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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第699号 10月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 豊作田(ほさっだ)い 見張(みは)いの案山子(おど)しゃ 胸を張(は)っ [諸木小春]
二番槍 親子リレ 今年もパパが 派手(は)で転倒(かや)っ [津留見一徹]
三番槍 太鼓(てこ)三味線(しゃん)で 送(おく)っやろそな 大往生(だいおうじょ) [福冨野人]
四番槍 季節(せっ)変(が)わい ズボンが入(はい)っ ほっとしっ [折田さくら]
五番槍 年金が 少(すっ)ねで毎日(めにっ) 心太(ところてん) [前田あやめ]
六番槍 婆(ば)を笑(わ)るか 元気なもんじゃ 庭ん草 [西 幸子]
七番槍 年金日 貰(も)れは少(すっ)ねが 暦(こよ)み丸 [樋之口墨矢]

渋柿集

中村雲海 頑固爺(いっこっじ) 金(ぜん)が有(あ)っとが 唯(ただ)取柄(といえ)
鈍(ぬ)り奴(わろ)あ 年中(ねんじゅ)時間と 戦(たた)こちょっ
久(ひさ)す会(お)っ 肥(こ)えたなあつあ 直(じ)き言(ゆ)えじ
安心ぬ 呉(く)るい女房(おかた)ん 優(やさ)し返事(へし)
俺(おい)が道(み)ち 女房(かか)伴奏(ばんそ)で 馬力(ばり)か倍
有川南北 こん酷暑(ぬっ)せ ビールが威張(いば)い 冷蔵庫
見苦(みぐ)るしち 裸を詰(なじ)い 爺(じ)も裸
わぜ出世 したが奥方(こか)てな 蟹(が)ねどんじ
総入歯(がんぶ)ゆば 湯呑(ゆの)み浸(つ)くれば 娘(こ)が叱(く)るっ
LED(エルイーディ) 霊が現(で)ろそな 暗(く)れ灯(あか)い
弓場正己 女房(かか)よっか 亭主(てし)の方(ほ)が重(お)び 更年期
婆(ば)の猫背 孫は瘤(こっ)じゃち やれ撫(さす)っ
黒田節 爺(じ)が飲(の)ん方(かた)ん 端(はな)を切(き)っ
下足番(げそっばん) 靴(くっ)でお客(きゃっ)の 品定め
先(さ)か無(ね)言(ちゅ)が 十年日記 又(また)付(つ)けっ
堂園三洋 宅急便(たっきゅびん) 母親(かか)ん愛情(ぼんの)が ずし重(おぶ)し
ブータンに 転居(なお)ろごっあい 堪(の)さん世帯(しょて)
舐(な)むいごっ 美人(シャン)ぬ眺(なが)むい くずれ亭主(とと)
てんがね子 トイレん掃除(そっ)も 笑(わ)るっしっ
桜島(しま)ん灰(へ)ん おかげで美人(シャン)と 相合傘(あいえがさ)
永徳天真 距離があっ 風邪も移(うつ)らん 倦怠期
爺(じい)を叱(が)い 婆(ばば)をきょとんち 孫あ見(み)っ
肩を組(く)ん 校歌で締めた 同窓会(どうそかい)
凄(わ)ぜ気合(きあ)い あっさい土俵(どひゅ)い 叩(はた)かれっ
出来(でく)い衆(し)は 九十点も 悪(わ)り点数(てんす)
樋口一風 夫婦(みと)喧嘩(いさ)け 止(と)め手もおらじ 延長戦(えんちょせん)
神棚(かんだな)で 小(ちん)こなっちょい 外れ籤(くし)
横(よん)ご爺(じ)が ごろいと議(ぎ)をば 曲(ま)げつけっ
当(あ)たい籤(くじ)ょ 出せち売(う)い子い 無理(む)ゆば言(ゆ)っ
度忘れで 生米(なまごめ)じゃった 炊飯器

山椒集 題「喉首(のどくっ)」     有川南北選

頑張った 喉首(のどく)び光(ひか)い 金メダル [西ノ園ひらり]
結婚(といえ)当初(はな) 喉首(のどく)び愛の キスマーク [樋口一風]
肥満(だんべ)女房(かか) 喉首(のどく)びゃ肩い 這込(へく)だない [花園ちづ]
五客一席 高価(た)け焼酎(そつ)も 喉首(のどく)ぶ越せば 同(ひと)っ物(もん) [日隈英坊]
五客二席 高価(た)け真珠(たま)も 短(みし)け喉首(のどく)び 晴(は)れがせじ [折田さくら]
五客三席 喉首(のどくっ)の 傷(きし)が証(あかし)ち 刑事沙汰 [樋之口墨矢]
五客四席 喉首(のどくっ)が 何処(どこ)いあっとか 肥満(だんべ)妻(かか) [伊地知 孝]
五客五席 田の神様(かん)な 喉首(のどく)びゃ無(な)かて 涎かけ [西 幸子]
選者吟 喉首(のどくっ)が 現(で)っきた謎い 村あ騒動(そど)

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

ヨーロッパ 古代帝国(ていこ)きゃ 火の車(くいま) [桑元行水]
欲(ほ)しゅは無(ね)て 宅配で訪(き)た オスプレイ [北村虎王]
需給率(じゅきゅうり)つ 見(み)っから冷房(れいぼ) ONにしっ [有馬純秋]
四天王一席 いじめ騒動(そど) 涙(なんだ)なしでな 聞(き)かならじ [原田菊男]
四天王二席 悪(わ)り夢を 見たち民主党(みんしゅ)を 諦(あきら)めっ [郷田悠々]
四天王三席 聖職(せいしょっ)が 音をば立(た)てっ け崩(くず)れっ [諸木小春]
四天王四席 やい限(かぎ)い 頑張(きば)ろちイチロ 移籍(いせ)くしっ [満留ぐみ]
選者吟 稀(まれ)けんな 俺(おい)も頑張(きば)ろち 南岳(みなんだけ)

郷句相撲 題「寝床(ねどこ)」

横綱(東) 寝床ずい 焼酎(しょつ)を持(も)っ込(く)ん 旅(たっ)の宿 [伊地知 孝]
横綱(西) 単身赴任(たんしん)の 寝床(ねど)け代(か)わいの 抱(だ)っ枕 [中囿和風]
大関(東) 起(お)きらんが 思(と)もたや寝床(ねど)け 大(ふと)か地図 [入来創雲]
大関(西) 猪が まくじった様(よ)な 爺(じ)ん寝床 [石野蟹篭]
関脇(東) ピコピコち 寝床(ねど)け隠(かく)れっ またゲーム [諸木小春]
関脇(西) ママが読(よ)ん 童話が夢い 出(で)い寝床 [津留見一徹]
小結(東) 焼酎(しょちゅ)臭(く)せち 亭主(てし)と離(はな)せっ とい寝床 [満留ぐみ]
小結(西) 逃(に)げられっ ダブルベッドが 夜鳴(よな)くしっ [樋口一風]
筆頭(東) 大虎(うとら)をば 寝床(ねど)けな入(い)れじ 転(ころ)ばけっ [西 幸子]
筆頭(西) 某(なんたら)ち 高価(た)け服(ふ)きゃ犬(いん)の 寝床(ねど)けなっ [棚網 鮎]
二枚目(東) 炬燵をば 寝床いなけた 不精者(ふゆしごろ) [澤津乙名]
二枚目(西) 倦怠期 女房(かか)ん寝床にゃ 三毛が寝(ね)っ [花園ちづ]
三枚目(東) 峠じゃち 寝床ん側で 夜通(よし)て看(み)っ [新地十意]
三枚目(西) 冬(ふ)や良(え)どん 夏(なっ)の寝床にゃ のさん孫 [今井夢紫]
四枚目(東) 破れ障子(しょし) 寝床(ねど)け十五夜(じゅごや)ん 月(つ)く仰向(おね)っ [畑山真竹]
四枚目(西) 朝寝坊(あさねごろ) かった寝床い まだ未練 [上山天洲]
五枚目(東) 転寝(いどこね)を 寝床(ねど)け移(うつ)れち 蹴飛(けと)ばけっ [西ノ園ひらり]
五枚目(西) 倦怠期 寝床(ねど)け持(も)っ込(く)だ 抱(だ)っ枕 [米元年輪]
六枚目(東) 枕元(まくらも)て 郷句誌(くし)を広げた 爺(じ)が寝床 [北村虎王]
六枚目(西) 女房(かか)ん寝床(とこ) アイロンよっか 重(お)しが効(き)っ [桑元行水]
七枚目(東) 寝袋い 月(つっ)も笑(わ)るちょい 山男 [郷田悠々]
七枚目(西) 頭(びんた)から 寝床い這込(へく)だ 酔(よく)れ亭主(てし) [吉丸セツ子]
八枚目(東) 枕元(まくらも)て 並(な)るだリモコン 爺(じ)ん寝床 [日隈英坊]
八枚目(西) 離婚(わか)れたや 猫が待(ま)っちょい 寝床(ねど)けなっ [白澤黒猫]
親方吟(東) 大霜(うじも)朝 寝床を出(で)かて 活(か)つ入(い)れっ [吉岡道場]
親方吟(西) また大水(うみっ) 寝床を直(へっ)ち 出(で)やならじ [石塚律子]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「ほとくい」より抜粋)

田代山太郎 出来(でけ)過(す)ぎっ 茄子(なすっ)だらけん 晩の料理(じゅい)
梯子焼酎(じょちゅ) 考(かん)げ出(だ)さんて 請求(つけ)が来(き)っ
同窓会(どうそかい) 綽名(しこな)は出(で)てん 名前(な)は出(で)らじ
田中栄泉 夫婦(みと)喧嘩(げん)け 実家(さと)を持(も)っ出す くずれ女房(かか)
新精霊(にじょろ)せえ 燕ん下駄は 裏(う)れ回(ま)えっ
口止(くっど)めを 焼酎(しょちゅ)がすっぱい 言散(ゆち)らけっ
田中五郎太 珠算(そろばん)な 段持(だんも)っ言(ちゅ)どん 繰(く)や悪(わ)るし
特価品 亭主(とと)もそん列(れ)ち 並(なる)ばせっ
帰(もど)い道(みっ) 蛙子(げこ)と遊(あ)すじょい ランドセル
谷口ゆんぼ 宝じゃち 大切(てせ)ち育てた 息子(こ)はぐれっ
餅肌(もっはだ)ち 口説(くで)たが今じゃ 萎(しなび)れっ
離婚(わかれ)騒動(そど) 大世間(うぜけん)いっぺ 恥(は)ずされっ
谷口楽狂 地五郎(じごろ)爺(じ)が 先生(せんせ)いなった 史談会
運動会(うんどかい) カメラが孫を 追(う)て走(はし)っ
蒸発(じょはっ)女房(かか) 馬にゃ一抱(ひとだっ) 食(か)せっ出(で)っ
種子田 寛 薮(やぼ)ん中(な)け 建てたよな態(ふ)の 不精者(ふゆし)が家(え)
只(ただ)焼酎(じょちゅ)は 用心(ゆじん)のしいし 喉(の)で通(と)えっ
井戸浚(さ)れい 水神様(すいじんさあ)も 焼酎(しょちゅ)を飲(ぬ)っ
田辺長作 嫁も来(こ)じ 農業(さっ)の息子あ 禿(はげ)でけっ
目の上ん 瘤(こっ)が生意気(こさっ)な 課長(かちょ)いなっ
値引(ねび)っ言(ちゅ)っ 一匹(いっぴっ)添えた だれ鰯
田辺遊狂 七十(ななじゅ)じゃが まだ現役(げんえっ)ち 赤銅肌(しゃっどはだ)
借(か)いでたや ゆっくいもせじ ひん帰(もど)っ
切(き)い張(は)いの 障子(しょし)も煤(すす)けた 隠居部屋
田原大黒 厄払(やっば)れん 銭(ぜん)もこぎった 吝奴(にぎいごろ)
晩酌(だいやめ)ん 肴(しおけ)も女房(かか)ん 天気次第(しで)
偉(え)ろなれば 都合(つご)ん悪(わ)りときゃ 病(びょ)がでおっ
田畑椪柑 雨ん日は 蠅(へ)も家ん中(な)け 宿を借(か)っ
亭主(て)しゃ無口(むくっ) 女房(かか)は喋(しゃべ)いが 仲は良(ゆ)し
新(に)け畳(たたん) 猫ん泥足(どろあ)す 叱(く)るた女房(かか)
埀野剣付鶏 動悸(とためっ)が 相合傘ん 柄(え)い響(ひび)っ
背負(かる)た乳児(こ)あ 日傘ん外(そと)い 反(そ)いかえっ
箍(おっ)替(か)えん 桶(たんご)あ足(ごて)ん 先(さ)きおどっ
中馬美丈夫 小短躯(こじっくい) 持(も)っ倒(と)かそそな 造林鎌(かま)を振(ふ)っ
二百十日(にひゃっとか) 茣蓙を敷(し)たよな 田(た)んべ泣(ね)っ
立膝ん 寡婦(ごけ)が箸戦(なんこ)い ずるっ寄(よ)っ
塚田黒柱 なっちょらん 議(ぎ)を札束(さったば)が 押し通(と)えっ
合格(ごうかっ)の 御礼(ごれ)い真先(まっさ)き 塾(じゅ)き走(はし)っ
胃カメラを 焼酎(しょちゅ)臭(く)そなけた 一斗甕(いっとがめ)
佃 夢酔 一(ひと)パック 卵焼(こがや)き使(つ)こた 大家族(うげね)世帯(じょて)
子あ駄々(やから) 負けなし叫(おら)っ 女房(かか)と豚
亭主(て)しな用事(ゆ)じゃ 無(な)かち言(ゆ)かたで 五人産(う)ん
津留見酎児 取(と)い止とめた 命(いの)ち嬉(うれ)しか 溲瓶(しびん)替(が)え
可愛(む)ぜリレー 靴(くっ)が脱(ぬ)げたや 後返(あとがえ)っ
内気者(いめじん)の 悋気(じんき)あ胸で 燠(おき)いなっ
出口あやめ 手荒(てあ)れ女房(かか) 網(あん)のよな帽子(ぼ)しょ 編(あ)んくれっ
義理(ぎい)堅(かた)か 嫁で親類(しんじ)も グッ言(ちゅ)わじ
蝶々(ちゅちゅ)ん毒(ど)き 当(あ)たっ腑抜けん 午前亭主(とと)
樋之口墨矢 日曜(にちよ)大工(でっ) 赤錆(あかさっ)鋸(のこ)が ねずこでっ
巨漢(うど)女房(かか)が 管巻(じじら)飲(の)ん平(べ)を 軽(か)る背負(かる)っ
参観日 母(かか)を見(み)い見(み)い 手を挙(あ)げっ

その他の秀句 (順不同)

悔(く)やんでん 土下座なんどじゃ 消(き)えん過去 [福冨野人]
あと五分 寝床が恋(こい)し 結婚(といえ)当初(はな) [盛満椒平]
頭(びんた)どみ 生(お)ゆれば良(よ)かて 面倒(めん)で鬚 [今井夢紫]
何彼(ないかい)ち 年中(ねんず)女房(おかた)ん 知恵を借(か)っ [満吉満秀]
おはようち 笑(わ)るちょい遺影(いえ)い 茶を供(あ)げっ [樋渡草団子]
十五夜様(じゅごやさあ) 悩(なや)ま無(な)か態(ふ)で にこっ出(で)っ [花園ちづ]
親子リレ 女房(かか)はブラジャを 締め直(な)えっ [鹿児山亜喜緒]
無人駅(むじんえ)き 出稼(でかせ)ぐ降(お)れた 収穫期(といれどっ) [江平光坊]
虐待(ぎゃくた)ゆば 逃(に)ぐいよも無(な)か 可哀相(ぐら)し幼児(ちび) [福原福多]
結婚式(ごぜんけ)い 逃げた女房(にょうぼ)を 唄(う)と間抜け [諸木小春]
自棄糞(やけくそ)い マンガどん描(け)た 答案紙 [樋口一風]
健(さか)し爺(じ)あ 焼酎(しょちゅ)が薬(くすい)ち 盃(ちょ)く握(にぎ)っ [折田さくら]

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