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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第605号 12月号

雑吟     塚田黒柱選

一番槍 見舞(みめ)客(きゃっ)が あれば病人(びょにん)の 顔(つら)をしっ [福山吉連]
二番槍 補聴器を してんせんでん 地獄(じごっ)耳(みん) [篠原文兎]
三番槍 騙(だま)されん 思(と)もどん嵌(うた)い コマーシャル [田代彦熊]
四番槍 家計簿を どしこつけてん 赤は赤 [弓場正巳]
五番槍 馬鹿正直(しょち)き 本音を言(ゆ)たや 馬鹿を見(み)っ [江平光坊]
六番槍 下戸が家(え)ん 床様(とこさ)へ焼酎(しょちゅ)が 欠伸(あく)ぶしっ [森山厚香]
七番槍 DNA(ディーエヌエ) 頭(びんた)ん周囲(まわ)い 毛を残(の)けっ [平中小紅]

渋柿集

三條風雲児 鋤焼(すっきゃっ)も 旬の白菜(しとな)が 味(あ)ず添(そ)えっ
猫舌を 湯豆腐(ゆどっ)で擾(こな)す 倦怠期
着(き)ぶくれっ おっで風呂入(い)や 億劫(よだ)くなっ
節(ふし)くれた 指(い)び手袋(てぬくい)が 駄々(ね)ずこでっ
年金じゃ 暮れん買物(けもん)も しはならじ
有川南北 飲(の)ん足(た)らじ 進軍ラッぺ 従(ち)て行(い)たっ
帰(もど)いはを 失(うし)のた下戸も 引張(そび)かれっ
独身者(ひといもん) 言(ちゅ)えば蝶々(ちゅちゅ)わろ 寄(な)ん掛(かか)っ
若(わ)け時(とっ)の つけがいま来(く)い キリギリス
家屋敷(えやしっ)が 広(ひ)れとも堪(の)さん 独(ひと)い住(ず)め
塚田黒柱 大頭(ずっちゃん)け 痺れが切れた 膝枕
メル友が 女房(おかた)一人(ひとい)じゃ 寂(とぜん)のし
高(た)け着物(いしょ)は 君(わ)い似合(に)おわんち 買(こ)ちゃくれじ
官僚(かんりょ)から 手玉(てだ)め取(と)らるい 金バッジ
先生の 声も眠(ね)っちょい 五時間目
堂園三洋 年の功 長老(ちょうろ)ん話(はな)しゃ 味(あっ)があっ
背伸(せの)ぶして 暮(く)れてん長(な)ごは 続(つづ)かせじ
居心地(いごこっ)が いけんか悪(わ)いか 課長(かちょ)ん家(うっ)
食欲(しょくよっ)が 爆発(ばくは)つしちょい 伸(ぬ)っ盛(ざか)い
好(す)かん女(と)ん 急接近に 逃げ回(まわ)っ
植村聴診器 ハリケンが 後(あと)を追(う)て来(く)い 避難騒動(そど)
あん猛暑 どけ行(い)っつろかい 寒(さ)み師走
飼主(けぬ)し似(に)っ 飢(ひだ)りさ知(し)らじ 肥満(だんべ)猫
拉致されっ 考(かん)げ当(あ)たらじ 歯痒(はが)い家族(けね)
掃除機ち まこて邪魔(じゃ)めない 痛(いた)か腰
岩崎美知代 刺(せ)た殺(こ)れた 命(いのっ)の値打(ねう)ちゃ 下(さ)がい放題(ほで)
お帰りち 猫が先(さ)き俺(お)ゆ 出迎(でむか)えっ
孫ん子も 義理(ぎい)で婆(ば)が出(で)た 餅(も)つ食(たも)っ
貼(は)い終(と)った 障子(しょう)じ暖(ぬ)き陽(ひ)が 婆(ば)を訪(こと)っ
白砂(した)す撒(め)っ 新(に)か年(と)す待った 恋(こい)し故郷(さと)

山椒集 題「掃除(そっ)」     有川南北選

掃除(そっ)なんだ した事(こ)た無(ね)態(ふ)の 息子(こ)の下宿(げしゅっ) [吉丸セツ子]
賽銭箱(ぜんばこ)も 念入(ねんい)い磨(み)げた 年の暮れ [横手五月]
嫁ん掃除(そ)じ 隅(すん)な姑御(しゅとじょ)が 掃(は)っ直(な)えっ [原田菊男]
五客一席 掃除(そっ)なんだ すい気いならん ぽんこっ車(しゃ) [川村三生]
五客二席 掃除(そっ)の度(かし) 引(ひ)っ出(で)っ見(み)っで なお散(ち)れっ [鈴木一泉]
五客三席 肥満(だんべ)女房(かか) 呻吟(うどめ)っかたで 風呂ん掃除(そっ) [金井一馬]
五客四席 化粧(けしょ)紅(べん)な 濃いが我(わ)が家(う)ちゃ 埃(ごん)だらけ [山田竜生]
五客五席 掃除しけ 浮気探(さぐ)いの 女房(かか)が来(き)っ [佐伯山神]
選者吟 今日(きゅ)のぶんな 掃除(そっ)が行届(と)じちょい 結納(ゆいの)ん日

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

政権ぬ 取ったよな態度(ふ)の 民主党 [仮屋一発]
プロ野球(やきゅ)ん 歴史いストも 刻(きざ)まれっ [江平光坊]
おれおれを 鹿児島弁(かごっまべん)で ぐりっやっ [中間紫麓]
四天王一席 アミュプラザ 場所は此処よち 観覧車 [福冨野人]
四天王二席 ハンマ投げ 歯切れん悪(わ)いか 金メダル [深道好之]
四天王三席 重(お)びハンデ 乗(の)い切(き)っ目映(めは)い 金メダル [福原福多]
四天王四席 イチローの ヒットよか多(う)け 暗(く)れニュース [西ノ原一句]
選者吟 秋(あっ)の夢 チャンセンタい 長(な)げ行列(ぎょれっ)

郷句相撲 題「隅(すん)」

横綱(東) 映画館 隅(すん)で見たなあ 長(な)ご写(うつ)っ [野間口鈴女]
横綱(西) 来た順に 隅(すん)から座(すわ)い 郷中(ごじゅ)ん集会(よい) [栫 路人]
大関(東) 会合(かたいえ)は 隅(すん)かい人が 詰(つ)まっ来(き)っ [堂園三洋]
大関(西) 隅(すん)くじれ 家族(けね)を投(な)ん込(く)だ 俄客(にわかきゃっ) [小瀬一峻]
関脇(東) 取(と)いやしで 仕事着(こだな)しゃ土間ん 隅(すん)に置(え)っ [新田フサ]
関脇(西) 駐車場(ちゅうしゃじょ)ん 隅(すん)の柱(はした)で 擦(す)いどえっ [米元年輪]
小結(東) あいがたか こげな隅(すん)ずい 来(く)い手紙(てがん) [西ノ園ひらり]
小結(西) 隅(すん)くじれ 居(お)いが地五郎(じごろ)ん 目が光(ひか)っ [楠八重渓流]
筆頭(東) 孫が来(き)っ 隅(すん)かあ隅(すん)ぬ 馬(うん)めなっ [泊 白水]
筆頭(西) 夫婦(みと)喧嘩 子を隅(すん)くじれ 怖(びび)らせっ [飯福小手毬]
二枚目(東) 洗濯物(あれむん)ぬ 隅(すん)に蹴(け)い蹴(け)い 客(きゃ)く通(と)えっ [入来創雲]
二枚目(西) 早(は)え造作(ぞさっ) 隅(すん)なごまけた 横道(おど)な大工(でっ) [井手上政暎]
三枚目(東) 内気(い)め見(み)えっ 隅(すん)になおけん 浮気ぐせ [満留ぐみ]
三枚目(西) 隅(すん)くじれ 住(す)んじょい奴(や)ちも 税がきっ [有村土栗]
四枚目(東) 悪(わ)り話(はな)しゃ 隅(すん)から隅(すん)に 知れ渡(わた)っ [松山寸八]
四枚目(西) 反省会(はんせかい) エラをした奴(と)は 隅(す)み曲(ま)がっ [棈松睦酔]
五枚目(東) 語(かた)ろ言(ちゅ)っ 下戸同士(ど)しゃ隅(すん)に 陣ぬ取(と)っ [森山厚香]
五枚目(西) 煙草好(ず)く 嫌煙権が 隅(す)み追(う)やっ [池上黒ぢょか]
六枚目(東) 隅々(すんずん)も 回(まわ)っ叫(お)れだて 落選(ひっちゃ)れっ [山田竜生]
六枚目(西) 避難所ん 隅(すん)で眠(ねむ)れん 夜が明(あ)けっ [那加野黎子]
七枚目(東) 隅々(すんずん)の 塵(ごん)出(だ)し励(はま)い 年の暮れ [細山田妙子]
七枚目(西) 田植機ん 四隅(よすん)な人ん 手をば借(か)っ [大脇保子]
八枚目(東) 金(ぜん)が無(ね)で 田舎ん隅(すん)で 小(こ)む暮(く)れっ [諸木小春]
八枚目(西) 綿埃(わたごん)が ぽうぽ集(たま)った 隅(すん)くじら [平中小紅]
親方吟(東) 水仙が 一藪(ひとやぼ)隅(すん)に 匂(かざ)を撒(め)っ [岩崎美知代]
親方吟(西) 安(や)しで買(こ)っ 冷蔵庫(れいぞこ)ん隅(す)み 期限切れ [植村聴診器]

その他の秀句 (順不同)

クラス会 ダイヤも居(お)れば 禿も居(お)っ [弓場正巳]
生塵(なまごん)の 日じゃ無(ね)で烏(から)しゃ 朝寝しっ [小森寿星]
憎(に)き嫁と 口(くっ)が揃(そ)ろちょい 歯痒(はが)い長男(すよ) [今釜三岳]
首(く)びなった サンタち知(し)たじ 子供(こど)あ待(ま)っ [樋口一風]
後(うし)て居(お)い 女房(かか)を見(み)い見(み)い 返事(へ)ず吐(か)えっ [津留見一徹]
保険屋が 仮(かい)にち俺(お)ゆば け死ませっ [池上黒ぢょか]
ベッド越(ご)し 病気(やんめ)ん原因(もと)を 語(かた)い合(よ)っ [川村 明]
長電話 叱(が)れば旅費よか 安(や)しち言(ゆ)っ [山路野菊]
娘(こ)の車(くいま) タクシー代の 倍も取(と)っ [泊 白水]
平服(へいふっ)で 言(ちゅ)たや不断着(じょじょぎ)ん ままで来(き)っ [那加野黎子]
年金に ボーナスも欲(ほ)し 年の暮れ [花園ちづ]
玉(たま)ん輿(こし) 掃除(そっ)がのさんで 嫁(い)かん言(ちゅ)っ [津曲とっこ]
五人目は 冗談(わや)く言(ゆ)ながら 産(う)ん落(お)てっ [上薗佳笑]

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