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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第593号 12月号

雑吟     塚田黒柱選

一番槍 友達(どし)の顔(つら) 賀状(がじょ)は書(か)っどん け忘(わす)れっ [井手上政暎]
二番槍 犬(いん)のくせ ルイビトンどん 首(く)びはめっ [上籠若菜]
三番槍 両隣(まんぼえ)い 模範亭主(とのじょ)が居(お)っ 堪(の)さじ [佐土原 隆]
四番槍 胃い入(い)れば 何(ない)も変(か)わらん 黒仕込(くろじこ)ん [弓場正巳]
五番槍 師走(しわし)言(ちゅ)が 突然(ひょかっ)来たごっ 大騒動(うそど)しっ [今釜三岳]
六番槍 下戸じゃれば 貯たまったろでち 今は後悔(くけ) [郷田悠々]
七番槍 暇(ひま)な衆(し)が 愛の恋のち 騒動(そど)をしっ [平中小紅]

渋柿集

三條風雲児 横座言(ちゅ)が 無(な)かで爺様(じさま)は 炬燵(こたっ)嫌(ぎ)れ
味噌搗(みそつ)っが 有(あ)いこっ無(ね)こっ 郷中(ごじゅ)い撒(め)っ
不調法(ぶちほ)亭主(て)し 障子(しょ)ず貼(は)らすれば 引(ひ)っ攣(つく)っ
子負(こか)れ帯(お)び 背負半纏(こんご)手慣れた 婆(ば)の子守(こもい)
絶った焼酎(しょちゅ) 忘年会(ぼうねんか)いな 気が向(む)かじ
有川南北 もへ師走 年月(とし)の経(た)っとの 早(はや)かこっ
党首選 ざまな悪口(あっご)ん 言(ゆ)ぐらんご
新(に)け政治 言(ちゅ)どん出馬(で)らった 同(ひと)っ顔(つら)
恋こゆしたか こん頃(ごろ)わっぜ 綺麗(みご)つなっ
預金(ぜん)下(お)ろし ごねた払機(きかい)が 押(お)し戻(も)でっ
塚田黒柱 義理(ぎい)ですい 歳暮(せぼ)ん遣(や)い取(と)や 無(の)し気楽(きだっ)
二度寝(にどね)しっ 三度寝(さんどね)もすい 良(よ)か身分
選(え)いたくっ 手垢をつけっ 買(こ)わん奴(わろ)
気(き)い食(か)んな 機関銃(きかんじゅ)んよな 口答(くっごた)え
叱(が)い飛(と)べた 生徒が笑(わ)るっ 纏付(めち)っきっ
堂園三洋 今日(きゅ)の空を 見てかい変(か)ゆい 天気予報(よほ)
ダーリンち 鼻で甘(あま)ゆい 結婚(といえ)当初(はな)
女房(かか)は留守(ずし) じっくい飯(めし)が 出来上(あ)がっ
休肝日 俺(おい)が辞書いな 載(の)っちょらじ
婦人会 美女軍団の 凄(わざ)え騒動(そど)
植村聴診器 少(ち)す肥えた ぐれが可愛(むぞ)かて 痩(や)すごたっ
飯(め)す一杯(いっぺ) スーパん釜で 買(こ)た独居(ひとい)
嫁(き)て三日 ばれた外面(そとづ)れ 逃(に)げもどっ
老後こそ 思(と)もたて妻(かか)は 離婚(わか)る言(ちゅ)っ
歳暮(せぼ)も来(こ)ん 借金も無(な)か 小(こ)め生活(くらし)
岩崎美知代 今日(きゅ)は何(ない)も ニュースは無(な)かち 日が欲(ほ)しゅし
近(ち)け国(くん)の 遠(と)え国(くん)に泣(な)っ 拉致ん家族(けね)
仲良(なかえ)夫婦(みと) 両方(まんぼ)感謝が 顔(つら)い出(で)っ
リストラい 匠(たくん)の技術(わざ)も 錆食(さっく)ろっ
名義(なめん)換(が)え 看(み)らん横(よん)ごが ねず食(く)ろっ

山椒集 題「黒(くろ)」     有川南北選

小(ちん)け店 仕事(しごっ)の虫が ビルいしっ [山内成泰]
仕事(しご)ちゃ無(ね)て 嫁女(よめじょ)が欲(ほ)しち きし吐(か)えっ [有村土栗]
少子化が 助産婦仕事(しご)つ 取(と)い上(や)げっ [今釜三岳]
五客一席 朝戻(あさもど)い 何(ない)の仕事(しごっ)か 紅(べん)が付(ち)っ [弓場正巳]
五客二席 手間仕事(しご)ちゃ 安値(や)すか中国(ちゅうご)き け流(なが)れっ [菖蒲谷天道]
五客三席 仕事(しごっ)よか 男探(みし)けけ きた様(よ)な娘(こ) [樋口一風]
五客四席 飲(の)ん方(かた)が 仕事(しごっ)ち言(ゆ)よな 真赤(まっ)け鼻 [川村 明]
五客五席 仕事(しごっ)よか 喋(しゃべ)いが弾(はず)ん 郷中(ごじゅ)夫役(くやっ) [野村三味]
選者吟 非常勤 仕事(しご)ちゃせんとに わっぜ給料(はれ)

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

魂(しょ)を入(い)れち 議事堂(ぎじど)い落(お)てた 大雷(うがんなれ) [入来創雲]
下々(しもじも)ん 暮(く)らしゃ見(み)えんか 将軍様(しょぐんさあ) [岩崎美知代]
おれおれち 言(ゆ)たや電話を 母親(はほ)が切(き)っ [小瀬一峻]
四天王一席 ブランドち 安(や)し他所(よそ)米を 混(ま)ぜったくっ [山田竜生]
四天王二席 同じ道(み)つ 二度も踏(ふ)ますい 有事法 [米元年輪]
四天王三席 他人(ひと)ん家(げ)へ 威張(いば)っ入(い)っくい 北朝鮮(きた)ん船 [枦山一球]
四天王四席 枠組(わっぐん)が ぐいぐい変(か)わい 法定協(ほうていきょ) [畑山真竹]
選者吟 つばめ号(ご)ん 試験走行(そうこ)い 躍(おど)い胸

郷句相撲 題「鍋(なべ)」

横綱(東) 味(あっ)が良(ゆ)し 鍋がかやった 雉子(きし)の雑炊(ずし) [山内成泰]
横綱(西) 破(わ)れ鍋い 綴(と)じ蓋保(も)った 五十年 [埀野剣付鶏]
大関(東) 帰(もど)ったや 鍋かあ食(く)ちょい 育(ぬ)っ盛(ざか)い [枦山一球]
大関(西) 不精(ふゆ)な女房(かか) 鍋尻(なべじ)や狐(きっ)が 提灯(ひ)を点(と)べっ [田原大黒]
関脇(東) 鍋底を へ上(あが)や出来(でけ)ん 長(な)げ不況 [新地十意]
関脇(西) ホーホした 鍋が待(ま)っちょい マイホーム [津留見一徹]
小結(東) 俄客(にわかきゃ)き 荒(あら)こしたえん 鍋ん鶏(とい) [安藤孟宗竹]
小結(西) 穴(ほげ)鍋が 花を咲(さ)かすい 鉢(は)ち化(ば)けっ [江平光坊]
筆頭(東) 今日(きゅ)は鍋じゃ 全部(ずるっ)来(こ)んかち 子を寄(よ)せっ [西ノ園ひらり]
筆頭(西) 単身の 亭主(とと)いあてごた 片手鍋 [菖蒲谷天道]
二枚目(東) 戦時中(ちゅ)い 拝(おが)ん頂(いた)でた 鍋ん雑炊(ずし) [鈴木一泉]
二枚目(西) 万能(ばんの)鍋 女房(かか)いなただん 味噌汁(おっけ)鍋 [平中小紅]
三枚目(東) 不精(ふゆ)な女房(か)け うってつけじゃろ 鍋ん料理(じゅい) [樋渡草団子]
三枚目(西) 鍋も底 貝(け)の汁(しゅ)や 砂(ずな)ん音がしっ [有馬凡骨]
四枚目(東) チンが鳴(な)っ 小鍋(こなべ)で楽(たの)し 結婚(といえ)当初(はな) [森山厚香]
四枚目(西) 鍋ん蟹(がね) 足(ごて)で蓋をば 蹴(け)い上(あ)げっ [弓場正巳]
五枚目(東) 猪(し)す煮たち 鍋とめ提(さ)げっ 訪(こと)っ来(き)っ [郷田悠々]
五枚目(西) 収穫(しおとし)の 昼飯(ちゅはん)に鍋を 担(いの)たてっ [金井一馬]
六枚目(東) 上戸(じょご)が鍋 豆腐(おかべ)は滾(たぎ)っ 踊(おど)ゆしっ [松元清流]
六枚目(西) 女房(かか)は湯治(とっ) 亭主(てし)にゃ団子汁(だごじゅ)ゆ 鍋(な)べ準備(しこ)っ [山下明良]
七枚目(東) 火んかけた 鍋どま見(み)らじ 電話かけ [満石うらら]
七枚目(西) 豚ん飼料(はん) 言(ちゅ)おそな手荒(てあ)れ 大鍋(うなべ)料理(じゅい) [今釜三岳]
八枚目(東) 小鍋(こなべ)どま 年中(ねんじゅ)野球が 焦(こが)らけっ [藤後一碧]
八枚目(西) 昨晩(ゆべ)ん鍋(な)べ 野菜(やせ)どん足(た)せっ 今朝も食(く)っ [有村土栗]
親方吟(東) かけ落ちで 鍋一(ひと)っから 頑張(きば)い抜(に)っ [植村聴診器]
親方吟(西) 独身者(ひといもん) ラーメン鍋で用事(ゆ)じゃ け済(す)ん [岩崎美知代]

その他の秀句 (順不同)

兄弟(きょで)喧嘩 理由(わけ)も聞(き)かんじ 長男(すよ)を叱(が)っ [原田菊男]
前衛の 背中(せな)け当(あ)てちょい 呆(ぼ)えサーブ [福山吉連]
焼酎(しょちゅ)ん匂(か)ぜ 満場一致(まんじょいっち)で 議(ぎ)が終(お)わっ [井出上政暎]
忙(せわ)し態(ふ)で 歩(さ)るかにゃ恥(げん)ね 年の暮れ [川村三生]
泣(な)っ声も 入(い)れっ迷子ん 拡声器 [東 竜王]
大学ば 出(で)たて屁(へ)のよな 孫ん賀状(がじょ) [末村琢詩]
顎で下知(げ)つ 鼻で返事(へ)ずすい 老夫婦(おんじょみと) [小瀬一峻]
眠(ね)った母親(はほ) 見たこっが無(な)か 子供達(こどんたっ) [江平光坊]
敬老会(けいろかい) 帰(もど)れば一人(ひとい) 猫が待(ま)っ [樋之口墨矢]
爺(じ)が残(の)けた 箪笥預金な 匂(かざ)が利子(じし) [宮下珍竹]
大雷(うがんな)れ 金歯を隠(か)きた 成(な)い上(あ)がい [川辺睡蓮]
停電で にっこい笑(わ)るた 勉強(べんきょ)嫌(ぎ)れ [谷口雲城]
久振(さしかぶ)い 妻(かか)い動悸(とため)っ 蹴(け)ゆ食(く)ろっ [捨禄]

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