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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第588号 7月号

雑吟     塚田黒柱選

一番槍 半分な 亭主(て)し面当(つらあ)てで 子供(こど)む叱(が)っ [田中末木]
二番槍 贈物(おくいもん) あとは塵(ごん)じゃが 箱も買(こ)っ [佐伯山神]
三番槍 酔(よく)れぼが はしとせんかち 人(ひ)て説教(せっきょ) [満留ぐみ]
四番槍 狭(せ)め庭も 草取(くさと)ゆすれば だだ広(びろ)し [山下明良]
五番槍 躾ん無(ね) 子よか問題(もんだ)や 若(わっ)か親 [津曲とっこ]
六番槍 庇(か)ぼな言(ちゅ)っ 孫と連(つ)れぶし 叱(く)るわれっ [上籠若菜]
七番槍 休肝日 朝かいかった 気が滅入(めい)っ [川村三生]

渋柿集

三條風雲児 花火(ひやなっ)が 九人(くにん)の大事(でし)な 命(いの)つ奪(と)っ
略奪(りゃくだっ)の 仕放題(しほで)法(ほ)は無(な)か バグダッド
値上(ねあ)がいで 思案煙草も 気が引(ひ)けっ
仁王から 掏摸(す)や睨(ねぎ)られた 六月灯(ろっがっど)
新米(にかごめ)が 米詰袋(こんつん)で来た 親愛情(おやぼんの)
有川南北 うぜらしが 居(お)らんな淋(とぜん)ね 入院(にゅいん)女房(かか)
入院(にゅいん)女房(かか) 保険な一日(ひして) 五千円
個室(こし)つ入(い)っ テレビん番 のよなくらし
貰(も)ろた見舞(みめ) 枕ん下い 寝押(ねお)すしっ
ベッドかあ 小(こ)まごま家族(けね)い 下知(げ)つかえっ
塚田黒柱 また来たち 川内(せんで)河童(がらっ)ぺ 挨拶(えさっ)しっ
顔(つら)じゃ無(ね)ち 思(お)もがやっぱい 美人(シャン)が好(す)っ
正論が 通(とお)らじ焼酎(しょちゅ)が 余計(じんじ)要(い)っ
愛も欲(ほ)し 金(ぜん)も欲(ほ)し言(つ)で まだ独身(ひとい)
目覚ましと 妻(か)け急(せ)かされっ 二度勤め
堂園三洋 夫婦(みと)喧嘩(げん)け 負(ま)けっ涙(なんだ)が 光(ひか)い父(ちゃん)
女房(うっかた)ん 座布団言(ちゅ)よな 可哀相(ぐら)し俺(おい)
達筆(たっぴっ)か 下手か分(わ)からん 酷(ひ)で癖字
立(た)ち読(よ)んで 相当(じょじょ)ん勉強(べんきょ)を して帰(もど)っ
傾(かた)びたや 今度(こん)だ落(お)てたち 空ん旅(たっ)
植村聴診器 痛(いた)んぬば 分け合(お)っみてん 不況(ふきょ)は不況(ふきょ)
三男坊(さんなんぼ) 鯉幟(こ)や目刺(がらんつ)ん 態(ふ)でさがっ
粽(まっ)作(つく)い 嫁ん手加勢(てがせ)が 邪魔(ま)じけなっ
イラクどま 罪(つん)の無(ね)子供(こ)どが 痛(い)て目合(お)っ
ちっとぐれ 下がった目尻(めじ)や 可愛(む)ぞ見(み)えっ
岩崎美知代 痩(や)す思(と)もっ 頑張(きば)っみってん 三日(みっか)限(ぎ)い
口養生(くっよじょ)ち 糖尿(とうにょ)あ米飯(まま)も 取(と)い上(あ)げっ
畳目(たたんめ)を 顔(つら)い三時ん 鎌を研(て)っ
とても年令(と)す 言当(ゆあ)てあならん 若作(わかづく)い
出戻(でもど)いの タンス古道具家(ふいぐ)へ 叩(たた)っ売(う)い

山椒集 題「雷(かんなれ)」     有川南北選

ビキニ娘(ご)を 両棒餅屋(ジャンボ)へ追込(うく)だ 大雷(うがんなれ) [棈松睦酔]
パーティーを 暗闇(くらす)みなけた 大雷(うがんなれ) [入来創雲]
雷(かんなれ)あ 覚悟(かっご)相談(そだん)の 戸を叩(た)てっ [有馬凡骨]
五客一席 大雷(うがんな)い 鍬(くゎ)も薮(や)べ投(な)げっ 土堤(ずべ)い匍(ほ)っ [倉元天鶴]
五客二席 女房(か)け負(ま)けっ 社長(しゃちょ)は会社で 大雷(うがんない) [弓場正巳]
五客三席 稲光(いなびか)い 雷(かんなれ)嫌(ぎ)れが 叫(おら)っ出(で)っ [川村 明]
五客四席 雷(かんない)が 朝かあ落(ちゃ)ゆい 子分限者(こぶげんしゃ) [樋口一風]
五客五席 外泊(がいはっ)に 案(あん)の定(じゅ)落(お)てた 大雷(うがんない) [小瀬一峻]
選者吟 大雷(うがんな)い 近(ち)けち慌(せし)こっ 電源(せん)ぬ抜(き)っ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

立志式(りっしし)き 花火師魂(だま)しゅ 見(み)せっ散(ち)っ [諸木小春]
空ん旅(た)ぶ 二重(にじゅ)んパンチが 打(う)っ止(と)めっ [津曲とっこ]
地球(ちきゅ)い穏(な)ち 電気を起こす 佐多ん風 [樋口一風]
四天王一席 少子化い 有名校も 幕(ま)く下(お)れっ [江口紫朗]
四天王二席 戦(いっさ)をば 座敷(ざなか)で見(み)るい 娑婆いなっ [上山天洲]
四天王三席 フセインが 何処(ど)け這入(へく)じょいか 影も無(の)し [野瀬曲尺]
四天王四席 始(はっ)まった 野球(やきゅ)いテレビは 亭主(とと)専用(せんよ) [枦山一球]
選者吟 投票(とうひょ)をば 長(な)ごしちゃみらん 加世田ん衆(し)

郷句相撲 題「夜店(よみせ)」

横綱(東) 夜店ずい 見(み)いばっかいの 倹(つま)し女房(かか) [松元清流]
横綱(西) 祭(まつい)太鼓(でこ) 夜店ん匂(かざ)も 乗(の)せっ鳴(な)っ [枦山一球]
大関(東) 屯(たむろ)すい 夜店い補導(ほど)ん 目が光(ひか)っ [野間口鈴女]
大関(西) 金魚掬(す)く 浴衣(いしょ)ん袂(たもと)も 水(み)じ浸(つか)っ [楠八重渓流]
関脇(東) 帰(もど)い客(ぎゃ)き イカを原価(もとね)で 売(う)い夜店 [樋渡草団子]
関脇(西) 夜店でな みごて氷(こおい)が 飛(つ)で売(う)れっ [福冨野人]
小結(東) 素人ん 夜店が慌(せし)こ 村祭(むらまつ)い [横手五月]
小結(西) 突風(まくじい)が 夜店綿菓子(わたが)す 吹(ふ)っ上(きゃ)げっ [上籠若菜]
筆頭(東) 夜店番 させたが間違(まっ)げ 帰宅(もど)っ来(こ)じ [諸木小春]
筆頭(西) びびんこで 夜店巡(めぐ)いの 舵(か)ずばとっ [福原福多]
二枚目(東) 夜店でな 疲(だ)れた金魚が 逃げ回(まわ)っ [田代勝泉]
二枚目(西) 呆(ぼ)やし燈(ひ)ん 夜店じゃ老妻(ばば)も 若(わ)こ見(み)えっ [花牟礼雲雀]
三枚目(東) 宿(やど)浴衣 夜店冷(ひや)かし ぞうぞ出(で)っ [入来創雲]
三枚目(西) 寒(かん)戻(もど)い 夜店ん親父(おや)じゃ 股火鉢(またひばっ) [田代彦熊]
四枚目(東) 一人(ひとい)でな 面白(おもし)ても無(な)か 娘(こ)ん夜店 [西ノ園ひらり]
四枚目(西) 倹(つま)し女房(かか) 夜店で孫い 肝(きも)を切(き)っ [樋口一風]
五枚目(東) 凄(わ)ぜ夕立(さだっ) 開(ひ)れた夜店は 切々舞(きいきいめ) [川村三生]
五枚目(西) 凄(わ)ぜ人出(ひとで) 夜店じゃ親も け迷(まぐ)れっ [川村 明]
六枚目(東) イベントを 並(な)るだ夜店が 弾(はず)ませっ [鈴木一泉]
六枚目(西) 茶髪(ちゃぱっ)族(ぞ)き 夜店ん客(きゃっ)も 様変(さまが)わい [小瀬一峻]
七枚目(東) 肩車(びびんこ)ん 孫が夜店で 下知(げ)つ吐(か)えっ [郷田悠々]
七枚目(西) 汚(きっさ)ねが 夜店でフーフ 美味(うん)めそば [金井一馬]
八枚目(東) 祭(まつ)や終(す)ん 夜店ん灯(あか)い 蛾が集(たか)っ [藤後一碧]
八枚目(西) 久振(さしかぶ)い 並(な)るだ夜店も 淋(さび)し故郷(さと) [津留見酎児]
親方吟(東) 夜店でも 孫(ま)げ高価(た)け面(めん)ぬ 見栄で買(こ)っ [植村聴診器]
親方吟(西) てんか粉(ふん) 夜店い行水(あれ)ん 匂(かざ)を撒(め)っ [岩崎美知代]

第95回南日本薩摩郷句大会 兼題「小言(こまごっ)」 小森寿星選

特選 化粧品(けしょひん)に 小言(こまご)つ言(ゆ)そな 顔(つら)じゃ無(の)し [塚田黒柱]
秀一 まだ言(ゆ)やん 小言(こまごっ)の姑(しゅ)て 逆(ぎゃ)き催促(せじ)っ [末村多櫛]
秀二 癒(ゆな)い前 じゃろ小言(こまごっ)が 多(う)こしなっ [三條風雲児]
秀三 坊主様(ぼすさあ)も 小言(こまご)ちゅ言(ゆ)でた 鼠(ねずん)捕(と)い [米元年輪]
秀四 日曜(にちよ)大工(でっ) 小言(こまご)つ言(ゆ)たや 打(う)っ壊(くえ)っ [弓場正巳]
秀五 小言(こまごっ)が 多(う)け日の女房(かか)ん 財布(ふぞ)は空(から) [有川南北]
軸吟 家計簿が 小言(こまご)つ吐(か)やす 焼酎(しょちゅ)ん代金(こい) [小森寿星]

第95回南日本薩摩郷句大会 兼題「食切(しょっぎ)れ」 金井一馬選

特選 食切(えぎ)れ亭主(とと) 半端腐(ねま)った 団子(だご)も食(く)っ [江平光坊]
秀一 仮病(つくいびょ)が 食切(えぎ)れなったか 這出(へで)っ来(き)っ [三條風雲児]
秀二 食切(しょっぎ)れで 目の前ん犯人(ほ)す 捕(と)い外(は)じっ [横手五月]
秀三 食切(えぎ)れ同士(どし) 軽(か)り荷を奪合(ばこ)た 荷積(につ)ん加勢(かせ) [上籠若菜]
秀四 食切(しょっぎ)れで 怒(はら)けた亭主(とと)が ごめん言(ちゅ)っ [川辺睡蓮]
秀五 食切(しょっぎ)れで 地蔵様(じぞさ)を拝(おが)ん 団子(だご)を食(く)っ [猪俣南照]
軸吟 食切(しょっぎ)れん 爺(じ)さんな牛(べぶ)ん 尻尾(お)い下(さ)がっ [金井一馬]

第95回南日本薩摩郷句大会 兼題「笑凹(えくぼ)」 上籠若菜選

特選 怒(はら)けてん ひとっも利(き)けん 笑凹(えくぼ)顔(づら) [三條風雲児]
秀一 受付ん 笑凹(えくぼ)が苦情(くじょ)を 黙(だま)らせっ [小瀬一峻]
秀二 痺(しび)るそな 奥様(こじゅ)ん笑凹(えくぼ)い 目が眩(くら)ん [倉元天鶴]
秀三 可愛(む)ぜ笑凹(えくぼ) 言(ちゅ)たや女房(かか)わろ 無理(む)い作(つく)っ [枦山一球]
秀四 鶯(うぐい)すば 昔(むか)しゃ鳴かせた 婆(ば)の笑凹(えくぼ) [三條風雲児]
秀五 頬(ふ)がまっの 笑凹(えくぼ)が可愛(むぞ)か 愛子様 [蔵ノ下夢石]
軸吟 黒帯(くろおっ)の 猛者いうんだも 可愛(む)ぜ笑凹(えくぼ) [上籠若菜]

第95回南日本薩摩郷句大会 兼題「最後尾(どべ)」 中村雲海選

特選 最後尾(どんげっ) が転校(てんこ)をしたで 俺(おい)が最後尾(どべ) [上籠若菜]
秀一 最後尾(どべ)い引(ひ)っ 一等(いっと)を当てた 運(ふ)の良(え)笑(わ)れ [上山天洲]
秀二 葬式(おんぼ)行列(れっ) 最後尾(どべ)を薄(う)し血縁(ち)が 付(ち)っ行(じ)たっ [池上黒ぢょか]
秀三 前ん衆(し)ん 埃(ほこ)ゆすっぱい 吸込(すく)だ最後尾(どべ) [塚田黒柱]
秀四 片付けあ 最後尾(どべ)い来た奴(と)が うけ被(かぶ)っ [蔵ノ下夢石]
秀五 デモん最後尾(どべ) 声も歩(ある)っも ずんだれっ [池上黒ぢょか]
軸吟 勉強は 最後尾(どべ)が幸(さいわ)い 手い技術(ぎじゅっ) [中村雲海]

第95回南日本薩摩郷句大会 兼題「似顔(にがお」 平中小紅選

特選 過疎ん里 似顔ひとっで 訪(たん)ね着(ち)っ [西 三日月]
秀一 子は正直(しょちっ) ママん似顔い 皺を描(け)っ [三條風雲児]
秀二 似顔絵が 上手(うんめ)で犯人(ほし)が もへ検挙(あが)っ [菖蒲谷天道]
秀三 手配書ん 似顔い母親(はほ)ん 胸騒(むなさわ)っ [小瀬一峻]
秀四 政治家の 似顔が載れば 一人前(ひといまえ) [市来桃玉]
秀五 似顔絵が 似(に)ちょらじ犯人(ほし)が 逃げうせっ [樋口一風]
軸吟 似顔絵い 目はぱっちいと 描(か)けち下知(げっ) [平中小紅]

第95回南日本薩摩郷句大会 兼題「お出張(でば)い」 弓場正巳選

特選 酔(えく)れぼは 下戸い宛(あて)ごた 花行楽(はなでばい) [三條風雲児]
秀一 お出張(でば)いを よんごあ横目 農業(さ)き励(はま)っ [吉丸セツ子]
秀二 お出張(でば)いを よんごあ横目 農業(さ)き励(はま)っ [吉丸セツ子]
秀三 浜出張(はまでば)い 裸足(はだ)し励(はま)った 地曳網(じびっあん) [菖蒲谷天道]
秀四 妙齢(としごろ)は 行楽(でば)いも服(ふっ)が 無(ね)ちごねっ [三條風雲児]
秀五 お出張(でば)いの お陰パーマを かけだせっ [永徳天真]
軸吟 花出張(はなでば)い ごろいと腹這(すぼ)た 薩摩兵児(へこ) [弓場正巳]

その他の秀句 (順不同)

熟(う)れちょいか メロンな尻(し)ゆば 嗅(かず)まれっ [安藤孟宗竹]
五十(ごんじゅ)女房(かか) そいがないなち 反抗(むこ)っきっ [上籠若菜]
ジョギングも 人(ひと)が居(お)らんな 歩(あゆ)んでっ [枦山一球]
歯痒(はが)いこっ 金(ぜん)が無(な)かうえ 亭主(て)しゃ醜青年(ぶにせ) [平中小紅]
女(おなご)模合(もえ) 肴(しおけ)は残(の)けっ 持(も)っ帰(もど)っ [仮屋一発]
投票(とうひょ)いな 行(い)かじ政治ん 悪口(あっご)言(ゆ)っ [種子田 寛]
古希ん婆(ば)も ちゃん付(づ)けうれし クラス会 [有馬慶成]
葉桜で 花見(はなん)ばしちょい 弁当屋 [隈元都城男]
東大ち 親が合格(うか)った 態(ふ)の大騒動(うそど) [吉丸セツ子]
女房(うっかた)が 涙(なんだ)で叫(おら)っ 選挙カー [埀野剣付鶏]
雷(かんなれ)が 女房(かか)天下をば 可愛(む)ぞなけっ [田代勝泉]
宅(やど)あ今日(きゅ)も メロンじゃったち 塵出(ちいだ)し場 [樋口一風]
腹を手術(き)っ 貰(も)ろたメロンな 女房(かか)が食(く)っ [押領司翠里]
最後尾(どべ)ん客(きゃ)き 遅れたツアん 目が尖(とが)っ [上山天洲]

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