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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第693号 4月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 純な恋(こ)ゆ すっぽい包(つつ)だ 花吹雪(はなふぶっ) [前田あやめ]
二番槍 爺(じ)が詩吟 犬(いん)も釣(つ)られっ 唸(うな)い出(で)っ [西迫順風]
三番槍 訪(こと)ったが テレビが一人(ひとい) 喋(しゃべ)っちょっ [中間紫麓]
四番槍 お手本に すそな家計簿 じゃが貧乏(びんぶ) [諸木小春]
五番槍 会(お)わん美人(シャン) 朝ん散歩も 寂(さび)すなっ [大西学老]
六番槍 若(わ)け振(ぶ)って 反(そ)ね張(ば)っみっが 脚(あ)しゃくの字 [有馬純秋]
七番槍 花見(はなん)の座 股旅(またた)びゃ隣(つ)ぎも 一踊(ひとおど)い [中囿和風]

渋柿集

中村雲海 飯事(ままごっ)の 政治い国防(こくぼ) 舐(な)められっ
節電(せっでん)ち 持(も)っちょい限(かぎ)い 着膨(きぶく)れっ
飲(の)ん度(たん)び 送(おく)られっ来(く)い 気合(きえ)無(ね)亭主(てし)
ピンコロッ 我(わ)が思(おも)た通(と)い 逝(い)た雲城(うんじょ)
友達(どし)が逝(い)っ 噛(か)ん殺(こ)れ切(き)らじ 出(で)い涙(なんだ)
有川南北 今日(きゅ)もまた降灰(へ) 毎日(めにっ)の事(こ)ちな 腹が立(た)っ
撒(め)た豆を 鬼(おん)が拾(ふ)るちょい 節分(せっがわい)
不精(ふゆ)炬燵(ごたっ) 香港Aに 食付(くち)かれっ
囲炉裏(ゆるい)端(ば)て 茸(なば)どん干(ほ)せた 樵小屋(きこいごや)
あん日ひかあ 原発(げんぱ)ちゃ負荷(にも)ち ない下(さ)がっ
弓場正己 お賽銭 要(い)らじ拝(おが)んだ 初日(はっひ)の出
探(さ)げた犯人(ほし) 毛の一本が 決め手なっ
禁酒した 祝(ゆえ)い送った 祝(ゆわ)い酒
仕事(しご)ちゃせん 順に机は 大(ふ)つしなっ
罪(つん)の無(な)か 子も巻添(まっぞ)えん 夫婦(みと)喧嘩(いさけ)
堂園三洋 久振(さしかぶ)い 箸戦(なんこ)ずい出た 合格祝(ごかっゆえ)
晩酌(だいやめ)が 五臓六腑い じわっ効(き)っ
高(た)け寿司(す)すば じゃんじゃん注文(たの)ん 成(な)い上(や)がい
すったあろ 一(いっ)か八(ばっ)かで 宝籤(く)ずば買(こ)っ
幻(まぼろし)の 焼酎(しょちゅ)をば吝嗇(けち)が 舐(な)めさせっ
永徳天真 褒め過ぎで わっぜ擽(こそば)い 披露宴
同窓会(どうそか)い 気合(きあ)ゆば入(い)れっ 化粧(けしょ)をしっ
目上せえ 舐めた語(かた)いの 失礼(じも)ね奴(わろ)
有(あ)い物(もん)ぬ ごそっ持(も)っ行(じ)た 里帰(さともど)い
二次会じゃ 職場(しょっば)ん文句(ゆご)つ 肴(さか)ねしっ
樋口一風 サクラチル も一度(いっど)螺子(ね)ずば 巻(ま)っ直(な)えっ
誰某(だいてろ)も パリい旅行ち 亭主(て)し皮肉(ひにっ)
他人(ひと)ん説(せ)ち 反対(はんた)ゆせんな 済(す)まん性質(たっ)
ほか弁で 倹(つま)しゅ花見(はなん)の 老夫婦(おんじょみと)
老夫婦(おんじょみと) 石蕗(つわ)どん採(と)って 藪(やぼ)デート

山椒集 題「気合(きあ)い」     有川南北選

示現流(じげんりゅう) 気合いで生木(なま)ぎょ 叩(たた)っ切(き)っ [桑元行水]
なった議(ぎ)も 野党(やと)ん剣幕(けんま)き 気合い負け [おんじょどい]
後(あと)が無(ね)で 気合(きあ)ゆ入(い)れちょい 四十歳(しじゅ)ん見合(みえ) [諸木小春]
五客一席 鼻ん差で 気合い一鞭(ひとむっ) 駆け抜(ぬ)けっ [有馬純秋]
五客二席 小(こ)め会社 社長(しゃちょ)ん気合いで 生き残(のこ)っ [満留ぐみ]
五客三席 寒(かん)の海(う)み 気合(きあ)ゆば入(い)れっ 初泳(はつおよ)っ [福原福多]
五客四席 内気(いめ)亭主(とと)い 気合(きあ)ゆ入(い)れちょい 遺産分け [伊地知 孝]
五客五席 勉強(べんきょ)嫌(ぎ)れ 気合(きあ)ゆ入(い)れかて 疲(だ)るい親 [山路野菊]
選者吟 勝負(しょっ)箸戦(なんこ) ヨシち気合(きあ)ゆば 入(い)れ直(な)えっ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

選挙しか 方(ほ)の無(ね)バッジが 血税(ぜ)ゆ食(く)ろっ [上薗佳笑]
豪雪(ごうせっ)の ニュースい降灰(へ)どま 我慢(きば)ろ言(ちゅ)っ [吉岡道場]
首領様(しゅりょうさ)め 別れを告(つ)ぐい 空涙(そらなんだ) [澤津乙名]
四天王一席 解散ぬ 念仏(ねんぶっ)のごっ 吐(かや)す野党(やと) [江口紫朗]
四天王二席 駆け引(ひ)っが ペルシャん海(うん)ぬ 揺(ゆ)いたくっ [津留見一徹]
四天王三席 鼻息(はないっ)が 荒(あ)れが出来(でく)いか 大阪都 [伊地知 孝]
四天王四席 大学(だいがっ)が 宇宙帰(もど)いの 焼酎(しょちゅ)造(づく)い [樋口一風]
選者吟 早(は)え出世 志布志の青年(にせ)い 横綱(つな)ん夢

郷句相撲 題「学校(がっこ)」

横綱(東) 留学(りゅうがっ)ち 島ん学校(がっこ)い 友達(どし)が来(き)っ [西 幸子]
横綱(西) 学習(な)るた事(こ)ちゃ 学校(がっこ)い全部(ずるっ) け忘(わす)れっ [満吉満秀]
大関(東) 学校(がっこ)から 聞(き)こゆい声い 貰(も)ろ元気 [樋渡草団子]
大関(西) 呼(よ)っ出しで たまがった子ん 山学校(やまがっこ) [原田菊男]
関脇(東) 外車(がい)しぇ乗(の)っ 学校(がっこ)泣かせん 給食費(きゅうしょっひ) [新地十意]
関脇(西) 三流校(さんりゅうこ) じゃったが娑婆じゃ 成(な)い上(あ)がっ [江口紫朗]
小結(東) 山学校(やまがっこ) したで詳(くわ)しか サバイバル [諸木小春]
小結(西) 訪(こと)ったや 門ばっかいの 新任校(しんにんこ) [福原福多]
筆頭(東) 学費ずい 遊(あそ)び使(つ)こちょい 脛かじい [澤津乙名]
筆頭(西) 学校(がっこ)出し 親あごろいと 裸(はだ)けなっ [楠八重渓流]
二枚目(東) 給食(きゅうしょっ)が 旨(うん)めで学校(がっ)け 行(い)っ言(ちゅ)孫 [石原ミエ子]
二枚目(西) 閉校(へいこ)後(ご)も バス停(て)い残(のこ)い 学校(がっこ)ん名 [米元年輪]
三枚目(東) 山を売(う)っ 学校(がっ)けな出せち 爺(じ)の愛情(ぼんの) [佐伯山神]
三枚目(西) 震災が 学校(がっこ)ん友達(ど)すば 引(ひ)っ離(ぱ)ねっ [弓場正巳]
四枚目(東) 山学校(やまがっこ) 露見(ばれ)っ父(ちゃん)かあ 大(ふ)て拳骨(とっこ) [入来創雲]
四枚目(西) 学校中(がっこじゅ)い 悪戯児(てんご)悩(なや)んの 種を蒔(め)っ [上山天洲]
五枚目(東) 学校(がっこ)出し 難儀したとい 職(しょっ)が無(の)し [伊地知 孝]
五枚目(西) 学校(がっこ)嫌(ぎ)れ 先生(せんせ)が悪(わ)りち 子を庇(か)ぼっ [花園ちづ]
六枚目(東) 学校(がっこ)いな 行(い)かじパチンコ 大学生(だいがっせ) [山元自在鉤]
六枚目(西) 学校(がっこ)かあ 呼(よ)っ出(だ)しゃ絶(た)えん 悪戯坊(われこっぼ) [井手上政暎]
七枚目(東) 勉強(べんきょ)せ言(ちゅ) 父親(ちゃん)が出たとは 山学校(やまがっこ) [福山吉連]
七枚目(西) 一年坊(いっねんぼ) 学校(がっ)け疲(だ)れたか 土手(ど)て這(すぼ)っ [中間紫麓]
八枚目(東) 何(ない)もかも 一人(ひとい)でやった 卒業式(そっぎょしっ) [有馬純秋]
八枚目(西) 躾ずい 学校(がっこ)任せん 方(ほ)の無(ね)親 [福冨野人]
親方吟(東) 学校(がっこう)が 楽(たの)し言(ちゅ)う子い 安堵(ほっ)ちしっ [吉岡道場]
親方吟(西) 中高(ちゅうこう)ち あしこ習(な)るたて 呆(ぼ)え英語 [石塚律子]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「ほとくい」より抜粋)

川崎てい女 義理(ぎい)張(は)いも 牛(べぶ)ん値下(ねさ)がい 小(こ)む減(へず)っ
退職(やめ)た亭主(て)す 馬車馬ん如(ご)っ きし使(つ)こっ
肩書(かたがっ)の 多(う)け嫁御(よめじょ)とな 肩が凝(こ)っ
川辺多恵子 卵焼(こがやっ)の 焦(こげ)もうんまか 結婚(といえ)当初(はな)
不精(ふゆ)女房(かか)ん てげてげな味(あ)じ 慣(な)らされっ
預(あっ)かった 隣(とない)の歳暮(せぼ)を 揺(ゆす)っみっ
川村三生 極楽(ごくらっ)の 予約(よや)くしたよな 婆(ば)の語(かた)い
不幸(ふこ)続(つづ)き 内神(うっがん)祭(まつ)や 念が入(い)っ
公約(こうやっ)ち 言(ゆ)う名ん嘘を 大(ふ)つ語(かた)っ
上田 格 親方が ちょっち塗(なす)った 仕上げ箆(べら)
雨宿(あまやど)い かった心配(せわ)らし 白砂(しらし)洞穴(がま)
庭も無(ね)て 一(ひと)っ葉(ば)ん値を 聞(き)て回(まわ)っ
木野田サキ子 昼寝(ひんね)かち 聞けばじゃっどち 朝寝奴(あさねごろ)
高価(た)け品(しな)を わざと袋ん 外(そ)て見(み)せっ
何(な)ゆ着(き)てん 女房(かか)ん旅装(うった)ちゃ 晴れがせじ
久保南天 灰汁粽(まっ)茹(い)でじゃ 爺(じじ)も火焚(ひた)っの 役(や)く負(か)るっ
蝮(まむし)焼酎(じょちゅ) 足の裏かあホーホしっ
夫婦(みと)喧嘩 どっちも悪(わ)りち 子供(こど)が叱(が)っ
久保山三蔵塚 山下払(やまこば)れ 結戻(いもど)しゃ陰を 縫(ぬ)っ歩(さ)れっ
米ん津で 肥薩の初荷 挨拶(えさ)つしっ
機械植え 地火(じか)どま知(し)たじ けすませっ
隈元三植 床とけ据(す)ゆっ 言(ちゅ)たて嫁(き)たなあ 床(とこ)は無(の)し
わぜ転婆(いなば) 頭(びんた)ん上を 飛(と)っ越(こ)えっ
錆(さっ)くれが 家宝(かほ)ち褪(さぎ)った 袋(ふく)れ入(い)っ
楠八重紫庵 太鼓(てこ)三味線(しゃん)の 都合(つご)で花見(はなん)の 日を決(き)めっ
呻(うめ)っとに まだち助産婦(さんば)は 茶どん飲(ぬ)っ
唇紅(すばべん)が 派手いないでた パート妻(かか)

その他の秀句 (順不同)

笑(わ)るもせん 一徹(いっこ)き焼酎(しょちゅ)も 白(しら)け切(き)っ [上山天洲]
ボイン言(つ)が ブラジャが無(な)かや ぶら下(さ)がっ [楠八重渓流]
正論も 横杵(よんご)が言(ゆ)えば 潰(つぶ)されっ [吉岡道場]
飲(の)まされっ 七癖露見(ばれ)た ニューフェイス [福冨野人]
頑張(きば)れよち 声が涙(なんだ)で 震(ふる)た駅(えっ) [津留見一徹]
万歳と 軍歌で終(し)むい 同級会(どうきゅかい) [新地十意]
受付で 迂闊(うか)ち名前を 雅号(がご)で書(け)っ [米元年輪]
今日(きゅ)は見合(みえ)ち 気合(きあ)ゆば入れた 娘(おご)ん化粧(けしょ) [石塚律子]
左遷じゃろ 音もさせんじ はっ行(ち)たっ [平中小紅]
新婚の 順に団地ん 灯(ひ)が消(き)えっ [福田鹿角]
何(なん)言(ちゅ)えば 逆(ぎゃっ)しか言(ゆ)わん 憎(にっ)か亭主(てし) [下栗志乃]
度忘れを 逆回転(ぎゃっかいてん)で 辿(たど)っみっ [新森鶏冠]
逆(ぎゃっ)養生(よじょ)ん 焼酎(しょちゅ)で風邪どま 追散(うち)らけっ [堂園三洋]
添寝(せね)をすい 婆(ば)を孫が 寝せ付(つ)けっ [原田菊男]
裸(はだ)けしっ 女房(かか)が検査ん 朝帰(あさもど)い [樋口一風]
運(ふ)の悪(わい)さ 豆腐(おかべ)ん厄日 針供養(はいくよう) [鈴木芳子]
外面を 理想(りそ)ん亭主(とのじょ)ち 人は言(ゆ)っ [諸木小春]

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