三條風雲児 |
頭(びんた)下げから 稽古(けこ)が要(い)い 新入社(しんにゅうしゃ) |
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貧食(ふいや)しで 一頻(ひとはな)じゃった ダイエット |
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美事(みご)て腕(う)で まこてあったれ 種痘(ほそ)ん痕(あと) |
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臍曲(へそま)がい 花見(はなん)の話(はな)しゃ 拗(こじ)らせじ |
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叱(く)るた亭主(て)し 山葵(わさ)ぶばごいと 握(にぎ)い込(く)っ |
有川南北 |
議(ぎ)は言(ゆ)どん いざやらすれば 首尾(しゅ)びゃとれじ |
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退職(やめ)っかあ 女房(かか)ん賄(まか)ねも ざっぺらっ |
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迎(むけ)め来た 女房(おか)て大虎(うとら)が 猫いなっ |
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快気祝(かいきゆえ) 配って間(ま)もの また入院(にゅいん) |
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庭あ無(ね)が 冷(ひや)かし木市(きい)つ 見て歩(さ)れっ |
塚田黒柱 |
すい事(こっ)も 多(う)けて忘(わす)れん 飯(めし)と焼酎(しょちゅ) |
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女(おなご)嫌(ぎ)れ 言(ちゅ)どん我(わ)が家(へ)な 子が五人 |
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女房(うっかた)ん 好(す)かんとこいが 似(に)っきた娘(こ) |
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恥(はっ)ち字は 辞書から消(け)せた 金バッジ |
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俺(お)い似(に)らじ どこで化(げ)ったか 子は持(も)てじ |
堂園三洋 |
古里(さと)ん晩 満天の星(ほ)し 深呼吸 |
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大概(てげ)な病(びょ)は 逆療法で ひん治(なお)っ |
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胡麻擂(す)いが 課長(かちょ)ん呆(ぼ)え歌(う)て アンコール |
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来た当初(はな)は 管巻(じじ)れなろそな 顔(つら)じゃ無(の)し |
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大隅(おおすん)か 薩摩かで迷(ま)よ 姶良郡 |
植村聴診器 |
ひっ落(ちゃ)れっ そいぎいじゃった ママん自慢(ぎら) |
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税務署が 見立てたしこん 金(ぜん)な無(の)し |
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咲(せ)たサクラ 散ったサクラん 隣(とない)同士(どし) |
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木の芽時期(どっ) 妻(かか)も同時(いっど)き 角(つの)を出(で)っ |
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神(かん)頼(だの)ん 子は合格(うか)いごっ 親は金(ぜん) |
岩崎美知代 |
外箱い 似合(に)おわん旨(うん)め 無(な)か饅頭(まんじゅ) |
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何十年(なんじゅねん) 経(た)とが浮気を 婆(ば)が責(せ)めっ |
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道(みっ)の駅(えっ) 何処(ど)けも出(で)っちょい ふくれ団子(だご) |
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石蕗(つわ)ん子ん 煮染(にし)めい縁側(えん)に 根が生(お)えっ |
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万歩計(まんぽけ)ゆ 一寸(ちす)休息(よ)くわせた 庭ん花 |
天 |
家宝(かほ)ん皿 開(ひ)れっ油虫(あまめ)ん 匂(かざ)がしっ [樋渡草団子] |
地 |
油虫(あまめ)捕(と)い 畳(たたん)の埃(ごん)も 叩(たた)っ出(で)っ [入来創雲] |
人 |
冷暖房(れいだんぼ) 油虫(あまめ)も楽(だっ)な 世を暮(く)れっ [池上黒ぢょか] |
五客一席 |
文化世帯(じょて) 油虫(あまめ)一匹(いっぴ)き 騒動(そど)をしっ [井手上政暎] |
五客二席 |
油虫(あまめ)捕(と)い 人相(にんそ)も変(か)わい 女房(かか)ん所作 [野村三味] |
五客三席 |
悪戯坊(けすいぼ)が 油虫(あまめ)嫌(ぎ)れ婆(ば)を 叫(おら)ばせっ [鮫島牧峰] |
五客四席 |
油虫(あまめ)ずい 挨拶(えさ)ち出(で)っ来た 田舎店 [江平光坊] |
五客五席 |
蠅打棒(へうっぼ)が 届(とじ)かん隅(すん)で 笑(わ)る油虫(あまめ) [郷田悠々] |
選者吟 |
飲(の)ん平(べ)じゃろ 焼酎(しょつ)箱ん底(そ)け 油虫(あまめ)わろ |
横綱(東) |
紫雲英(ふぞばな)が 宅地(たっち)ん隅(すん)に 生(い)っ残(のこ)っ [有馬純秋] |
横綱(西) |
蜜蜂(みつばっ)が 紫雲英(ふぞばな)畑(ばた)ん 恋(こ)ゆ追出(うで)っ [田中末木] |
大関(東) |
不精奴(ふゆしごろ) 牛(べぶ)は蓮華田(れんげ)で うっ放(ぱ)ねっ [山田竜生] |
大関(西) |
紫雲英(ふぞばな)ん 冠(かんむ)ゆ呉れた 河童相撲(ずも) [菖蒲谷天道] |
関脇(東) |
下校(もど)い道(み)ちゃ 紫雲英(ふぞばな)ん田で 一(ひと)暴れ [堂園三洋] |
関脇(西) |
蜜蜂(みつばっ)が 紫雲英(ふぞばな)探し 疲(だ)れ倒(と)けっ [津留見一徹] |
小結(東) |
紫雲英(ふぞばな)を 追(う)っ蜜蜂(みつばっ)と 北ん国(くん) [郷田悠々] |
小結(西) |
紫雲英(れんげ)摘(つ)ん 宿題なんだ 頭(びん)て無(の)し [楠八重渓流] |
筆頭(東) |
食(か)せ過ぎた 紫雲英(ふぞば)ね牛(べぶ)は ひっかぶっ [新田フサ] |
筆頭(西) |
田の神(かん)も 紫(むらさ)き映(は)ゆっ 紫雲英田(ふぞばなだ) [樋口一風] |
二枚目(東) |
紫雲英(ふぞばな)ん 中で約束(やっじょ)ん 相手(ぬ)しゃ戦死 [鈴木一泉] |
二枚目(西) |
駅(え)き近(ち)けち 紫雲英(ふぞばな)ん田を 踏(ふ)ん潰(ちび)っ [仮屋一発] |
三枚目(東) |
紫雲英(ふぞばな)ん 蜂蜜(はちみ)ちゃ効(き)っち 良(ゆ)う売(う)れっ [福山吉連] |
三枚目(西) |
紫雲英(ふぞばな)を 土俵(どひゅ)いおてちき 相撲(すも)を取(と)っ [米元年輪] |
四枚目(東) |
匂(かざ)ん良(よ)か 紫雲英(ふぞば)ね座(すわ)っ 野良(はい)昼飯(ちゅはん) [野間口鈴女] |
四枚目(西) |
紫雲英(ふぞばな)を 追(う)て行軍の 蜜蜂(はっ)の家族(けね) [西 幸子] |
五枚目(東) |
蓮華田(れんげだ)い 寝(ね)たい転(ころ)だい 腹這(はらぼ)たい [諸木小春] |
五枚目(西) |
紫雲英(ふぞばな)も マンション育(そだ)ちゃ 知(し)たじ済(す)ん [江平光坊] |
六枚目(東) |
紫雲英(ふぞばな)を 牛(べぶ)が真(ま)ん丸(ま)り 土俵(どひゅ)いしっ [入来創雲] |
六枚目(西) |
紫雲英(ふぞばな)ん 首飾(くびかざ)ゆした 嫁女(よめじょ)役(やっ) [片平桜子] |
七枚目(東) |
紫雲英(ふぞばな)が マラソン選手 頑張(きば)らせっ [森山厚香] |
七枚目(西) |
紫雲英(ふぞばな)を 尻(し)い敷(し)っ語(かた)い 二人(ふたい)連(づ)れ [井手上政暎] |
八枚目(東) |
紫雲英(ふぞばな)ん 田圃(たんぼ)で子供(こど)ま 山学校(やまがっこ) [樋渡草団子] |
八枚目(西) |
初恋の 紫雲英(ふぞばな)畑(ばたけ) 今(いま)団地 [中村雲海] |
親方吟(東) |
餌切(えぎ)れ牛(べぶ) 籠ん紫雲英(ふぞば)ね 舌を巻(め)っ [岩崎美知代] |
親方吟(西) |
庭ん草(く)せ 紫雲英(ふぞばな)が可愛(む)ぞ 春(は)いち咲(せ)っ [植村聴診器] |