鹿児島愛!おんじょどいの小屋

おんじょどいの小屋は鹿児島弁と薩摩狂句を紹介しています

薩摩狂句

トップページへ! ホームへ 鹿児島弁辞典へ! 鹿児島弁辞典へ 薩摩狂句へ! 薩摩狂句へ

薩摩郷句誌「渋柿」 第705号 4月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 老夫婦(おんじょみと) 聞(き)こえん耳(みん)と 聞(き)かん耳(みん) [おんじょどい]
二番槍 厄払(やっば)れあ 何(ない)じゃったとか 事故い遭(お)っ [下栗志乃]
三番槍 品性(ひん)な無(ね)が 金持(ぜんもっ)じゃっで 奉(たてまつ)っ [桜井吹雪]
四番槍 隠居所い 孫は鞄の 広告紙(ちら)す置(え)っ [中間紫麓]
五番槍 珍(めずら)しち 干(ほ)せた腰巻(こしま)き 足(あ)す止(と)めっ [大西学老]
六番槍 薬屋(くすいや)と 組(く)んじょったろか 多(う)け薬(くすい) [江口紫朗]
七番槍 美男子(よかにせ)ん 婿い女房(かか)ずい 派手な化粧(けしょ) [澤津乙名]

渋柿集

中村雲海 焼酎瓶(そつびん)が 旅(たっ)の鞄に 無(の)して騒動(そど)
そいも性格(たっ) うんにゃが言(ゆ)えじ 役(や)く負(か)るっ
晩に爪 切(き)っといかんち 婆(ばば)が騒動(そど)
美事(みご)つ咲(せ)た 椿(つば)き目白(はなし)が 接吻(キッス)攻(ぜ)め
飢(ひだ)り鵯(ひよ) 墓ん菊花(きっばな) 坊主頭(ぼ)じなけっ
有川南北 人間ち 何故(なし)てこげんも 諍(いさ)け好(ず)っ
苛め言(ちゅ)が 宅(やど)は平和な 女房(かか)天下
体罰(たいば)つば 食(く)たか部長(ぶちょ)さあ 爪ん傷(きし)
火の車(くい)め またガソリンの 値が上(あ)がっ
郷中(ごじゅ)ん役(やっ) 暫時(いっとっ)言(ちゅ)たて 二十年
弓場正己 辞令前 情報が飛(つ)っ 湯沸し場
還暦(かんれっ)も 古希もローンが 追(う)て回(まわ)っ
爺(じ)が散歩 碁仇(ごかたっ)が家(え)で 足(あ)しゃ止(と)まっ
婆(ば)が口(くっ)が 減れば病(やんめ)ち 心配(せわ)を焼(え)っ
大学(だいがっ)が 合格(うか)った日から 職(しょっ)探(みし)け
堂園三洋 鼻歌で 婆(ばば)と買物(けもん)の 年金日
肥満(だんべ)女房(か)け がっつい可哀相(ぐら)し ハイヒール
散髪代(つんちん)も 馬鹿(ば)けならんどち 乱髪(やんかぶ)っ
年甲斐も 無(の)してチャンネル 婆(ば)と奪合(ばこ)っ
スタイルも 顔(つら)も満点 隣(つっ)の奥様(こじゅ)
永徳天真 はしとせち ずんだれ亭主(とと)が 子をば叱(が)っ
茶一杯(ちゃいっぺ)ち 言(ゆ)たばっかいに 長尻(ながじ)客(きゃっ)
今日(きゅ)はデート 良(ゆ)う光らせた 美事(みご)て禿
出歩(でさる)かじ 肥(こ)ゆい一方(いっぽ)ん 炬燵番(こたっばん)
丼(どんぶい)も 食(く)ろそな勢(いっ)の 大食うぐれ青年(にせ)
樋口一風 爺(じ)の箸戦(なんこ) ミニスカートん 股(ま)て負(ま)けっ
父(とう)ちゃんな 上手(じょし)ち煽(おだ)てっ 掃除(そ)ずさせっ
先生(せんせ)ゆば 俎板(まねた)い載せた 新任地
一緒(ひと)ち寝(ね)っ 妻(かか)を裏切(うらぎ)っ 美人(シャン)の夢
隣家(つっ)の子が 東大(とうだ)い合格(とお)っ 歯痒(はが)いママ

山椒集 題「予約(よやっ)」     有川南北選

極楽(ごくらっ)の 予約(よやっ)ち婆様(ばさま) お寺参(てらめ)い [中間紫麓]
け忘(わす)れた 予約(よやっ)が救(すく)た 事故旅行 [下栗志乃]
三月腹(みつっばら) 式場(しきじょ)ん予約(よや)く やれ催促(せず)っ [石塚律子]
五客一席 品薄(しなうす)ち 予約(よや)く急(せ)かすい 商売(あっね)上手(じょし) [江口紫朗]
五客二席 予約(よや)くした 割(わい)にゃ美味(うん)も無(ね) グルメ料理(じゅい) [新地十意]
五客三席 予約(よや)くした つもいの彼女(おご)が 他人(ほ)け嫁(いた)っ [山元自在鉤]
五客四席 予約(よや)くした 後(あと)で後悔(くけ)すい テレショップ [西ノ園ひらり]
五客五席 過疎ん料亭(みせ) 予約(よや)かせんでん 閑古鳥(かんこどい) [小蓬原鯉太郎]
選者吟 流行(はやい)風邪 予約(よや)くしたごっ 家族(け)ね食付(くち)っ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

企業(きぎょ)戦士 異郷を墓場(はか)べ して憤死 [上薗佳笑]
大鵬が そがらし記録(きろ)く 娑婆(しゃ)べ残(の)けっ [入来義徳]
戦略(せんりゃっ)ち 三本の矢を 打(う)っ上(ちゃ)げっ [松下青雲]
四天王一席 テロん無(な)か 日本な世界 一(いっ)の国(くん) [上山天洲]
四天王二席 愛の鞭(む)ちゃ 娑婆(しゃ)べな通(とお)らん 時勢(じせ)いなっ [石塚律子]
四天王三席 兄貴(あにょ)い勝(か)っ 選抜(せんば)つ決めた 尚志館(しょうしかん) [前村泰山]
四天王四席 夢んごっ 影が薄れた 民主党 [二見愚楽満]
選者吟 出水(いずん)かい あん豪腕が 殿堂(でんど)入(い)い

郷句相撲 題「湯(ゆ)」

横綱(東) 湯はまだか 狼狽(ばたぐ)ろ父親(ちゃん)ぬ 叱(が)い産婆 [植村昭子]
横綱(西) 手術(しじゅっ)後(あと) 初(はっ)めっの湯い 生(い)っ上(きゃ)がっ [弓場正巳]
大関(東) 競(せ)ろたごっ 足湯い並(な)るだ 大根足(でこんあし) [諸木小春]
大関(西) 湯が先(さっ)ち 産婆さんべ叱(が)られっ 父(ちゃん)になっ [花園ちづ]
関脇(東) 混浴(こんよっ)ち 言(ゆ)で飛(つ)っ行(い)たや 足湯じゃっ [山元自在鉤]
関脇(西) 湯をば飲(の)ん 酌(しゃ)くして回(まわ)い 出来(でけ)た下戸 [津留見一徹]
小結(東) 冷えきった 身体(から)で有難(あいが)て 湯の御馳走(ごっそ) [西ノ園ひらり]
小結(西) 鵜呑(ぐの)みした 湯い狼狽(ばたぐ)ろた 薬(くすい)飲(の)ん [吉岡道場]
筆頭(東) 湯煙(ゆけむい)で 爺(じ)か婆(ば)か知(し)れん 露天風呂 [石塚律子]
筆頭(西) 湯加減ぬ 聞(き)っ人(と)も居(お)らん 独居(ひとい)世帯(じょて) [萬福平次]
二枚目(東) 足湯駅(えっ) 大根(でこん)比べで 賑(にっぎゃ)こし [樋之口墨矢]
二枚目(西) 逃(に)げられっ 煮え湯を飲んだ 不倫夫(とと) [樋口一風]
三枚目(東) 湯の御馳走(ごっそ) 温(ぬ)りた得言(えゆ)わじ 礼(で)どん言(ゆ)っ [畑山真竹]
三枚目(西) 風呂ん湯を 半分(なから)いなけた 肥満(だんべ)女房(かか) [江口紫朗]
四枚目(東) 九十(くんじゅ)爺(じ)が 湯のよな焼酎(しょちゅ)を 飲(ぬ)で元気 [二見愚楽満]
四枚目(西) 貰(も)れ風呂ん 温(ぬ)り湯ん皮肉(ひに)き 嚏(くしゃ)むしっ [米元年輪]
五枚目(東) 上(あ)がっどち 女房(かか)が叫(お)れじょっ 共同(きょうど)風呂 [有馬純秋]
五枚目(西) 美人(シャン)の湯ち 長(な)ご浸(つか)っ 湯疲(ゆだ)れしっ [市来流星]
六枚目(東) なまぬり湯 ひとくべ欲(ほ)しち 言(い)えん義理(ぎい) [西 幸子]
六枚目(西) 湯ん中で 半端け眠(ねぶ)っ 怒鳴(くる)われっ [上山天洲]
七枚目(東) 茶を飲めち 挨拶(えさっ)じゃろかい 湯は沸(わ)かじ [佐伯山神]
七枚目(西) 混浴(こんよっ)ち 楽(たの)しみ行(い)たや 猿(よも)と湯治(とっ) [楠八重渓流]
八枚目(東) 旅先(たっさっ)の 無料(ただ)ん足湯で 湯治(とっ)気分 [おんじょどい]
八枚目(西) 湯煙(ゆけむい)が おさいじゃんせち 温泉郷(おんせんきょ) [今井夢紫]
親方吟(東) 混湯(こんゆ)言(ちゅ)で 喜(よろ)くっ行けば 定休日 [伊地知 孝]
親方吟(西) 湯が多(う)けち 言(ゆ)どん十杯(じゅっぺ)じゃ 過(す)ぎい焼酎(しょちゅ) [満留ぐみ]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「ほとくい」より抜粋)

枦山竜胆 西瓜(すか)を切(き)い 手元(ても)ち兄弟(きょで)して 目を据(す)えっ
太鼓(てこ)三味線(しゃん)の 裏でパートは 茶碗洗(あ)る
喋(しゃべ)い女房(か)け 口(く)ちゅば修繕(こそく)い 術(じゅっ)も無(の)し
畠中速男 取付(といつっ)が 悪(わ)りが語(かた)れば よか巡査
愛情(ぼんの)どま 無(な)かろそな態(ふ)で 叱(が)いたくっ
お月様(つっさ)へ 二人(ふたい)の秘密(ひみ)つ のぞかれっ
浜田一銭 禿ん亭主(て)し そっち日傘を 差(さ)しかけっ
女房(かか)ん化粧(けしょ) 唇(すば)を曲(ま)げたい 突(つ)っ出(で)たい
退職(やめ)たなあ 女房(おかた)ん用事(ゆし)で こなされっ
浜田絡繰 亭主(とと)ん能(ぬ)は 女(おなご)口説(くど)っと 焼酎(しょちゅ)ん燗
知(し)たん態(ふ)で 姑(かか)い習(な)るちょい 利口(じく)な嫁
朝寝女房(かか) 髪(かん)なギッタで ざっ縛(きび)っ
林 学釣 仏壇(ぶっだん)に 孫が行(い)っ度(た)び 葡萄(ぶど)が減(へ)っ
化粧瓶(けしょびん)な 多(う)けどん顔(つら)は ぱっとせじ
浜蟹(はまがね)も ビキニい慣(な)れっ 見向(みむ)かせじ
林 夢太郎 目張(めば)い障子(しょし) 花も咲(せ)ちょれば 星もあっ
味噌作(つく)い 破れ毛布(ケット)も 役(や)くもろっ
くずれ妻(かか) 金(ぜん)せか見れば 機嫌(ごっ)が良(ゆ)し
東 竜王 犬(いん)と猫 どっちも異動(いど)で 縒(よ)ゆ戻(も)でっ
飯(めし)支度(じたっ) 妻(かか)が居(お)らんと どもならじ
留守(ずし)電話(でん)うぇ 唐芋(かいも)普通語(ふつご)で 女房(かか)は言(ゆ)っ
引地砂蒸 胃の検査(けん)せ 餓死(ひじ)んそな態(ふ)ん 大食(うぐ)れ亭主(とと)
床ん間(ま)ん 掛軸(かけじ)か年中(ねんじゅ) 鶴が舞(も)っ
折詰(おいづめ)が 尻(しい)で調子(ちょ)すとい 千鳥足(ちどいあし)
久永時盛 昼寝(ひんね)牛(べぶ) 尻尾(しいぼ)は寝(ね)せじ 蠅(へ)どん追(う)っ
盆踊(ぼんおど)い 幼女(ちび)も大人(おせ)並(な)み 腰(こ)すば振(ふ)っ
赤字線 魚売(いおう)ゆ一人(ひとい) 駅(え)き降(お)れっ
肱岡月汀 迫ん太郎(たろ) たっぽたっぽち 春(は)よ告(つ)げっ
妙円寺(みょえんじ)詣(め)い 横井(よけ)ん甘藷飴(げせん)で 息(い)く入(い)れっ
婆(ばば)芸者 辺輪(へわ)い似たよな 髷を結(ゆ)っ
日高九百坪 金(ぜん)な強(つ)え ごろいと美人(シャン)ぬ 女房(おか)てしっ
長病(ながやん)に 蛍(ほた)ゆ捕(と)っきて 蚊帳(か)へ入(い)れっ
育児(こそだて)は とんじゃか無(な)かて ピーピ産(う)ん
日高山伏 自動車(くいま)でな 来(く)んなち布令(ふれ)い にたっなっ
魔がせたち 言(ゆ)どん色事(いろご)ちゃ 親譲(おやゆず)い
番地ずい 書(け)たて傘わろ 戻(もど)っこじ
平中小紅 舵取(かっと)いが 慣(な)れっ面白(おもし)て 横(よん)ご亭主(てし)
燃えた日が 嘘ん如(ご)っあっ 倦怠期
亭主(とのじょ)とな 違(ち)ごたタイプい 燃えでけっ

その他の秀句 (順不同)

努力(どりょ)きゃせじ 娘(おご)は待(ま)っちょい 王子様 [中囿和風]
休肝の 前で女房(かか)奴(わろ) 娘(こ)とワイン [工藤天然]
春(は)いなって 着膨れじゃ無(ね)ち 発覚(ばれ)た女房(かか) [萬福平次]
退職(やめ)っかや 偶数月(づっ)が 待(ま)っ長(なご)し [小蓬原鯉太郎]
新婚の 順に団地ん 灯(ひ)が消(き)えっ [福田鹿角]
婿も良(え)が 姑御(しゅとじょ)が良(よ)かで 娘(こ)をば嫁(や)っ [大保十紫子]
短気者(たんきもん) 釣(つ)れんな海(うん)ぬ 掻(か)っ混(ま)ぜっ [大野彦星]
転勤も 行(い)っ先(さ)く聞(き)たや 笑(わ)れが止(や)ん [内村仏心]
着払(ちゃっば)れん 初荷が届(と)じた 酔(えく)れ亭主(とと) [前村泰山]
女房(かか)と俺(お)や 絆言(ちゅ)よっか 腐れ縁 [工藤天然]
混浴(こんよっ)ち 喜(よろ)くっ行(い)たて 女房(かか)も居(お)っ [吉岡道場]
利口(じく)な孫 小遣(こつ)けち言(ゆ)わじ 肩を揉(も)ん [永徳天真]
説教(せっきょ)よか 母(はほ)ん涙(なんだ)が 子いな効(き)っ [萬福平次]
御苦労様(ごくろさあ) 社長(しゃちょ)が酌(しゃ)くすい 社員旅行(りょこ) [前田一天]

スポンサードリンク















前のページに戻る QRコード

page top