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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第675号 10月号

雑吟     永徳天真選

一番槍 長生(ながい)くば すごっあったい 無(ね)かったい [野村三味]
二番槍 豊作(ほうさっ)の 田んび案山子も 笑(わ)るっ立(た)っ [満留ぐみ]
三番槍 何(ない)も無(ね)が 里(さ)てな人情(にんじょ)と 良(よ)か景色(けしっ) [原田菊男]
四番槍 好(す)っじゃっち 年の差八十(はっじゅ) 接吻(チュ)を貰(も)ろっ [西 幸子]
五番槍 爺(じ)ん買物(けもん) 焼酎(そつ)ん肴(しおけ)で 籠一杯(いっぺ) [大西学老]
六番槍 降灰(へ)が積んだ 車(くい)め落書(らくが)く しちょい孫 [中村雲海]
七番槍 ひとまくい 吠(ほ)ゆれば鎮(さず)ん 横(よん)ご杵(ぎね) [畑山真竹]

渋柿集

栫 路人 生き甲斐の ゴルフい足が 駄々(ひね)を捏(こ)っ
泣(な)っ子どみ 痛(い)てた飛(と)っ行(じ)け 言(ちゅ)う婆(ば)さま
涼(すず)ん台 御前(わい)も座れち 月(つ)く仰向(おね)っ
人間ぬ 見(み)い目が無(の)して 今苦労
俺(おい)よっか 若(わ)けて陛下ん 丸(ま)い背中
有川南北 け死(し)んでん 受給(も)ろ年金の 有難(あいがた)さ
狡(ずっ)ね受給(もれ) ミイれなってん 手を出(だ)せっ
ぼっそんね 土俵どひゅで終わった 名古屋場所
淋(とじ)ね夏(なっ) 花火(はなっ)も鳴(な)らじ 暦(こよ)ま秋(あっ)
儲(も)け魂(だまし) 屁理屈(へりく)つ付(つ)けちゃ 何(ない)の日ち
弓場正己 十五夜(じゅごや)綱(づな) 女房(かか)ん大尻(うじい)が 地力(じり)く出(で)っ
松ヶ根(まっがね)も よもや思(と)もよな 罠(わ)ね嵌(うた)っ
タバコ税 上(あ)ぐが上(あ)ぐめが 吸(す)ひこ吸(す)っ
出世すい 為(た)めな同期ん 足(あ)す素引(そび)っ
本代ち 言(ゆ)えば翌日(あくひ)は 送(おく)い親
堂園三洋 短躯(じっくい)が 八頭身ぬ 物(もの)いしっ
札(ふだ)合わせ 肥満(だんべ)を背負(かる)た 運(ふ)の悪(わる)さ
郷中(ごじゅ)一(いっ)の 分限者(ぶげん)しぇなろち 宝籤(く)ずば買(こ)っ
美人(シャン)ママん 項(うな)ず思(お)め出(で)っ 眠(ね)やならじ
稀(まれ)けんな 口(くっ)贅沢(ぜいた)くち 鰻(うな)ぐ買(こ)っ
永徳天真 課長(かちょ)どんの ほろめく肴(さか)ね 赤提灯(あかちょちん)
見舞(みめ)行(い)たが 友人どしゃ議(ぎ)の分(ぶん)な 達者な態(ふ)
子育(こおや)しで 精一杯(せっぺ)色気も 無(ね)ごっなっ
食(く)おともが 箸が進まん 病院食(びょいんしょっ)
女房(うっかた)と つれぶし寝込(ねく)だ 流行(はやい)風邪

山椒集 題「福(ふっ)」     有川南北選

資金繰(ぐ)い 買(こ)た宝くじ 福(ふっ)が乗(の)っ [松下青雲]
福(ふっ)の神(かん) 荒(あ)れ畑(はっ)け高速道(み)つ 通(とお)らせっ[西 幸子]
福(ふっ)ち名を 三代付(ち)けっ まだ貧乏(びんぶ) [津留見一徹]
五客一席 山ん湯治(とっ)岩風呂(いわぶ)れ月(つっ)と 福(ふ)く入(い)れっ [田中末木]
五客二席 世界中(せかいじゅ)ん 福(ふ)く願(ね)ごっ突(ち)た 除夜ん鐘 [米元年輪]
五客三席 笑(わ)るて繰(く)い 女房(かか)は我家(わがや)ん 福(ふっ)の神(かん) [諸木小春]
五客四席 年金で 食(く)がない小(ちん)け 福(ふ)き感謝 [福原福多]
五客五席 女房(かか)と飲(の)ん 晩酌(だいやめ)俺(おい)が 至福(しふっ)時(どっ) [有馬純秋]
選者吟 十%(じっパー)が 動(ぶ)れっけ逃げた 福(ふっ)の神(かん) [有川南北]

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

民主党 仕分けを食(く)ろっ 大(ふ)と負(ま)けっ [前村泰山]
天国い 牧場(ぼくじょ)が出来(でく)い 程(ほ)で処分(おく)っ [上薗佳笑]
大物(おおもん)が 居(お)らん政治い 将来(さっ)が心配(せわ) [萬福平次]
四天王一席 支持率(しじりっ)が 万能(ばんの)じゃろそな 議(ぎ)を吐(か)えっ [津留見一徹]
四天王二席 金賢姫(キムヒョンヒ) 国賓並(なん)の 凄(わ)ぜ扱(あっ)け [山田竜生]
四天王三席 専決(せんけっ)ち 思(お)もごっ市政(しせ)ゆ 振(ふ)い回(ま)えっ [新地十意]
四天王四席 堪(の)さんこっ 若島津ずい 燻(すも)いでっ [樋口一風]
選者吟 赤潮い 長島ん鰤(ぶ)や 酷(ひ)で目遭(お)っ [堂園三洋]

郷句相撲 題「孫(まご)」

横綱(東) 玩具屋(おもちゃや)を 走(はし)っ通った 孫ん子守(もい) [盛満椒平]
横綱(西) 初孫(はっまご)を 四人がかいで 嘗め回(ま)えっ [吉岡道場]
大関(東) 戦争(いっさ)ん無(ね) 世界(よ)を祈(いの)らすい 孫ん寝顔(つら) [郷田悠々]
大関(西) 先(さっ)が無(ね)で 早(は)よ孫見せち 催促(せず)っ婆(ばば) [中間紫麓]
関脇(東) 孫が来(き)っ 何時(いっ)帰(もど)いかち 聞(き)っ爺(じ)と婆(ば) [二見愚楽満]
関脇(西) 孫請けん 仕事(しご)ちゃ残業(ざんぎょ)ん 手当(ひよ)も無(の)し [米元年輪]
小結(東) 俺(お)い似たか 孫は可哀相(ぐら)しか 尻(げ)つ走(はし)っ [堂園三洋]
小結(西) 可愛(む)ぜ孫が 頑固(いっこっ)親父(とと)ん 骨を抜(ぬ)っ [樋口一風]
筆頭(東) 古希ん祝(ゆ)へ 孫ん良(よ)か世辞(せ)じ 婆(ば)は涙(なんだ) [日隈英坊]
筆頭(西) 多(う)け孫い 名札を下(さ)げち 夏休(なっやす)ん [前村泰山]
二枚目(東) サロンパし 加勢(かせ)ずい貰(も)ろっ 孫ん守(もい) [澤津乙名]
二枚目(西) 初孫(はっまご)が 亭主(てし)似(に)女房(かか)似(に)ち 騒動(そど)なこっ [田中末木]
三枚目(東) 可愛(む)ぜ孫い ずうず吸(す)わすい 婆(ばば)ん財布(ふぞ) [西 幸子]
三枚目(西) 歳(と)しゅ取れば 多(う)け孫ん名を 言(ゆ)損(そこ)ねっ [入来義徳]
四枚目(東) 高(た)け高(た)けち 孫を持(も)っ上(ちゃ)げ 恵比須顔 [入来創雲]
四枚目(西) 夏休(なっやす)ん 我(わ)が家(え)あ孫ん 城(し)れけなっ [江口紫朗]
五枚目(東) 外孫ん 躾は嫁い 気兼ねしっ [新地十意]
五枚目(西) 子育(こおや)しが 済んだ思(と)もたや 孫養(おや)し [弓場正巳]
六枚目(東) 孫ん声 聞けば財布(ふぞ)ずい 口(く)つ開(あ)けっ [石原ミエ子]
六枚目(西) 爺(じい)ちゃんち 孫が来(く)い度(かし) 痩(や)すい財布(ふぞ) [桜井吹雪]
七枚目(東) 大世間(うぜけん)に かった言(ゆ)終(と)った 孫ん自慢(ぎら) [石塚律子]
七枚目(西) 孫請けん 仕事(しご)ちゃ親会社(ベンチャ)ん 尻(しい)拭(ぬ)ぐい [上薗佳笑]
八枚目(東) オール5を 俺(お)い似た孫ち 爺(じ)の自慢(おぎら) [北村虎王]
八枚目(西) 孫まげなれば 片頬(かたふ)が緩(ゆる)ん 頑固(いっこっ)爺(じ) [楠八重渓流]
親方吟(東) 孫が恋(こ)ゆ しそな年頃(としご)れ 爺(じ)が燃(も)えっ [津留見一徹]
親方吟(西) 飛(と)っ越(こ)えっ 孫が貰(も)ろでた 爺(じ)の頭脳(びんた) [諸木小春]

薩摩郷句作品集(薩摩狂句集「くろぢょか」より抜粋)

瀬戸口和八九 通夜帰(もど)い 仰(お)ねた寒空(かんぞ)れ 星が飛(つ)っ
棟上げん 粢(しと)ぎゃまっぽし 禿い飛(つ)っ
柿(かっ)の枝(え)で 踏(ふ)ん跨(また)がった 吊(つい)大根(でこん)
惣福節子 担売(いねう)いの 野菜(やせ)あぶったい 露(ち)を負(かる)っ
養子(よし)じゃれば 下宿(げしゅっ)じゃいよな 時(とっ)もあっ
病気(やんめ)姑(か)け 稔(みの)いの一穂(ひとほ) 握(にぎ)らせっ
高橋金峰 通知表(つうしんぼ) 5が小遣銭(つけぜん)ぬ やれせびっ
長病(ながやん)の 尻取(しいと)い嫁は 疲(だ)れ倒(と)けっ
一人(ひと)いなっ 針(はい)一本で 子を育(お)えっ
田代彦熊 夜逃げとな 知(し)たじ荷造(にづく)ゆ 加勢(かせ)をしっ
金銭(ぜん)の苦労(くろ) 女房(かか)ん白髪(したが)が また増(いみ)っ
毛虫(ほじょ)んよな 眉毛(めげ)をつけちょい 武者人形(にんぎょ)
田中栄泉 蚤(のん)の夫婦(みと)b亭主(とと)は逃げ腰(ご)し 下知(げ)つばしっ
我慢(きば)っ食(く)た 酒寿司(さけず)し下戸は 目を回(ま)えっ
腹を割(わ)っ 語(かた)いが言(ちゅ)たて 掴(つか)ん合(よ)っ
田中五郎大 出稼(でかせ)っの 亭主(とと)を待(ま)っちょい 手打(てう)っそば
良(よ)か料理(じゅい)も 汚(きっさ)ね皿じゃ 美味(うん)も無(の)し
襷(たすっ)がけ 婆(ばば)が出番の 餅(もっ)ちぎい
谷口千枝子 平常(かねっ)せん 車(くいま)を洗(あ)るで 雨が降(ふ)っ
雨ん降(ふ)い 花(は)ね水(み)ず掛(か)くい 一年生(いっねんぼ)
飲んだ勢(い)き 自慢(おぎら)を吐(か)やす 歯痒(はが)い亭主(とと)
谷口楽狂 会釈(えしゃっ)上手(じょす) 一皮剥けば 厳(いみ)し婆(ばば)
定年(やめ)たなあ (ゆ)こっも効(き)けじ 草むしい
違(ち)ごた世が 来(く)いよな音ん 除夜ん鐘
田辺長作 年とす越(こ)そが 出(で)っ行(じ)た女房(かか)あ 沙汰も無(の)し
上手(じょし)な字ん 割(わ)いな少(すっ)なか 祝金(つつんぜん)
鮎(あ)や釣(つ)れじ 魚篭(てご)が恥(は)ずけた 解禁日
田辺遊狂 あん親じゃ とても出来(でく)いめ 貰(も)れ相談(そだん)
教育(きょいっ)ママ 中学(ちゅうが)きなったや 手が出(で)らじ
鳳仙花(とっさご)あ 触(かか)ったぶんで 種子を撒(め)っ
田原大黒 新入学(しんにゅがっ) 子よっか女房(かか)い 金(ぜん)が要(い)っ
夏(なっ)ばても 苦瓜(ごい)と豆腐(おかべ)で 乗(の)い越(こ)えっ
飲(の)んでたや 社長(しゃちょ)もごろいと 友達(ど)しなけっ
田畑ポンカン 彼岸詣(め)い 婆(ばば)どん連(つ)れっ 説教(せっきょ)聞(き)っ
お年玉 大(ふ)と小(こ)も準備(しこ)て 孫を待(ま)っ
孫なんだ 酔(よく)れ爺(じ)さまを 馬(うん)めしっ
埀野剣付鶏 言(ゆ)てんせん 言(い)わにゃなおせん 勉強(べんきょ)嫌(ぎ)れ
気が乗(の)らじ 読(よ)んでた書物(しょも)つ 枕(まく)れしっ
平川ん猿(よも)も 疲(だ)れた態(ふ) 子供(こどん)の日
中馬美丈夫 熱帯夜 蚊帳ん吊手(ついて)は 切(き)れどえっ
噴(ふ)っ桜島(しま)ん 騒動(そど)は横目い ワンダフル
田植え女房(かか) 大乳房(うぢち)が膝頭(つぶ)し 乗(の)いかかっ
塚田黒柱 出世をば 諦めたなあ 肥(こ)えでけっ
ゴリラかあ 見れば面白(おもし)て 人間(ひと)ん顔(つら)
禿々(はげはげ)ち 持(も)てん奴(わろ)共(ど)が きし吐(か)えっ
坪山喜楽 金(ぜん)な無(ね)が 借(か)いが無(な)かれば 良(よ)か正月(しょがっ)
火事(かし)の時(と)か あげんないかん 出初式(でぞめしっ)
長電話 行(い)たっ語(かた)れち 祖父(じ)が叱(く)るっ
津留見酎児 飢(ひだ)り奴(と)と 盛皿(もいざ)れ組んだ 運(ふ)の悪(わい)さ
腹下し 隣(とな)いも呉れた 貝(びな)が心配(せわ)
朝飯(あさめ)すば 食(く)とった順に 金(ぜん)催促(せずっ)
出口あやめ 大往生(だいおうじょ) 天寿ん爺(じ)をば 祝(ゆお)っやっ
土手っ腹(ぱ)れ 投げ箒(ぼ)くくろた 盗人(ぬすと)猫
にわか客(ぎゃ)き 黴(こし)臭(く)せ夜具(よっ)で 気が引(ひ)けっ

その他の秀句 (順不同)

さいも長(な)ご 生(い)きれち嫁が 義理(ぎい)の愛想(えそ) [久永桂心]
油紙(あぶらが)み 火を付けたごっ 婆(ば)は喋(しゃべ)っ [永吉正子]
空ん旅(たっ) 地面(じだ)い着(ち)た時(と)か 大息(うい)く付(ち)っ [前村泰山]
好(す)っじゃった あん娘(こ)も今じゃ 腰(こ)す曲(ま)げっ [新地十意]
親が逝(い)っ 年齢(と)し不足(ふそ)か無(ね)が 寂(とぜ)んのし [吉岡道場]
分厚(ぶあ)ち本 二分で俺(お)ゆば 寝(ね)せつけっ [石塚律子]
坊主(ぼし)じゃれば 友人(どし)の見舞(みめ)いも 行(い)っ難(にく)し [福冨野人]
湯上(ゆあ)がいの 豚が来たよな 女房(か)け唖然(あけっ) [山元自在鉤]
善哉(ぜんざ)ゆば 出(で)たや怒(はら)けた 一斗甕(いっとがめ) [入来義徳]
年金で つるん足(た)らんの 暮(くら)しゅしっ [原田菊男]
名月(めいげっ)も 休肝日でな 普通(ただ)ん月(つっ) [郷田悠々]
別室(べっしっ)で 預金通帳(つうちょ)と 寝(ね)ちょい女房(かか) [津留見一徹]
ブブゼラも 勝てば騒(やぞろ)しゅ 無(ね)ごっなっ [桑元行水]
盗人(ぬしと)どま 一背負(ひとかれ)じゃいが 火は裸 [野村三味]
厚化粧(あっげしょ)ん 悔(くや)し涙(なんだ)が 溝を掘(ほ)っ [松下青雲]
胡麻擂(ごます)いが 課長(かちょ)ん呆(ぼ)え歌(う)て プロち言(ゆ)っ [堂園三洋]
将来(さ)きゃ頼(たの)ん 言(つ)たや気力(あや)んね 欠伸(あく)ぶしっ [中囿和風]

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