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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第681号 4月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 側(そ)べ居(お)って 山彦よっか 返事(へ)じゃ遅(おそ)し [福冨野人]
二番槍 一服(いっぷっ)ち 座れば火が無(ね) 野良(はい)の土手 [中囿和風]
三番槍 新(に)け鯉幟(ちろ)い 郷中(ごじゅ)ん居(お)いたけ 目が集(たか)っ [畑山真竹]
四番槍 合格祝(ごかっゆえ) 焼鳥(やきと)ゆ大皿(うざ)れ 準備(しこ)たてっ [入来義徳]
五番槍 金(ぜん)の事(こ)つ 言(ゆ)ごれば養生(よじょ)は 次(つ)ぎけなっ [盛満椒平]
六番槍 最下位(げっ)じゃろが 合格(うか)れば良(よ)かち 祈(いの)っ親 [江口紫朗]
七番槍 値札かい 先(さ)き見(み)い癖ん 貧乏性(びんぼしょう) [諸木小春]

渋柿集

中村雲海 紅葉手(もみっで)を 仏壇(ほと)け合(あ)わすい 良(よ)か躾
新燃(しんもえ)ん 灰(へ)地獄(じごっ)の友達(ど)し 見舞(みめ)電話
飲(の)ん平(べ)が家(え) 背戸屋(せどや)い凄(わざ)え 空(から)ん瓶
昨日(きぬ)ん失敗(へま) 今日(きゅ)ずい引(ひ)きずい 小(ちん)け肚(はら)
嬉(うれ)し事(こっ) こげな俺(おい)でん 来(く)い相談(そだん)
有川南北 異常気象(きしょ) 不安(せわ)な予感が すい今年
山は噴(ふ)っ ねじれ国会(こっか)や 空転(からまわ)い
可哀相(ぐら)し鶏(とい) 悪(わ)り事(こ)ちゃせんて 皆殺し
賭博(ばくっ)相撲(ずも) 声援(お)れた我が身が アホらすし
暗(くら)か娑婆(しゃ)べ 寛平(かんぺい)どんの 弾(はず)だ声
弓場正己 朝帰(あさもど)い レッドカードで 追出(うだ)されっ
通勤車(つうきんしゃ) 吐(は)こそな臭(かざ)ん 渦が舞(も)っ
夢と趣味 一(ひと)っも肩ん 荷なならじ
ミニん足(あ)し 見蕩(みと)れっ階段(きざ)を 踏(ふ)ん外(は)じっ
息子(こ)が婆(ばば)い 試験に掛けた 詐欺電話
堂園三洋 破(やぶ)い方(か)て 面倒(めん)で日捲(ひめく)や 塵(ごん)に出(で)っ
恋敵(こいがたっ) 美男子(よかにせ)じゃいが 心根(ねしゅ)じゃ俺(おい)
誤字脱字 無(ね)ごっラブレタ 丁寧(てね)い書(け)っ
仮病(つくいびょ)ん 手柄大鯛(うで)をば 釣(つ)っ帰(もど)っ
混浴(こんよ)くば 楽(たの)しゅん過(す)ぎっ 湯疲(ゆだ)れしっ
永徳天真 朝帰(あさもど)い 別(べっ)の言訳(ゆわけ)も 準備(しこ)っあっ
無愛想(ぶあいそ)も 恋人(ぬし)の前でな 良(ゆ)う笑(わ)るっ
人前じゃ 家(うっ)とな違(ち)ごっ 温和(な)ち女房(おかた)
子をば産(う)ん 一皮剥けた 女(おな)げなっ
両方(まんぼ)とめ 犬連(いんづ)れ美人(シャン)と 軽(か)る語(かた)っ
樋口一風 宴会(のんか)てな 下戸で音痴あ 隅(す)み曲(ま)がっ
風流ち 言(ゆ)どん花見(はなん)の 座が荒(あ)れっ
花吹雪(はなふぶ)く 背中い背負(か)るっ 藪(やぼ)デート
地産地消(ちさんちしょ) 甘藷(かいも)ん団子(だご)も 店(み)せ並(な)るっ
ヘルシーち 生野菜(なまやせ)なんど 食(か)せられっ

山椒集 題「健(さか)し」     有川南北選

健(さか)しこっ 九十歳(くんじゅ)で運転(まく)い 耕運機 [中囿和風]
鶏(にわと)ゆば 毎日(めにっ)起(お)こすい 健(さか)し爺(じい) [津留見一徹]
健(さか)しとが 取得(といえ)じゃっどん 煩(うる)せ婆(ばば) [樋口一風]
五客一席 健(さか)しとが 一番(いっ)ち成績(せいせ)か 目を瞑(つぶ)っ [おんじょどい]
五客二席 職(しょっ)が無(の)し 健(さか)し体(ごて)をば持(も)て余(あ)めっ [吉岡道場]
五客三席 山歩(やまされ)っ 健(さか)し爺(じ)さんに こなされっ [中間紫麓]
五客四席 健(さか)し孫 一日(ひして)三度も 着替えちょっ [盛満椒平]
五客五席 健(さか)し女房(かか) 亭主(とと)を倒(とか)すち 四股(しこ)を踏(ふ)ん [大西学老]
選者吟 素潜(すもぐ)いで 鰻(うな)ぐ掴(つか)むい 健(さか)し老爺(じじ) [有川南北]

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

骨董も 混(ま)ぜっ雛壇(ひなだん) 新組閣(しんそかっ) [有馬純秋]
ランドセい タイガマスクん 愛(あ)ゆ詰(つ)めっ [楠八重渓流]
降灰(へ)を被(かぶ)っ 神話ん里も 死の恐怖 [福冨野人]
四天王一席 散(ち)い桜 見(み)ろごたなかろ 菅総理 [伊地知 孝]
四天王二席 今年(こと)しゃ鳥(とい) 毎年(めとし)ウイリし 苛(こな)されっ [澤津乙名]
四天王三席 さくら号(ご)で 唐芋(かいも)普通語(ふつご)が 浪花(なに)へ飛(つ)っ [吉岡道場]
四天王四席 反対の 為ん反対(はんた)ゆ 吐(かや)す野党(やと) [江口紫朗]
選者吟 良(よ)か仕事(しご)つ すいか大宇宙(うぞら)ん こうのとい [堂園三洋]

郷句相撲 題「削(けず)っ」

横綱(東) 所帯柱(しょてばした) 骨身を削(けず)っ 今日(きゅ)も残業(ざんぎょ) [盛満椒平]
横綱(西) 仕上げ鉋(がな) 棟梁(とうりょ)が削(けず)い 柾目杉(まさめすっ) [弓場正巳]
大関(東) 若(わ)け時(と)くば 削(けず)っ除(の)くそな 非行(ひこ)履歴(りれっ) [諸木小春]
大関(西) 長(な)げ入院(にゅいん) 身を削(けず)いよな 癌の看病(かびょ) [楠八重渓流]
関脇(東) 尻(しい)の肉(に)く 削(けず)らにゃ無理(むい)じゃ 古(ふ)りズボン [石塚律子]
関脇(西) 削(けず)い込(く)ん 田圃ん畦で 啀(いが)ん合(よ)っ [桜井吹雪]
小結(東) 痩せ脛を ニートん長男(すよ)が 削(けず)っちょっ [福山吉連]
小結(西) 身を削(けず)っ 築(き)じた身代(しんだ)や 子が潰(つ)びっ [西迫順風]
筆頭(東) 狡(え)じ同士(どし)が 両方(でほ)かい畦を 削(けず)い合(よ)っ [畑山真竹]
筆頭(西) 焼酎(そつ)煙草 真っ先(さ)き削(けず)い 仕分け女房(かか) [上薗佳笑]
二枚目(東) 身を削(けず)っ 育(お)えた子供(こどん)が 養子(よ)し這入(へく)っ [新地十意]
二枚目(西) 削(けず)い音(お)て 待合室(まちあいしっ)が もへ怖(びび)っ [吉岡道場]
三枚目(東) 出た腹を ちっと削(けず)れち 窮屈(き)ちズボン [西 幸子]
三枚目(西) 身を削(けず)っ 育(お)えた子供(こどん)な 看(み)ちゃ呉(く)れじ [江口紫朗]
四枚目(東) 値切(ねぎ)ったや 仕上げ鉋(がな)どま 掛(か)けん大工(でっ) [有馬純秋]
四枚目(西) また土手(ずべ)を 鼻で削(けず)った 呆(ぼ)え運転(まくい) [津留見一徹]
五枚目(東) 焼酎(しょちゅ)ん代(こ)ゆ 削(けず)っ臍繰(へそく)ゆ 貯(た)むい女房(かか) [山田竜生]
五枚目(西) 勉強嫌(べんきょぎ)れ 鉛筆(えんぴっ)削(けず)い 暇が要(い)っ [福冨野人]
六枚目(東) 削(けず)っとあ 亭主(とと)んタバコと 小遣(こつ)け銭(せん) [伊地知 孝]
六枚目(西) 俺(おい)よっか 貴様(わい)が削(けず)った 親ん脛 [桑元行水]
七枚目(東) メタボ腹 少(ち)った削れち 医者が下知(げっ) [日隈英坊]
七枚目(西) 爺(じ)ん宝 えんぴっ削(けず)や 肥後之守(ひごのかん) [福原福多]
八枚目(東) 仕分け人 思(お)もごっ削(けず)っ 将来(さっ)が心配(せわ) [二見愚楽満]
八枚目(西) 少(すっ)ね給料(はれ) 尚(なお)削(けず)られっ 愚痴(ぐぜ)っ女房(かか) [萬福平次]
親方吟(東) 脳味噌(のみそ)ずい 揺(ゆ)すいたくって 歯を削(けず)っ [樋口一風]
親方吟(西) 将来(さ)き良(よ)かろ 我が身を削(けず)っ 子い投資 [西ノ園ひらり]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「くろぢょか」より抜粋)

林 夢太郎 美容院(びよいん)の 門松(かどま)ちゃ正月(しょが)つ 急(せ)ったてっ
六月灯(ろっがっど) 女房(かか)ん浴衣も 久振(さしかぶ)い
農業(さっ)嫁女(よめじょ) 夕食(いめし)作(つく)いも 牛(べぶ)が先(さっ)
早田武雄 鍵かぐ掛(か)けっ 冷(つん)て返事(へ)ずすい インタホン
敬老(けいろ)ん日 磨(み)げた床(とこ)ん間(め) 知事を待(ま)っ
洗(あ)れやっめ 爺(じ)さん頼(たの)んち 酔(よく)れ婆(ばば)
原田桑の弓 退職(やめ)たぎい 妻(かか)ん物言(ものゆ)が 厳(きび)しゅなっ
加勢(かせ)加勢(かせ)で 一時(いっとっ)間(ま)も無(ね) 器用(じく)貧乏(びんぶ)
花嫁(よめじょ)ん茶 化粧(けしょ)ん匂(かざ)ずい ぐっち飲(ぬ)っ
半代土筆 世帯(しょて)んこちゃ 不服(ふふ)か無(な)かどん 夫(とと)が禿
板三味線(ごったん)ぬ 膝ひぜ抱(で)っ婆(ばば)ん 三下(さんさ)がい
触感(てざわい)の 雪肌(ゆっは)で診療(みたて) 狂(く)るでけっ
東 南風 蚊帳ん中 ピカッすったび 臍隠し
さいも言(ちゅ)で 嫁(き)たて帯(おっ)じゃい 買(こ)ちゃくれじ
指先(いっさっ)で 突(ち)っみろごたい 可愛(む)ぜ笑窪
久永飲ん平 女(おなご)狂(ぐ)れ 道楽(どらっ)の裏じゃ 家族(けね)が泣(ね)っ
浜ん宿 蟹(がね)が寝相(ねぞ)をば 見てまわっ
日焼け砂(ずな) 三段跳(さんだんと)っで 海(う)み浸(つか)っ
肱岡月汀 大霜晩(うじもばん) 夜鳴(よなっ)うどんの 鈴も凍(こ)っ
炭山(やま)昼寝(ひんね) 榾(ほだ)を枕い 鼾(いび)くけっ
双子腹(ふたごばら) 切(せっ)ね横(よ)けない 仰向(おな)けない

その他の秀句 (順不同)

入社式(にゅうしゃしっ) テレビ桟敷(さじっ)の 可哀相(ぐら)し孫 [楠八重渓流]
替(か)えん無(な)か 亭主(てし)じゃれあ今日(きゅ)も 堪(こら)えちょっ [上山天洲]
おいち名で ごろいと通(と)えた 五十年 [諸木小春]
どこん子も 秀才(しゅうさ)い見(み)ゆい 入学日(にゅうがっび) [井手上政暎]
イケメンに ずん垂(だ)れ乳(ちち)が 躙(にじ)い寄(よ)っ [桜井吹雪]
ジーパンで 若作(わかづく)いじゃが 腰(こ)しゃ曲(ま)がっ [佐伯山神]
ダイエット 腹は凹(へこ)まじ 顔(つ)れな皺 [前村泰山]
氏神(うじがん)な 先祖代々 貧乏神(びんぶがん) [山元自在鉤]
関白(かんぱっ)が 便所(まなか)でこそっ 妻(か)け電話 [伊地知 孝]
掛け声ん 加勢(かせ)をば貰(も)ろっ 登(のぼ)い階段(きざ) [澤津乙名]
宅配が 泥とめ届(と)じた 親愛情(おやぼんの) [入来義徳]
健(さか)し爺(じ)ば ころっ往生(い)こそな 医者が診(み)っ [福原福多]
折角(せっかっ)の 円高じゃって 円が無(の)し [おんじょどい]
家族(けね)揃(そろ)っ 空腹(すっばら)で行(い)っ バイキング [江口紫朗]
空腹(すっばら)い 三日(みっか)で止(や)めた ダイエット [堂園三洋]
手を挙げた 横(よん)ごが議事を うっ止(と)めっ [有川南北]
短気者(たんきもん) 曲がった釘(くっ)も 叩(たた)っ込(く)っ [長山紫の君]
こげな亭主(て)し 惜(あった)れ青春(は)ゆば 散(ち)らされっ [楠八重渓流]
ちょっしもた 袖いした人(と)が わぜ出世 [木佐貫白猫]

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