)茶 [西迫順風] |
二枚目(東) |
横道者(おどもん)が 揉(も)ん手しながら借(か)い相談(そだん) [樋渡草団子] |
二枚目(西) |
孫(まごんこ)ん 肩揉(も)ん賃も 値上(ねあ)げなっ [満吉満秀] |
三枚目(東) |
ラブレター 書(け)ちゃ揉(も)んたくっ 首尾(しゅ)びゃ取(と)れじ [佐伯山神] |
三枚目(西) |
ど鈍(ぬ)り女房(か)け まこて気を揉(も)ん 旅(たっ)支度(じたっ) [花園ちづ] |
四枚目(東) |
黒帯い 一丁(いっちょ)揉(も)んでち 頼(たの)ん弟子 [山元自在鉤] |
四枚目(西) |
小遣(こづけ)をば 目的(めあて)い 孫が肩を揉(も)ん [井手上政暎] |
五枚目(東) |
糊(のい)の効(き)た 浴衣が娘(おご)ん 胸を揉(も)ん [石原ミエ子] |
五枚目(西) |
脳味噌(のみそ)をば 揉(も)んでやろそな 古(ふ)り頭(びんた) [米元年輪] |
六枚目(東) |
新茶時期(どっ) 手揉(ても)んに婆(ばば)は 顎で加勢(かせ) [二見愚楽満] |
六枚目(西) |
女房(かか)を揉(も)ん 指圧(しあ)ち焼餅(やきも)ちょ 亭主(とと)は妬(や)っ [萬福平次] |
七枚目(東) |
梅紫蘇が 郷中(ごじゅ)一(いっ)赤(あか)か 婆(ば)の手揉(ても)ん [諸木小春] |
七枚目(西) |
痺れ足(あ)す 揉(も)んかて説教(せっきょ) 耳(み)み入(い)らじ [入来義徳] |
八枚目(東) |
手どん揉(も)ん セールスなんだ 婆(ば)が追出(うで)っ [伊地知 孝] |
八枚目(西) |
威張(いば)い奴(ごろ) 出馬(で)ろち揉(も)ん手(で)で 頼(たの)み来(き)っ [原田菊男] |
親方吟(東) |
部下ん辞表(じひょ) 考(かん)げ直(なお)せち 揉(も)んたくっ [西ノ園ひらり] |
親方吟(西) |
初心(うぶ)な青年(にせ) 女(おなご)按摩い ひっ融(と)けっ [樋口一風] |
安藤孟宗竹 |
欠点(あら)は無(ね)が 面目(めんぶ)か無(ね)ごっ 亭主(て)しゃ禿(は)げっ |
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裏返(うらがえ)っ 出(で)た座布団も 綿が出(で)っ |
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嫁探(みし)け 安産型ん 腰(こ)す狙(ね)ろっ |
池田ナミ |
何(ない)も無(ね)が 宝言(ちゅ)う子い 笑(わ)れが舞(も)っ |
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機械植え 田植えん団子(だご)も 間(か)け合(お)わじ |
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卵とい 青大将(やわたい)が先(さ)き ひん呑(ぬ)じょっ |
泉 山茶花 |
偶(まれ)けんな 亭主(て)しな語(かた)れん 夢も見(み)っ |
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姑(かか)ん舵(か)ず 取(と)いかて嘘も 上手(じょ)じけなっ |
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笑(わ)れ上戸(じょご)ん 嫁で家族中(けねじゅ)が 丸(ま)る暮(く)れっ |
伊地知みのり |
横(よん)ご爺(じ)と 気放(きほ)じもならん 湯治(とっ)の宿 |
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蹴(け)られてん 小言(ぐぜ)は止まらん くずれ女房(かか) |
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高(た)け蟹(がね)を 食(か)せっ二三日(にさん)ちゃ 飯(めし)と汁(しゅい) |
石野蟹篭 |
盛皿(もいざら)を 大食(うぐ)れと組んだ 運(ふ)の悪(わる)さ |
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病上(やんあ)がい 早速(さしつけ)焼酎(しょちゅ)で 胃を洗(あ)るっ |
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胃袋を 結(きび)っくるそな 大食(うぐ)れ女房(かか) |
汝(わ)やよかで 孫見(み)せ来(け)えち 爺(じ)の電話 [楠八重渓流] |
古希ん坂 越(こ)えっぼっぼっ 次(つっ)の旅(たっ) [日隈英坊] |
万歳で 上役(うわや)く追出(うで)っ 座が弾(はず)ん [吉岡道場] |
飲(の)ん稽古(けこ)を せち言(ゆ)た婿い 減(へが)め言(ちゅ)っ [原田菊男] |
休刊ぬ 週二にせえち 酷(こっ)な医者 [諸木小春] |
危(あっ)ねどん 穴は東電 職(しょっ)探(さが)し [中囿和風] |
読(よ)まならじ 珍(めずら)し名前(な)じゃち 言(ゆ)しか無(の)し [石塚律子] |
珍(めずら)しか 女房(かか)ん愚痴(ぐぜ)をば 今日(きゅ)は聞(き)かじ [萬福平次] |
屈(かご)んだや も一人(ひとい)居(お)った 芒原(すすっわら) [田辺遊狂] |
金相場(そう)べ 婆(ばば)ん金歯を 値踏(ねぶ)むしっ [樋口一風] |
ハネムーン 鼾(いび)きムードも ちんがらっ [有川南北] |
部下ん衆(し)い 下駄は預(あっ)けっ 名あ社長 [今井夢紫] |
獅子のごっ 金歯が並(な)るだ 成(な)い上(あ)がい [有川南北] |
良(よ)か車(くいま) 借金(しゃっせん)背負(かる)っ 今日(きゅ)も走(はし)っ [雲水] |
チャンネルを 女房(か)け譲(ゆず)ったて 船を漕(け)っ [入来創雲] |
女(おなご)どま 半分(なから)捨(うっ)せた 女房(かか)ん髭 [有馬二天] |
社長(しゃちょ)よっか かった貫禄(かんろ)か 秘書が上(うえ) [石塚律子] |
大臣の秘書あ 覚悟(かっご)ん 橋(は)す渡(わた)っ [中村雲海] |
大根(でこん)には 大(ふ)て顔(つら)させん 見事(みご)て足 [木佐貫白猫] |
亭主(とと)ん財布(ふぞ) 素抜(すに)っ札(さ)ちゃ無(の)し 逆(ぎゃ)き入(い)れっ [原田菊男] |
百薬(ひゃくやっ)の 長(ちょう)言(ちゅ)が焼酎(しょちゅ)も 加減次第(しで) [内村仏心] |