<さつま狂句誌「さんぎし」

おんじょどいの小屋

さつま狂句誌「さんぎし」

第344号

  • 何(な)ゆ食(く)てん 美味(うん)めち腹が 言(ゆ)で肥(こ)えっ [河野楽天]
  • 担売(いねう)い婆(ば) 臭(かざ)が滲(し)んくだ 財布(ふぞ)を出(で)っ [山下矢絣]
  • 七五三 子い添(そ)だ連(つ)れが 賑(にっぎゃ)こし [島田秀鼓]
  • お説教(せっきょ)を 聞けば極楽(ごくら)き 舟を漕(け)っ [瀬戸口湯気]
  • 貴重(たし)ね銭(ぜん) 年(とし)の暮(くれ)いな 羽根が付(ち)っ [萩迫凡栽]
  • 前職(ぜんしょっ)の 自慢ぬしいし 職(しょっ)探(みし)け [永田酒楽]
  • 世(よ)ん流れ 頑固(いっこっ)爺(じじ)も 洗(あ)れやっめ [おんじょどい]
  • 得(とっ)な顔(つら) 立腹(はら)けてみてん 丸(ま)いか面(つら) [永井牛山]
  • 低(ひ)き鼻い 高価(たっ)か眼鏡が ずん垂(だ)れっ [狩俣康俊]
  • 運転(まく)やせじ 教習所並(な)み 下知(げ)つ吐(かえ)っ [福富河童]
  • 包(つつ)ん銭(ぜん) 恥(げん)ね其(そ)ん場で 子が開(あ)けっ [こぼれ]
  • 歳(と)しゅとれば 惚(ぼ)けと頑固が 入(い)い混(ま)じっ [桃女]
  • 雄(おす)が大概(てげ) 混(ま)じっちょろそな 転婆娘(いなばおご) [多田一行]
  • 割勘(わいかん)ち 倍は食(く)ちゃ飲(の)ん 涼(すず)し奴(わろ) [香子]
  • 漏(も)るい声 寡男(やもめおとこ)にゃ 夜(よ)が長(なご)し [楽気生]
  • 悲し娑婆(しゃば) 透(す)けっ見(み)ゆそな 薄(う)し人情(にんじょ) [外薗湯乃香]
  • 切板(きいばん)の 音ずい甘(あま)か 新婚当初(といえはな) [山之上土竜]
  • 婆(ばば)ん知恵 腰掛(ばんこ)を準備(しこ)っ 草毟(くさむし)い [堂園楽志]
  • とんくりっ 有難(あいが)てお経(きょ)が 足い来(き)っ [発窪]
  • ガソリンぬ 銜(くわ)え煙草で 入(い)れけ来(き)っ [蟹篭]

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