三條風雲児 |
泣虫(なけべ)すば 叱(が)いたくろそな 武者人形(むしゃにんぎょ) |
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昨日(きぬ)植えた 茄子(なす)ぶ歯痒(はが)いか 根切虫(ねきいむし) |
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野焼(のや)っずい させんで蕨(わらべ) どま取(と)れじ |
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親愛情(おやぼんの) かからん団子(だご)も 送(おく)っやっ |
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送(おく)っきた 粽(まっ)が誘発(ついで)た 五月病(ごがっびょう) |
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KSD(ケイエスデ) 金(ぜん)でドンぬば 丸(まる)め込(く)っ |
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副作用(ふくさよ)か 病(びょ)をばしてかい 肥(こ)えでけっ |
上田 格 |
飲(の)ん同士(どし)が 猫を撫で撫で 上(あ)がい込(く)っ |
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田舎相撲(ずも) 飲(の)ん方(か)てなれば 派手を取(と)っ |
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爺(じ)が手紙(てがん) 字引(じび)き無(な)か字も ときなあっ |
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親い似(に)っ 子も変物(へんぶっ)ち 噂(うわ)せなっ |
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そいじゃ駄目(ぼっ) ケーキも食(く)ろっ 団子(だご)も食(く)っ |
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提(さ)げっ来た 鶏(と)や木戸口(きどぐっ)で 走(はし)い出(で)っ |
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カロリーち 理由(わけ)は分(わ)からじ 議(ぎ)を吐(か)えっ |
有川南北 |
危機管理 ただん事故ちゅて 芝こさっ |
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棚ボタも おろえ生地(じ)がでっ 腐(ねま)いまえ |
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誰(だい)が山 じゃろと鶯(うぐい)し 境界(さけ)は無(の)し |
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倦怠期 夕飯(ゆめ)しゃ店屋(てんや)ん 冷(つん)て折詰(おい) |
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食終(くと)ったや お茶は飲(の)んかち きし吐(か)えっ |
塚田黒柱 |
俺(おい)が子が 一人(ひとい)も禿(は)げじ 首(く)ぶ捻(ひね)っ |
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ヘルパーも 金(ぜん)の分(ぶん)しこ 仕事(しご)つしっ |
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酔(よく)ろてん 本音を言(い)わじ 嫌(き)ろわれっ |
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何(な)ゆ聞(き)てん ゴルフも首相(しゅしょ)も やむたせじ |
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税(ぜ)ゆ正直(しょじ)き 払(は)るっおい衆(し)が 馬鹿を見(み)っ |
参考作品 |
形見(かたん)分け 母親(かか)ん匂(かざ)とめ 抱(で)て帰(もど)っ [田中末木] |
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一夏(ひとなっ)で 手抜(てぬ)っ工事が 口(く)つ開(あ)けっ [田中栄泉] |
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金(ぜん)の無(な)か 爺婆(じばば)にゃ孫は 寄(よ)いつかじ [田中爽風] |
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四十九日(しじゅくんち) 泣(ね)たい笑(わ)るたい 爺(じ)を語(かた)っ [谷口雲城] |
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亭主(とと)よっか 犬(いん)ぬ可愛(むぞ)がい 倦怠期 [種子田 寛] |
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パソコンも 錆(さっ)くれ頭(びん)て 擾(こな)されっ [田原大黒] |
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病気(やん)が原因(もと) くずれ宗教(しゅうきょ)ん 罠(わ)ねうたっ [埀野剣付鶏] |
天 |
晩の準備(し)め 慌(せし)こちょっとに 長(な)げ電話 [蔵ノ下夢石] |
地 |
子を叱(が)れば 猫も慌(せし)こっ 飛(つ)で逃(に)げっ [仮屋一発] |
人 |
慌(せし)こえば 手いなまみらん 鍵(かっ)の穴 [塚田黒柱] |
五客一席 |
珍客(ちんきゃっ)に 慌(せし)こっ逃げた 老雄鶏(おんじょどい) [山下明良] |
五客二席 |
拾(ふ)るた財布(ふぞ) 慌(せし)こっ周囲(まわ)ゆ 見回(みまわ)せっ [倉元天鶴] |
五客三席 |
俄客(にわかぎゃ)き 慌(せし)こっ湯豆腐(ゆど)く たぎらけっ [北山如無] |
五客四席 |
走(はし)い込(く)っ 慌(せし)こっ蹲(しゃ)ごだ 下痢腹(くだしばら) [菖蒲谷天道] |
五客五席 |
本の下(し)て 慌(せし)こっ隠(か)きた ラブレター [種子田 寛] |
選者吟 |
俄雨(さだっあめ) 慌(せし)こっ着物(いしょ)ん 尻(し)ゆつぶっ |
横綱(東) |
夫婦(みと)喧嘩 実家(さと)で迎(む)けめを 心中(ねしゅ)じゃ待(ま)っ [入来創雲] |
横綱(西) |
夫婦(みと)喧嘩 今回(こん)だ亭主(とのじょ)が 荷を結(きび)っ [平中小紅] |
大関(東) |
夫婦(みと)喧嘩(げん)け 負けた課長は 平(ひ)れ当(あ)たっ [大和 渚] |
大関(西) |
白星(しろぼ)すば 張手(はいて)で稼(かせ)だ 喧嘩相撲(ずも) [棈松睦酔] |
関脇(東) |
喧嘩好(す)っ またもイラクい 手を出(だ)せっ [楠八重渓流] |
関脇(西) |
子も猫も 喧嘩んぶんな 隣(とな)い勝(か)っ [上籠若菜] |
小結(東) |
腹癒(はらい)せい 田の水(み)ず落(お)てた 犬(いん)と猫 [藤高春風] |
小結(西) |
穏(な)ち語(かた)や でけじ何時(いっ)でん 喧嘩腰 [瀬戸口抱洋] |
筆頭(東) |
境界(さけ)ん事(こ)つ 喧嘩ん口調(くちょ)で 位牌(い)へ語(かた)っ [有馬栄見] |
筆頭(西) |
客(きゃ)く帰(も)でっ 仕切(しき)い直しの 夫婦(みと)喧嘩 [福冨野人] |
二枚目(東) |
呆(ぼ)やし長男(すよ) また妹(いもっ)から 泣(な)かされっ [塚田黒柱] |
二枚目(西) |
酔(え)が醒(さ)めっ 昨夜(ゆべ)ん喧嘩を やれ悔(く)やん [田中末木] |
三枚目(東) |
夫婦(みと)喧嘩 女房(おかた)が投(な)げっ 押(お)さえ込(く)っ [山内成泰] |
三枚目(西) |
仲人(なかだっ)が どっち付(つ)こよん なか喧嘩 [上山天洲] |
四枚目(東) |
夫婦(みと)喧嘩げんけ 今日(きゅ)どま父(とう)ちゃん 勝てち言(ゆ)っ [泊 白水] |
四枚目(西) |
中(な)け入(い)った 奴(わろ)が喧嘩い 火を付(ち)けっ [小瀬一峻] |
五枚目(東) |
夫婦(みと)喧嘩(げん)け 囃子(はや)すかけちょい 次男太郎(じなんたろ) [諸木小春] |
五枚目(西) |
喧嘩なあ 強(つ)えが勉強(べんきょ)は ぶんと駄目(ぼっ) [田代彦熊] |
六枚目(東) |
言(い)わにゃ損 言(ゆ)えば喧嘩ん 境(さけ)争いさけ [新地十意] |
六枚目(西) |
喧嘩すい 相手(えて)が居(お)いうちゃ 気力(あや)もあっ [那加野黎子] |
七枚目(東) |
合食(がっしょっ)の 話(はな)しゃ最初(はな)から 喧嘩腰 [郷田悠々] |
七枚目(西) |
喧嘩相手(えて) 今じゃ仲ん良(え) 飲(の)んべ友人(どし) [山下明良] |
八枚目(東) |
幼(こ)め弟(おと)ちゃ 叱(が)らじ兄貴(あにょ)をば 先(さ)き殴(ど)えっ [末村多櫛] |
八枚目(西) |
うな言(ちゅ)ときゃ 股間(また)を蹴上(けあ)げた 喧嘩上手(じょし) [津曲とっこ] |
親方吟(東) |
喧嘩上手(じょし) 目潰(めつぶ)す食(か)せっ 飛(つ)で逃(に)げっ [安藤孟宗竹] |
親方吟(西) |
世話好(せわず)っが 郷中(ごじゅ)ん喧嘩も 買(こ)て帰(もど)っ [有馬凡骨] |
部下ん子が 俺(おい)家(げ)ん子をば 従(したが)えっ [上籠若菜] |
お客様(きゃっさ)ん 前で恥(げん)なか 妻(かか)ん下知(げっ) [瀬戸口抱洋] |
知恵がちて 爺(じ)の左(ひだい)舵(か)ず 逆手(さか)て取(と)っ [樋口一風] |
泣けば済(す)ん 喧嘩を妻(かか)は 心得(こころえ)っ [栫 路人] |
どっこいしょ 地金が出(で)った 若づくい [東 竜王] |
看護婦が 手玉(てだ)め取(と)いごっ シーツ交換(かえ) [野間口鈴女] |
顔(つら)は女房(かか) 頭(びんた)は俺(おい)ち 子を褒(ほ)めっ [前田セツ] |
無(な)か品(しな)は 全部(ずるっ)じゃったち 商売(あっね)上手(じょし) [佐伯山神] |
茶髪(ちゃは)つ叱(が)っ わがあ白髪(したが)を 黒(く)ろ染(そ)めっ [田中五郎太] |
亭主(て)しゃ横(よん)ご 女房(かか)は転婆(いなば)で 仲は良(ゆ)し [山内成泰] |
金星が マイクん前で 息(い)きゃ弾(はず)ん [瀬戸口流川] |
勉強(べんきょ)好(す)っ じゃろか三度も 留年(りゅねん)しっ [川村三生] |
金太郎(きんたろ)い クラブ持たせた 腕白坊(きかんたろ) [福原福多] |
鳴(な)い電話でんうぇ 慌(せし)こた足が 相撲(すも)を取(と)っ [津留見一徹] |
子の組(くん)が 言(い)えじ慌(せし)こた 参観日 [諸木小春] |
叩(たた)っ独楽(ご)め 活(かつ)をば入れた 紐(よま)ん鞭(ぶっ) [井手上政暎] |
犬(いん)嫌(ぎ)れが 紐(よま)ん長さを 読(よ)ん訪(こと)っ [上山天州] |
落(お)ちぶれっ 金縁(きんぶ)ちゃ紐(よま)で 耳(みん)に吊(つ)っ [佐土原 隆] |
世話好(ず)っの 女房(かか)あ後妻(あと)ずい 決(き)めっ逝(い)っ [園田御岳] |
日帰(ひげ)いでな 語(かた)いとやせん 里帰(さともど)い [瀬戸口抱洋] |