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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第683号 6月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 妻(かか)ん小言(ぐ)つ キッスで塞(ふ)せで 飲(の)み走(はし)っ [中囿和風]
二番槍 小(こ)め庭ん 若葉が俺(お)いな 目の薬(くすい) [石塚律子]
三番槍 茶飲(ちゃの)ん友達(ど)しゃ 丸(まっ)で夫婦(みと)じゃち 妬(しょの)ん口(くっ) [西ノ園ひらり]
四番槍 省エネち 暗闇(くらす)み婆(ばば)は テレビ見(み)い [野村三味]
五番槍 恐(お)ぜ津波(つなん) 降灰(へ)の方(ほ)がましち 思(お)め直(な)えっ [西 幸子]
六番槍 憎(に)き津波(つなん) 家族(かぞっ)の絆 ひっちぎっ [福原福多]
七番槍 子の答(こた)へ 手い汗握(にぎ)い 参観日 [原田菊男]

渋柿集

中村雲海 言(ゆ)わにゃ良(え)て そいが遺伝の 損な性質(たっ)
我が子をば やんきな誉(ほ)むい 貧(ひん)な心根(ねしゅ)
煽(おだ)つれば 俺(おい)が大将(おしょ)じゃち 調子(ちょ)しけ乗(の)っ
帰(もど)い道(み)ち 何杯(なんべ)飲んだか 指(い)ぶ積(つ)もっ
石の上(う)へ 十年経って 見えん峠(とげ)
有川南北 日本の 右肩(みっか)て亀裂(ひ)ぶば 入れた地震(なえ)
凄(わ)ぜ津波(つなん) 魂消(たまげ)た声が 声(こ)へならじ
如何(いけん)すち 川内(せんで)原発(げんぱ)ち 募(つの)い不安(せわ)
マニフェスト 子供(こどん)手当も おかすなっ
新燃(しんもえ)よ 梅雨(ながし)が来(く)っど 土石流
弓場正己 女房(かか)が乗(の)っ 軽(けい)の助手席(じょしゅせ)か 斜めなっ
白バイが マラソンの時(と)か 派手を取(と)っ
白髪(したが)を ば染(そ)めたや皺が なお目立(めだ)っ
大部屋い 同病が集(よ)っ 医者吟味
店長の お薦めち書(け)た 売れ残(のこ)い
堂園三洋 化粧代(けしょうだ)や 捨(うっ)せ金(ぜん)じゃち 女房(か)け言(ゆ)えじ
混浴(こんよっ)の 野郎共(やろど)み恥(げん)ね 寂(さび)し胸
何(な)ゆ着(き)てん やっぱい美人(シャン)な 良(ゆ)う似合(にお)っ
安(や)しち買(こ)た 腐(くっさ)れ鯖で 死ん目遭(お)っ
美人湯い 入(い)いぐれ要(い)らん 美人(シャン)の女房(かか)
永徳天真 受付ん 活花(いけば)ね和(なご)ん 病院(びょいん)通(が)え
昨日(きぬ)買(こ)たて 酔(え)もひっ醒めた 靴(くっ)間違(まっ)げ
こいもエコ 枝を箸(てもと)で 山昼飯(やまちゅはん)
喋(しゃべ)くいの 女房(か)けな敵(かぬ)わん 口喧嘩(くっげんか)
少(ちっ)とじゃが 情(なさけ)がさすい 義援金
樋口一風 喧嘩ずい 勝率(しょうり)ちゃ五分ん 仲(なか)え夫婦(みと)
年金じゃ こげなもんじゃろ 所帯(しょて)暮(ぐ)らし
手を握(にぎ)っ 次(つ)ぎな進まん 初心(うぶ)な恋
さすが姑(しゅと) 塩一撮(ひとつま)み 味(あ)ず決(き)めっ
握(にぎ)らせっ 反対派をば 黙(だま)らせっ

山椒集 題「小(ちん)け」     有川南北選

小(ちん)け部屋 見栄んテレビが 半分(なから)取(と)っ [中間紫麓]
小(ちん)け店 女房(かか)ん愛嬌(あいきょ)で 客(きゃ)く集(よ)せっ [弓場正巳]
小(ちん)け時(とっ) おてちき食(く)たで 食(くゎ)ん唐芋(かいも) [埀野剣付鶏]
五客一席 小(ちん)け時(と)きゃ 転婆(いなば)近頃(このご)ら 眩(めは)ゆなっ [上池酔人]
五客二席 伸(ぬ)っ盛(ざか)い 小(ちん)け茶碗じゃ 間(か)け合(お)わじ [江口紫朗]
五客三席 小(ちん)けどん 大男(うど)よか余計(じんじ) 魂利(たましき)っ [日隈英坊]
五客四席 点滴(てんてっ)で 命(いの)つ繋(つ)ねちょい 小(ちん)け管(くだ) [福冨野人]
五客五席 母(はほ)介護 小(ちん)け背中が 寂(とぜ)んのし [西ノ園ひらり]
選者吟 名も無(ね)よな 小(ちん)け花いも 春(はい)の風 [有川南北]

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

ああ無惨 例え様(よ)ん無(な)か 地獄(じごっ)絵図 [上薗佳笑]
避難所ん 毛布一枚(いっめ)い 無情(むじょ)ん雪(ゆっ) [花園ちづ]
土俵(どひゅ)ぎわん 首相(しゅしょ)を津波(つなん)が 押し戻(も)でっ [伊地知 孝]
四天王一席 地震(なえ)津波(つなん) これでもか言(ちゅ)て 放射線 [樋渡草団子]
四天王二席 余震言(ちゅ)が 震度5(ごう)6(ろっ) 恐(わざ)いこっ [楠八重渓流]
四天王三席 飛びますち 天国(てんご)き二郎(じろ)あ はっ逝(ち)たっ [吉岡道場]
四天王四席 おじゃんせち 篤姫バラも 見手(みて)を待(ま)っ [諸木小春]
選者吟 垂水(たいみっ)の 美事(みごっ)なイチョい 景観賞(けいかんしょ) [堂園三洋]

郷句相撲 題「短気(たんき)」

横綱(東) 短気者(たんきもん) 言訳(ゆわけ)も聞(き)かじ 叫(おら)っ出(で)っ [満留ぐみ]
横綱(西) 信号(しんご)待(ま)ち 空吹(からぶ)かすすい 短気青年(にせ) [米元年輪]
大関(東) 爺(じ)の短気 二才(ふたっ)の孫が 見事(みご)つ継(ち)っ [石塚律子]
大関(西) 血統(すっ)じゃろで 短気あ父(ちゃん)の 敷(す)け写(うつ)し [今井夢紫]
関脇(東) 電話掛け 居(お)らんち二度で ガチャン切(き)っ [諸木小春]
関脇(西) 題(だ)や短気 自分(わ)が事(こ)つ書(か)けち 揶揄(ちょく)っ女房(かか) [萬福平次]
小結(東) パソコンぬ 短気親父(おやっ)が 打壊(うっく)えっ [佐伯山神]
小結(西) 風呂ん火を イーち短気が 燻(すも)らけっ [吉岡道場]
筆頭(東) 短気亭主(とと) 俺(おい)がすっでち 役(や)く背負(かる)っ [石原ミエ子]
筆頭(西) 少(すっ)ね母乳(ちち) 乳首(ちく)び噛(か)ん付(ち)た 短気赤児(ちび) [江口紫朗]
二枚目(東) ど鈍(ぬ)りどち 叫(おら)っ通(ど)えちょい 短気亭主(とと) [樋渡草団子]
二枚目(西) あん時(とっ)の 短気が因(もと)で 今も平(ひら) [福原福多]
三枚目(東) 短気者(たんきもん) 後(あと)も考(かん)げじ 離婚(わかれ)騒動(そど) [澤津乙名]
三枚目(西) 針(はい)の目ん 揶揄(ちょく)い放(ほ)い出(で)た 短気婆(ばば) [市来流星]
四枚目(東) 遣(や)い手じゃが 短気が元で 平(ひら)止(ど)まい [入来創雲]
四枚目(西) 若(わ)け頃ん 短気を子かあ 見(み)せられっ [津留見一徹]
五枚目(東) 短気女房(か)け びくびくしちょい 内気(いめ)な婿 [福山吉連]
五枚目(西) 短気者(たんきもん) 撒餌(まき)へ寄(よ)い頃(こ)れ 替(か)わい釣場(ばしょ) [中間紫麓]
六枚目(東) 短気者(たんきぼ)も 人並(ひとな)み我慢(きば)っ 避難宿 [畑山真竹]
六枚目(西) 大概(てげ)な事(こ)ちゃ 短気あ損気 言(ちゅ)て気張(きば)っ [西迫順風]
七枚目(東) うな言(ちゅ)たや 盃(ちょ)く投げつけた 短気者(たんきもん) [山元自在鉤]
七枚目(西) 短気亭主(とと) 盆栽松(ぼんさいま)つば 坊主(ぼ)じなけっ [花園ちづ]
八枚目(東) 短気じゃが 気は優(やさ)し子ち 褒(ほ)むい母(はほ) [二見愚楽満]
八枚目(西) 早(は)よ注(ち)げち 下戸ん徳利(とっく)ゆ 急(せ)っ立(た)てっ [上薗佳笑]
親方吟(東) 顔(つ)れ惚(ほ)れっ 短気も可愛(む)ぜち 見えた女房(かか) [西ノ園ひらり]
親方吟(西) 左遷(とば)されっ 自分(わが)ん短気い 後悔(くけ)をしっ [樋口一風]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「くろぢょか」より抜粋)

福島福助 合図じゃち 口笛(はと)どん吹けば 吠(ほ)えられっ
掛取(かけと)いの 声じゃち直(いっ)き 仮病(けびょ)で寝(ね)っ
山登(やまのぼ)い 支度(した)か立派(ごご)しが もへ疲(だ)れっ
福園東風 女房(かか)ん焼酎(しょちゅ) 街(まっ)で飲(の)んごちゃ 美味(うん)も無(の)し
告(ま)ねごろん 一口(ひとく)ち世帯(しょて)が 揉(も)めでけっ
金(ぜん)の面(つ)れ 潮が引(ひ)っごっ 失(う)せた角(つの)
藤高春風 三番鶏(しばど)いな 一(ひと)ちょか傾(か)えた 茶飲(ちゃの)ん親父(とと)
水神の 足元ずいで 大水(うみ)じゃ引(ひ)っ
争(いさ)こてん 結局(つま)や女房(おかた)ん 言(ゆ)ごっなっ
藤崎政男 数の子は お客用(きゃっよう)言(ちゅ)て 食(か)すたせじ
追出(うで)た鬼(おん) 屋台(やて)で虎(と)れなっ 戻(もど)っ来(き)っ
初市の 笊(しょけ)を飛(と)っ出(で)た 暴れ独楽(こま)
細山田妙子 赤字線 乗(の)ってん帰(もど)や 汽車あ無(の)し
伝言も 傘も一時(いっど)き け忘(わす)れっ
押売(おしう)いに 亭主(とと)ん不精(ぶしょ)ひげ 物を言(ゆ)っ
前田唐芋 吝(つま)し婆(ばば) 茶は人ん家(え)で けすませっ
嫁道具(よめしょど)き 通帳(かえ)をばそっち 入(い)れっやっ
盆なっと 稼(かせ)っ時(どっ)じゃち 僧侶(ぼ)しゃ走(はし)っ
前原人力車 宿題の 計算(さんにょ)い母親(かか)ん 指(いっ)も借(か)っ
糸はまだ 腹(は)れつけたない 飲(ぬ)で歩(さ)りっ
暦(こよ)み丸 孫も狙(ね)ろちょい 年金日
馬迫びっきょ 素人(しろと)治療(よじょ) 瘡蓋(かさぶた)なんだ つんむしっ
木(き)の芽(め)時(どっ) 青筋(あおす)じょ立(た)てっ 叫(おら)っ女房(かか)
田舎店 訪(こと)れば裏で 畑打(う)っ
松下純哉 でけた女房(かか) 方(ほ)の無(ね)亭主(とと)でん 奉(たてまつ)っ
せっぺ降れ 蛙(びっ)も鳴(お)ろじょい梅雨(ながし)時期(どっ)
ど鈍(ぬ)り女房(かか) 夕立(さだ)ち布団ぬ 洗(あ)るわせっ
松元片栗 大事(でし)なこちゃ 一々妻(かか)ん 許可が要(い)っ
郷中(ごじゅ)ん寄(よ)い 下戸は下戸同士(どし) 輪をつくっ
妙円寺詣(いじんめ)い 横井(よけ)ん芋飴(げせん)で 元気ぢっ
宮江照院 どしこ黒(く)れ 着物(いしょ)を着(き)ってん 細(ほ)そ見(み)えじ
袖ん下 使(つ)こた挙句(あげ)きな 逮捕(つな)がれっ
ラブレタを 灰(へ)いして別(べっ)な 人と挙式(しっ)
宮里碁楽 尻(し)たびらを 叩(た)てたがぐらし 子ん寝顔
トタン屋根 霰(あられ)い鶏(とい)も 騒動(そど)をしっ
新米(しんごめ)を 作(さ)くせん衆(し)どが 先(さ)き食(く)ろっ
村田子羊 朝戻(あさもど)ゆ すい度(た)び嘘が 上手(じょ)じけなっ
藪占(やぼおせん) ムニャムニャ吐(か)えっ 金(ぜん)ぬ取(と)っ
惚(ぼ)けんはっ 婆(ばば)は色気が まだ残(のこ)っ
村野兵六 名付祝(なつけゆえ) 児(こ)あ床(とこ)ん間(ま)い 可愛(む)ぜ寝息(ねいっ)
隣(つっ)の夫人(か)け 挨拶(えさっ)が長(な)げち 抓(ねず)まれっ
引越(えうつい)な 焼酎屋(しょちゅや)かあ先(さ)き 挨拶(えさ)つしっ
森豊鹿郎 焼酎(しょちゅ)好(す)っが 飲(の)まん婿どみ 寂(とぜん)ね態(ふ)
肥満(だんべ)妻(かか) 相撲取(すもと)い節じゃ 綱を張(は)っ
猪罠(ししわな)が 筍(たけんこ)泥を 吊(つ)い上(あ)げっ
盛満椒平 読(よ)まならん 字が達筆(たっぴっ)の 良(よ)かとこい
褌(へこ)が干(へ)っ あっで分かった 友人(どし)の家(うっ)
黒ぢょかが 囲炉裏(ゆるい)で親父(ちゃん)の 上(あ)がゆ待(ま)っ
安庭四郎兵 縁先(えんさっ)の 籾叺(こぶ)ちも供(あ)げた 祝飾(ゆえかざ)い
日の丸も 風呂敷(ふろし)き変えた 負け戦争(いっさ)
塵紙(ちりがん)ち 言(ゆ)たときゃ落(お)てた 鼻ん汁(しゅい)
矢田赤提灯 よか腕を 焼酎(しょちゅ)と女(おなご)が 腐(ねま)らけっ
肌持(はだもっ)が 良(ゆ)なっ出(で)がなか 一升瓶(いっしゅびん)
飢(ひだ)りかち 痩(やせ)ごろ猫を 抱(だ)っ上(きゃ)げっ

その他の秀句 (順不同)

見栄張(は)いの 世帯(しょて)は派手じゃが 火の車(くいま) [新地十意]
道路(み)ちゃ出来(でけ)て 人も車(くいま)も 居(お)らん里 [萬福平次]
水(みっ)のよな 焼酎(しょつ)いぼっぼっ 腰(こ)しょ上(あ)げっ [吉岡道場]
女房(かか)が知(し)りゃ 只(ただ)でな済(す)まん 郷句(く)を捻(ひね)っ [日隈英坊]
自己流ち 免許で見事(みご)つ 婆(ば)が活(い)けっ [石塚律子]
鼠(ねずん)捕(と)い 手招(てまね)っの先(さ)き 亭主(てし)も居(お)っ [西ノ園ひらり]
大(ふ)て地震(なえ)い 親父(おや)じ雷(かんなれ) 可愛(む)ぞ見(み)えっ [石塚律子]
窓際で ビール腹どん 撫(な)でっ五時 [郷二]
虫食(むしく)れ歯 燠(おき)を銜(くわ)えた よな痛さ [山元自在鉤]
小(ちん)け飴 一(ひと)っで婆(ばば)あ 友達(ど)す作(つく)っ [津留見一徹]
痒(か)い背中 柱(はした)ん角(かど)が 掻(け)っくれっ [上村牛歩]
女房(かか)ん真似 じゃろか孫ずい 二度ん返事(へし) [工藤天然]
二次会の 話も出(で)らん こん不況 [正子]
仕分けをば すい程(しこ)は無(な)か 亭主(てし)の給料(はれ) [吉岡道場]
晩酌(だいやめ)が 少(ち)す遅(お)すなれば 湯気(ほけ)が立(た)っ [上薗佳笑]
四五反(しごたん)じゃ 元(もと)どま取(と)れん 機械農業(ざっ) [楠八重渓流]
赤提灯(あかぢょちん) 睨(ねぎ)っ走った 給料日(はれび)前 [入来創雲]
パチンコにゃ 行(い)って募金な 得為(えせ)ん奴(わろ) [米元年輪]

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