三條風雲児 |
追込(うく)だとに 地団駄(たたら)踏(ふ)んじょい 禁猟区 |
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狂牛病(きょうぎゅうびょ) また牛(べぶ)ん値い 支(こ)た歯止め |
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油(あぶら)抜(ぬ)きゃ 命(いの)つ取られた 座礁船 |
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落花生(だっきしょ)を 面皰(にくん)が出(で)いめ 食(く)ちょい下戸 |
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藁塚(わらこず)む 棚田(たな)で絵の如(ご)っ 並(なる)ばせっ |
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医療費ん 値上げほろめっ 病人(びょにん)たろ |
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MRI(エムアールアイ)が 新(に)け病(びょ)を 見(み)しけでっ |
上田 格 |
まだ三歳児(みっつ) 教育(きょういっ)ママん 目がすわっ |
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返事(へし)も無(ね)て ずうず這入(い)っきた 勝手耳(かってみん) |
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薮医者(やぼ)じゃ無(ね)か 人せか見れば 飲(の)んな言(ちゅ)っ |
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見舞客(みめぎゃっ)が かった途切れた 長病気(ながやんめ) |
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屋台(やて)飲屋(のんや) 課長補佐ちが 取(と)い仕切(しき)っ |
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娘(おご)が部屋 鍵(か)ぐかけた上(うえ) 隙間(ま)も塞(ふせ)っ |
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参観日 親も一時(いっど)き 手を挙(あ)げっ |
有川南北 |
可愛(むぞ)か娘(こ)ん 声い奮発(きば)った 募金箱 |
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募金箱 出口(でぐ)ちも野郎(やろ)が 構えちょっ |
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ボランティア 思(とも)っ女房(おかた)ん 尻(し)い敷(し)かっ |
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獲(と)った猪(し)す 焼酎(しょちゅ)ん肴(しおけ)い 座が弾(はず)ん |
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歌(う)と回(まわ)し つん寝た振(ふ)いの バスツアー |
塚田黒柱 |
治(ゆ)なったや 元ん煩(うぜら)し 妻(か)け戻(もど)っ |
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山を売(う)っ 大学(だいが)き出たて フリーター |
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難民に 面目(めんぼっ)が無(な)か 肥満体 |
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出世いな 人が良(え)過(す)ぎっ 縁が無(の)し |
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風呂嫌(ぎ)れん 汗臭(あせく)せ亭主(とと)は 別(べ)ち寝(ね)せっ |
村田子羊 |
温泉に 二の足(あ)す踏んだ レジオネラ |
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新米(にかごめ)が 頬(ふたん)の肉を 盛(も)い上(や)げっ |
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外面が 良(え)すぎっのさん ODA(オーディーエ) |
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顔付(がんつっ)と 釣(つ)い合(お)わんよな 可愛(むぞ)か声 |
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万歩計(まんぽけ)ゆ 初霜(はっじも)ぎいで うっ止(ちゃ)めっ |
岩崎美知代 |
咳(せ)くすれば うつらせんかち 目が集(たか)っ |
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病気どん しでたお陰で 今日(きゅ)も日曜(にちよ) |
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むぜ孫あ 嫁女(よめじょ)ん実家(さと)ん 顔(つら)い似(に)っ |
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湯治(とっ)の宿 新米(しんま)い地鶏(じど)ゆ てのませっ |
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大事(でし)な息子(こ)あ 嫁ん大尻(うじい)で びりっなっ |
横綱(東) |
狭(せ)め宅地(たっち) 家屋(いえ)あ空せえ 伸(ぬ)っ上(びゃ)げっ [長井春江] |
横綱(西) |
豪邸の 隣(とな)い我(わ)が家(え)ん 狭(せ)め宅地(たっち) [堂園三洋] |
大関(東) |
こん宅地(たっち) 東京じゃればち 計算(つも)っみっ [有馬慶成] |
大関(西) |
家宅地(いえたっち) 求(もと)めっ今度(こん)だ 嫁女(よめじょ)貰(も)れ [森山厚香] |
関脇(東) |
湿田(むただ)じゃが 便利(かかい)が良(ゆ)して 宅地(たっち)なっ [上籠若菜] |
関脇(西) |
墓跡(はかあと)が 精霊(しょろ)も驚(たまが)い 一等地 [坂元鶴山] |
小結(東) |
良(よ)か宅地(たっ)ち なったや兄貴(あにょ)が 戻せ言(ちゅ)っ [蔵ノ下夢石] |
小結(西) |
スーパーが 開店(でけ)っ宅地(たっち)ん 値が上(あ)がっ [安藤孟宗竹] |
筆頭(東) |
売(う)い出しの 宅地(たく)ちゃ白砂(しらし)で 化粧(けしょ)をしっ [永徳天真] |
筆頭(西) |
気が詰(つ)まい 都会(まっ)の宅地(たっち)は 空(てん)も無(の)し [鈴木一泉] |
二枚目(東) |
八六(はちろっ)で 浸(つか)った宅地(たっち) 値切(ねぎ)っ買(こ)っ [山下明良] |
二枚目(西) |
よかもんじゃ 親ん宅地(たっち)い 大(ふ)て家建(えた)て [満石うらら] |
三枚目(東) |
坪ん値で 過疎ん宅地(たっち)は 釣銭(つい)が来(き)っ [津曲とっこ] |
三枚目(西) |
両親(おや)と墓(は)け 宅地(たっち)も付(ち)けっ 末子(しったれご) [畑山真竹] |
四枚目(東) |
貰(も)ろたどん 田舎ん宅地(たっち) 持(も)て余(あ)めっ [大脇保子] |
四枚目(西) |
広(ひ)れ宅地(たっち) 猪(しし)が出(で)ろそな 不精者(ふゆ)が家(うっ) [川村三生] |
五枚目(東) |
家(え)ずや無理(むい) 宅地(たっち)は買(こ)たが 薮(やぼ)いなっ [津留見酎児] |
五枚目(西) |
宅地(たっち)どま 狭(せ)めで上下(うえし)て 間取(まど)ゆしっ [畑山真竹] |
六枚目(東) |
可愛(む)ぜ娘(おご)を 宅地(たっち)も加(か)てっ ひん娶(も)ろっ [江平光坊] |
六枚目(西) |
開墾田(しあけだ)も 宅地(たっち)いなけっ 売(う)い飛(と)べっ [塚田黒柱] |
七枚目(東) |
宅地(たっち)じゃが 八方(はっぽ)塞(ふさ)がい 家(え)も建(た)たじ [有村土栗] |
七枚目(西) |
運(ふ)の良(え)者(わろ) 買(こ)た宅地(たっち)から 温泉(おゆ)が出(で)っ [山内成泰] |
八枚目(東) |
手が届(とど)っ 広(ひろ)か宅地(たっち)は 墓ん跡 [山崎 満] |
八枚目(西) |
狭(せ)め宅地(たっち) 車(くいま)が出れば 物干場 [篠原文兎] |
親方吟(東) |
洞窟(がま)ん上(う)へ 陥没(かんぼっ)すそな 安(や)し宅地(たっち) [村田子羊] |
親方吟(西) |
嫁ん実家(さ)て 貰(も)ろた宅地(たっち)い 拘束(きび)られっ [岩崎美知代] |