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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第701号 12月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 元気せか あれば師走(しわし)も 軽(か)る越(こ)えっ [山路野菊]
二番槍 暮れん繰(く)い 爺(じ)は胴巻(ずまっ)かい ほいち出(で)っ [花園ちづ]
三番槍 大方(あらかした) 吸(す)わぶってかあ ポチん餌(えさ) [桑元行水]
四番槍 喧嘩腰じゃねとか 命令(めいれ)口調(くちょ)ん妻(かか) [佐伯山神]
五番槍 何時(いっ)遭(あ)おが 隣(つっ)の夫婦達(みとた)ちゃ 裕福(ゆつら)しゅし [畑山真竹]
六番槍 見苦(みぐる)しで 壁を塗れ言(ちゅ)が 余計(いら)ん心配(せわ) [市来流星]
七番槍 横綱を またモンゴルい 明(あ)け渡(わ)てっ [盛満椒平]

渋柿集

中村雲海 呆(ぼ)え政治(せい)じ 夢が膨(ふく)るい 新(に)け政党(せいと)
猫ん気も 聞(き)かじ去勢(きょせ)ゆば 勝手(かっ)てしっ
打った指(い)ば 痛(い)て筈(はっ)無調法(ぶちほ) よか勉強(べんきょ)
恥(げん)の無(ね)か 馬場い下着を 平気(しれ)っ干(へ)っ
もう終(し)めち 傍(はた)い気もせじ 夫婦(みと)喧嘩
有川南北 烈(はげ)しデモ 古傷(ふいき)ず抉(くじ)い 術(ずっ)ね国(くん)
改造で また遠(と)おなった 拉致家族
ヘリん音 若(し)やオスプレじゃ ねかち見(み)っ
彼岸花 まっで少女(おごじょ)ん パッパッ眉毛(げ)
可愛(む)ぜ顔(つら)を して男をば 手玉(てだ)め取(と)っ
弓場正己 子が出来(でけ)っ 女房(かか)はどんどん 強(つ)よけなっ
甲斐性(かいしょ)ん無(ね) 亭主(て)し餅肌(もっはだ)も 萎(しな)びれっ
好(す)きなれば 顔(つら)や背丈は 気いならじ
五体(ごて)が丈夫(じょっ) 頭(びんた)ん要(い)らん 仕事(しご)ち就(ち)っ
窓際で 出世ん本ぬ 毎日(めにっ)読(よ)ん
堂園三洋 貰(も)ろっ良(え)か 届(とど)くいか迷(ま)よ 十円じゅえん硬貨(どろ)
人中(ひとなか)で 婆(ばば)ん携帯(ケータ)や 凄(わ)ぜ大声(うごえ)
朝帰(あさもど)い 小遣銭(こっけ)はゼロち 女房(かか)ん灸(えつ)
負(ま)くいはっ へぴい腰(ごし)で 女房(か)け抵抗(むこ)っ
道(みち)ならん 恋(こ)ゆすごたっち くずれ友達(どし)
永徳天真 放尿(しゃく)い犬(いん) 石敢当(せっかんとう)ち 知(し)いもせじ
タックルで取った 国民栄誉賞
エレベーて 押(せ)っ込(く)ん来たが ブザが鳴(な)っ
両方(まん)べ可愛(む)ぜ 蝶々(ちゅちゅ)が座れば 美味(うん)め焼酎(しょちゅ)
追(う)っ払(ぱ)るが また纏付(めち)っ来(く)い 煩(うぜら)し蠅(へ)
樋口一風 一年(いっねん)の 計が何処(どっか)で ひっ狂(くる)っ
二年越し 風呂場で除夜ん 鐘を聴(き)っ
来年(でねん)どま 言(ちゅ)て七十年(ななじゅねん) 年(と)す越(こ)せっ
大掃除 のっぽん亭主(てし)が 天井(つ)す掃除
叱(が)れば泣(ね)っ 褒(ほ)むれば鼻が 高(た)こけなっ

山椒集 題「開(ひら)っ」     有川南北選

親書どま 開(ひら)っもせんじ 突(つ)っ返(かえ)っ [有馬純秋]
器用(きゆ)な奴(わろ) 眼を開(ひ)れたまま 鼾(いび)くけっ [日隈英坊]
お開きな 素面(すめん)の下戸に 叫(おら)ばせっ [北村虎王]
五客一席 教科書を 開(ひ)れた思(と)もたや 鼾(いび)く掻(け)っ [石塚律子]
五客二席 夫婦(みと)喧嘩 開(ひら)っ直(なお)った 女房(かか)が勝(か)っ [満吉満秀]
五客三席 開(ひ)れてかあ ここは違(ち)ごたち 医療ミス [石野蟹篭]
五客四席 おべっかが 言(い)えじ同期と 差が開(ひら)っ [吉岡道場]
五客五席 生地が出(で)っ 股どん開(ひ)れっ 化粧(けしょ)直(なお)し [今井夢紫]
選者吟 店開(みせびら)っ 粗品で客(きゃっ)の 足(あ)す集(よ)せっ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

墜(お)つっなら 早(は)よ墜(お)てっくれ オスプレイ [桑元行水]
拾(ふ)る奴(て)も無(ね) ほどん小島が 凄(わ)ぜ火種 [上薗佳笑]
誰(だ)が首相(しゅしょ)い なろが知(し)いかち 草毟(くさむし)い [石野蟹篭]
四天王一席 ニイハオん 挨拶(えさっ)も減った 観光地 [満吉満秀]
四天王二席 志布志かあ 見事(みご)て飛魚(トッピ)ん 世界新 [吉岡道場]
四天王三席 誘致企業(きぎょ) 撤退で街(ま)ちゃ 閑古鳥(かんこどい) [盛満椒平]
四天王四席 日馬富士(はるまふじ) 全霊で綱(つな) 掴(つか)ん取(と)っ [満留ぐみ]
選者吟 月(つ)き三度 台風(うかぜ)銀座ん 辛(つ)れ奄美

郷句相撲 題「必死(ひっし)」

横綱(東) 鉢巻(はちまっ)が 必死で頑張(きば)い 一夜漬け [西 幸子]
横綱(西) 鍋が島 嫌(き)ろっ必死で 鶏(と)や逃(に)げっ [入来義徳]
大関(東) 最終日 必死で叫(お)れだ 町議選 [北村虎王]
大関(西) 引っ掛けた 餅(も)つば必死で 引張(そび)っ出(で)っ [津留見一徹]
関脇(東) 潮時(しおどっ)ち 産婆も必死 頑張(きば)らせっ [新地十意]
関脇(西) 放射能(ほうしゃの)い 必死で抗(む)こっ 米作(こめつく)い [湯田青秋]
小結(東) 必死なっ 開(ひ)れた爺婆(じばば)ん 田は荒(あ)れっ [有馬純秋]
小結(西) 釣銭(つい)がこじ 必死で叩(たた)っ 販売機 [桑元行水]
筆頭(東) 痺れ足(あ)す 必死で耐(た)ゆい 娶(も)れ相談(そだん) [日隈英坊]
筆頭(西) 子を守(まも)っ 親は必死で 盾いなっ [上山天洲]
二枚目(東) 相当(じょじょ)な事(こっ) 双子い必死 新米(しんめ)ママ [諸木小春]
二枚目(西) 優勝(ゆうしょ)しっ 必死ん努力(どりょ)き 使者が来(き)っ [今井夢紫]
三枚目(東) 必死なっ 親が庇(か)ぼとに 子はけろっ [樋渡草団子]
三枚目(西) 終電に 乗(の)ろちけ死(し)んめ 婆(ば)は走(はし)っ [前田 蛍]
四枚目(東) 子分限者(こぶげんしゃ) 夫婦(みと)で必死ん 世帯(しょて)を繰(く)っ [入来創雲]
四枚目(西) 世界新 必死で泳(お)えだ 志布志青年(にせ) [弓場正巳]
五枚目(東) 特老で 必死い育(お)えた 子を思(おも)っ [郷田悠々]
五枚目(西) 女手(おなごで)で 必死で育(お)えっ 子供(こど)ま都会(よそ) [花園ちづ]
六枚目(東) 駅(えっ)の階段(きざ) 必死で走(はし)っ 間(ま)に合(お)わじ [山元自在鉤]
六枚目(西) 勝(か)っ越(こ)しが 掛(か)かっ必死な 徳俵(とっだわら) [石野蟹篭]
七枚目(東) 必死なっ 孫を追(う)ごれば 転倒(はんと)けっ [伊地知 孝]
七枚目(西) 必死なっ 打(う)っ込(く)だメール パッ消(き)えっ [福原福多]
八枚目(東) 尖閣(せんか)くば 必死で守(まも)い 巡視船 [満留ぐみ]
八枚目(西) 犬(いん)もじゃが 猪(しし)も必死ん 薮(やぼ)ん中 [中囿和風]
親方吟(東) 王手飛車 必死で逃(に)ぐい 呆(ぼ)え将棋 [吉岡道場]
親方吟(西) 選挙しか 必死ないこちゃ 無(な)か議員 [石塚律子]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「ほとくい」より抜粋)

中島五平太 煽(おだ)てのっ 請負(うけの)た役目(やっめ) 荷が重(おぶ)し
てげてげな 仕事(しご)つすいくせ 文句(ぎ)あ吐(か)えっ
魚売(いおう)いの 声い猫どが 先(さ)き走(はし)っ
長瀬ポンパツ 寺ん寄付 横(よん)ごが奇特(きど)き 多額(うごっ)しっ
やぜろしか 亭主(て)し尻(し)ゆ向(む)けっ 狆(ちん)と寝(ね)っ
羽毛(ほろ)むしい 中途(つと)で鶏(にわと)や 走(はし)い出(で)っ
長瀬ヨシ子 田植え疲(だ)れ 焼酎(しょちゅ)も注(ち)だない 亭主(て)しゃけ寝(ね)っ
物忘れ しや盗(と)られたち 婆(ばば)は騒動(そど)
面白(おもし)たせ 孫は日めくゆ 裸(はだ)けしっ
長野マサ子 小言(こまご)つば 猫どみ語(かた)い 後家暮らし
大根足(でこんあ)しゃ 分(わ)からんかった 見合(みえ)写真
買物(けもん)じゃち 浮気女房(かか)かあ 騙(だま)されっ
中原袖無 十月腹(とつっばら) 余計(じんじ)そねばい 姑(しゅと)ん前
番台(ばん)で越(ご)し 娘(おご)ん肌脱(はだぬ)ぎょ 少(ち)す拝(おが)ん
お宮参(みやめ)い 新(に)か婆様(ばっさあ)が 派手をとっ

第114回南日本薩摩狂句大会 兼題「豆腐(おかべ)」 諸木小春選

特選 スーパーと 味(あっ)で競合(せろ)ちょい 豆腐店 [有馬湧声]
秀一 遠(と)おからも 肥(こ)えちょい舌が 通(か)よ豆腐(おかべ) [津留見一徹]
秀二 高(た)け大豆(でっ)に 頭(びんた)ん芯の 痛(い)て豆腐(おかべ) [津留見一徹]
秀三 腐(くっさ)れた 豆ち書(か)っどん 美味(う)め豆腐(おかべ) [堂園三洋]
秀四 家政科い 豆腐(おかべ)が走(はし)い 針供養(はいくよう) [牟田島思淡]
秀五 今日(きゅ)も湯豆腐(ゆどっ) 他(ほ)け料理(じゅ)や無(ね)かち 亭主(とと)ん愚痴(ぐぜ) [石塚律子]
軸吟 一里先(さ)き 並(な)るで買(こ)っ来(く)い 人気豆腐(どふ)

第114回南日本薩摩狂句大会 兼題「列(れっ)」 吉岡道場選

特選 軽自動車(けい)の後(あ)て バスもベンツも 列(れ)つ作(つく)っ [馬場海馬]
秀一 並(な)るだ列(れ)つ 退(すだ)い退(すだ)いの 注射嫌(ぎ)れ [諸木小春]
秀二 どん列(れっ)の どいが我が子か 迷(ま)よカメラ [津留見一徹]
秀三 原発(げんぱっ)が 日本列島(れっと)を 揺(ゆ)いたくっ [下栗志乃]
秀四 外人も 列(れ)ち飛び入(い)いで おはら節 [永徳天真]
秀五 列(れ)ち並(な)るっ 待った便所(まなか)あ 紙(かん)が無(の)し [伊地知 孝]
軸吟 ノーベル賞(しょ) 日本列島(れっと)が 沸(わ)っ返(かえ)っ

第114回南日本薩摩狂句大会 兼題「挨拶(えさっ)」 樋口一風選

特選 娑婆(しゃ)べ挨拶(えさっ) 言(ちゅ)おそな元気(さか)し 呱呱ん声 [上籠若菜]
秀一 挨拶文(えさっぶん) 秘書が書(け)たとか 仮名を振(ふ)っ [弓場正巳]
秀二 碌(ど)き挨拶(えさ)ちゃ 無(ね)まま沖縄(おきな)へ オスプレイ [石塚律子]
秀三 挨拶(えさっ)じゃろ 湯どが沸(わ)こそな 態(ふ)でも無(の)し [市来流星]
秀四 挨拶(えさっ)どま 良(よ)かで上(あ)がれち 温和(な)ち田舎 [伊地知 孝]
秀五 目で挨拶(えさ)つ したとを婆(ばば)が 見逃(みのが)さじ [伊地知 孝]
軸吟 間違(まっ)げじゃろ 美人(シャン)が俺(おい)せえ 挨拶(えさ)つしっ

第114回南日本薩摩狂句大会 兼題「耳(みん)」 永徳天真選

特選 看病(かびょ)妻(かか)ん 耳(みん)な夜中も 寝(ね)ちゃおらじ [牟田島世音]
秀一 兎小屋(うさっご)へ 大黒様(でこっさ)んよな 耳(みん)が居(お)っ [小瀬一峻]
秀二 アンテナを 蜘蛛(こっ)の如(ご)っ張(は)い 地獄耳(じごっみん) [上薗佳笑]
秀三 遠(と)おなった 耳(みん)で君子を 決(き)め込(く)だ爺(じ) [上籠若菜]
秀四 壁ん耳(み)む 知(し)たじ語った 付けが来(き)っ [上山天洲]
秀五 遠(と)え耳(みん)と 語(かた)っ帰(もど)いな け嗄(か)れ声 [工藤天然]
軸吟 放送(ほうそ)婆(ばば) 今日(きゅ)もアンテナん 耳掃除(みんそうじ)

その他の秀句 (順不同)

百薬(ひゃくやっ)の 長(ちょう)で女房(かか)ずい 逃(に)げられっ [新地十意]
パチンコん チラシが金(ぜん)ぬ 持(も)っけ言(ちゅ)っ [萬福平次]
多忙(せし)こ妻(か)け 子供(こどん)も嫁も 客(きゃっ)気取(きど)い [楠八重渓流]
不調法(ぶちほ)父(とと) 鰻(うな)ぐ開(ひら)けじ 輪切(わぎ)いしっ [楠八重渓流]
辞めたなら 胡麻擂(ごます)いからも 歳暮(せぼ)は来(こ)じ [長瀬慶子]
一息(ひといっ)じゃ ローソか消(き)えん 誕生祝(たんじょゆえ) [永徳天真]
桜島(しま)を見(み)っ ほっち一息(ひといっ) 空ん旅(たっ) [工藤天然]
容易(もや)し字を 難(むっか)す書(け)ちょい 書(しょ)の大家 [樋口一風]
いざ言(ちゅ)時(と)き 度胸(どきょ)が据(すわ)った いっも妻(かか) [満留ぐみ]
両方(まんぼ)かい 昔(むか)す持(も)っ出(で)た 夫婦(みと)喧嘩 [松元清流]
好(す)っ好(す)っち せっちた亭主(てし)が 最早(もへ)脇見(そらん) [鞆田紅花]
パチンコい 寄付をすい衆(し)の 長(なが)か列(れっ) [堂園三洋]
耳(みん)の傍(は)て 妻(かか)が甘(あま)ゆい 安全日 [石野蟹篭]

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