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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第582号 1月号

雑吟     三條風雲児選

一番槍 半額(はんがっ)の 洋服(ふっ)が飲屋(のんや)で 出(で)っかせっ [小瀬一峻]
二番槍 ボーナス日 一日(ひして)天下を 亭主(て)し譲(ゆず)っ [津留見酎児]
三番槍 ミス着物(きもん) 嫁い貰(も)ろたや 胡坐(いたぐらめ) [佐土原 隆]
四番槍 七日(なんか)雑炊(ず)しゅ 貰(も)ろ人(て)がおらじ 二日(ふっか)食(く)っ [上籠若菜]
五番槍 孫娘(まごお)げも 甲種合格(ごうか)か 追抜(うに)かれっ [安藤孟宗竹]
六番槍 倹(つま)し女房(かか) わが方(ほ)ん客(きゃ)きな 鶏(と)ゆひねっ [新地十意]
七番槍 救急車 たった五分が 待(ま)っ長(な)ごし [種子田 寛]

渋柿集

三條風雲児 病人(びょにん)たろ 屠蘇もお節(せち)も 気が向(む)かじ
そばきいの 出し宛(あて)ごちゃい 老鶏(おんじょどい)
味噌搗(つっ)の 結戻(いもど)し杵(きね)を 持(も)っ走(はし)っ
着ぶくれが ばたぐるでけた レントゲン
拉致しちょっ 一時(いちじ)帰国(きこっ)が 歯痒(はが)い家族(けね)
上田 格 長病(ながやんめ) かった途切れた 友人(どし)の見舞(みめ)
運動会(うんどかい) 容姿(よし)と格好(かっこ)は 人(ひ)て負(ま)けじ
終(しま)い風呂 洗濯物(せんたっもん)ぬ 抱(で)て浴(つか)っ
爺(じ)が機嫌(きげん) 孫が来たなあ 元(も)て戻(もど)っ
血圧(けつあっ)ち 言(ゆ)ながあ猪口(ちょ)くば 離(はな)しゃせじ
塚田黒柱 こらしたい へっち出(で)っ来(こ)ん 女房(おかた)ん名
居(お)らんよか 良(よ)かろち言(ゆ)よな 亭主(て)しけなっ
げざらしか 家(え)じゃち思(お)もたや 成(な)い上(や)がい
写メールん 枠(わ)き入(い)いきらん 馬面(うんまづら)
有川南北 分限者(ぶげんしゃ)ん 嬢様(ごいさ)あ大(ふと)か 護謨(ぎった)毬(まい)
元朝(がんちょ)かあ 洗濯(せんた)くしちょい 子分限者(こぶげんしゃ)
伸び伸びと 育(お)えたやぶんと 勉強(べんきょ)嫌(ぎ)れ
福袋(ふっぶくろ) つまや師走(しわす)の 売れ残(のこ)い
堂園三洋 テレビしか 笑(わ)るこっも無(な)か 夫婦(みと)暮らし
見舞(みめ)帰(もど)い 焼酎(しょちゅ)を減(へが)むち 言(ゆ)こちゃ言(ゆ)っ
流行(はや)ゆ追(う)っ よかぶい女房(かか)が 金(ぜん)ぬ食(く)っ
世の中は 真(ま)っ暗闇(くらすん)ち 振(ふ)られ青年(にせ)
村田子羊 乱髪(やんかぶ)い 櫛(く)す貸(か)すかいち ちょくっみっ
女湯(おなごゆ)い しれっ入(い)っ来た ニューハーフ
鬼火焚(おねっこ)い ダイオキシンち 騒動(そど)をしっ
奥(おっ)の深(ふ)け 薩摩郷句にゃ 擾(こな)されっ
岩崎美知代 不浄(ふじょ)な土地(じだ) 通れば背中(せな)け 汗が凍(こ)っ
鬼(おん)のよな 心(ねしゅ)で優(こえら)し 声を出(で)っ
二段腹(にだんば)れ 針(は)や脂肪(あぶら)ぎい インシュリン
洋凧(ようだこ)い 奴(やっこ)が空で 蹴(け)ゆ入(い)れっ

山椒集 題「方角(ほがっ)」     有川南北選

吉(きっ)ち言(ゆ)う 方角(ほが)か離婚(わか)れた 女房(かか)が居(お)っ [楠八重渓流]
始球式(しきゅうし)き 途方(とほ)ん無(ね)方角(ほが)き 観衆(みて)が沸(うぇ)っ [東 竜王]
悪戯坊主(われこっぼ) 道標(みちしるべ)をば 逆(ぎゃ)き向(む)けっ [上瀬明星]
五客一席 釣(つ)いの瀬を 船頭(せんず)は方角(ほが)く 見て決(き)めっ [栫 路人]
五客二席 棟上げん 矢を好(す)かん人(と)ん 方角(ほ)い向(む)けっ [入来創雲]
五客三席 飲(の)ん足(た)らじ 門辺(きど)で方角(ほが)くば 変えた亭主(とと) [深道好之]
五客四席 長(な)げ不況(ふきょ)い 方角(ほが)く失(うし)のた 日本丸 [花牟礼雲雀]
五客五席 自家(え)の方角(ほが)き 上(あ)がい火の手い 飛(つ)で帰(もど)っ [井手上政暎]
選者吟 憑(ち)た狐(きっね) 方角(ほがっ)も知(し)れじ 山(や)め迷(まよ)っ

龍虎集 「時事吟」     堂園三洋選

孫ん守(も)ゆ すそな笑顔で ノーベル賞しょ [福冨野人]
祖国(くん)の土(つ)つ 踏(ふ)んでん言(ゆ)えん 理由(わけ)もあっ [楠八重渓流]
用心(ゆじん)じゃろ カルキが効(き)ちょい 町(まっ)の銭湯(ふろ) [山下明良]
四天王一席 逃げたはっ 凄(わ)ざい装備ん 不審船 [坂口橘風]
四天王二席 作(つく)らせん 噴水(ふんす)いたしね 税(ぜ)ゆ使(つ)こっ [塚田黒柱]
四天王三席 蒲焼(かばや)っ も偽装じゃかった 効(しょ)はうたじ [川村三生]
四天王四席 ご苦労(くろ)さあ 拍手を送(おく)ろ 寺尾関(てらおぜっ) [郷田悠々]
選者吟 まんてんぬ 見(み)てかい仕事(しご)ち 取(と)いかかっ

郷句相撲 題「飾(かざ)い」

横綱(東) 火傷をば すしこ飾った 花電車 [福冨野人]
横綱(西) 額(が)き入(い)れっ 上座(かん)ぜ飾った 特選句 [東 竜王]
大関(東) 床様(とこさあ)い 訳(わけ)ん分(わ)からん 石(い)す飾(かざ)っ [上籠若菜]
大関(西) 森伊蔵(もりいぞ)は 飾(かざ)いで注(ち)った 安(や)しか焼酎(しょちゅ) [郷田悠々]
関脇(東) 掛軸(かけじっ)の 横(よ)け飾(かざ)ろそな 可愛(むぞ)か孫 [津留見酎児]
関脇(西) 新築(しんたっ)の 床(とこ)い飾った 宝船 [細山田妙子]
小結(東) ボロ車(ぐい)め ど知(し)れん飾(かざ)ゆ 下(さ)げたくっ [江平光坊]
小結(西) 出た御馳走(ごっそ) 飾(かざ)いじゃなかど 食(たも)れ言(ちゅ)っ [永野寛二]
筆頭(東) 飾(かざ)い女房(かか) 三歩下がって 亭主(て)しゃ歩(さ)りっ [弓場正巳]
筆頭(西) 鼻輪(はなぐい)ち 言(ゆ)おそな大(ふと)か 耳飾(みんかざ)い [満留ぐみ]
二枚目(東) 寝(ね)っとこも 無(ね)ごっ飾った 骨董(こっと)好(ず)っ [田原大黒]
二枚目(西) 玄関(ふんごん)な 飾(かざ)っ台所(おすえ)は ちんがらっ [樋渡草団子]
三枚目(東) 偽物(まがい)とも 知(し)たじ名刀(めいと)ち 床(と)け飾(かざ)っ [上山天洲]
三枚目(西) 床(と)け飾(かざ)いごっ 言(ゆ)で嫁(き)たや 嘘も嘘 [安藤孟宗竹]
四枚目(東) 派手(は)で飾(かざ)っ 踊(おど)い大太鼓(うでこ)い 祭(まつ)や沸(うぇ)っ [坂口橘風]
四枚目(西) 飾(かざ)い餅(もっ) 正月(しょがっ)三日で はっ割(が)れっ [太良木 学]
五枚目(東) 煤(すす)け女房(かか) どしこ飾(かざ)ろが みても無(の)し [有村土栗]
五枚目(西) 捨(うっ)せ金(ぜん) パソコンなんだ ただ飾(かざ)い [堂園三洋]
六枚目(東) 豊祭(ほぜ)相撲(ずも)ん 終(し)めば飾った 五人抜(ぬ)っ [棈松睦酔]
六枚目(西) 日本一(にほんい)ち なった牛(べぶ)いな 凄(わ)ぜ飾(かざ)い [福山吉連]
七枚目(東) 身は飾(かざ)っ おいが家(え)の内(う)ちゃ 取(と)い散(ち)れっ [崎山典子]
七枚目(西) 裏声で 錦(にし)きゅ飾った 島乙女(しまおごじょ) [坂元鶴山]
八枚目(東) 意見(ぎ)も言(い)わじ 飾(かざ)いじゃろそな 金バッジ [今釜三岳]
八枚目(西) 一人娘(ひといご)い 飾(かざ)い立(た)てちょい 七五三 [野瀬曲尺]
親方吟(東) 胴体(ずて)一杯(いっぺ) 飾(かざ)っ馬(うんま)ん 可愛(む)ぜ踊(おど)い [村田子羊]
親方吟(西) 亭主(て)しゃ飾(かざ)い 女房(かか)ん名義(なめん)じゃ 議(ぎ)も出(で)らじ [岩崎美知代]

その他の秀句 (順不同)

節穴(とのめ)越(ご)し 目と目が合(お)ちょい 露天風呂 [永徳天真]
窓(と)を開(あ)けっ 松茸飯(まったけめし)の 匂(かざ)を撒(め)っ [植村聴診器]
課長(かちょ)なんだ 追抜(うに)っつもいか 大(ふと)か印鑑(はん) [樋口一風]
わいも飲め 正月(しょがっ)じゃらよち 女房(か)けも注(ち)っ [今釜三岳]
百薬(ひゃくやっ)が 亭主(とと)い万病(まんびょ)を 背負(かる)わせっ [小森寿星]
天気しか 書(か)っこちゃ無(ね)よな 爺(じ)の日記 [新地十意]
定年が また近(ち)こなった めでて新春(はい) [楠八重渓流]
書留(かっどめ)い 実家(さと)ん方角(ほが)くば 泣(ね)て拝(おが)ん [松元清流]
寒戻(かんもど)い 半値ん正札(ふだ)を 書(か)っ直(な)えっ [藤後一碧]
御数(おかず)をば 毒見(どっみ)をすそな 倦怠期 [中村雲海]
強(つ)え寒(かん)に 朝飯(あさめ)しゃ良(え)がち 不精(ふゆし)女房(かか) [楠八重渓流]
寒稽古 思(と)もたや隣(つっ)の 夫婦(みと)喧嘩 [福冨野人]
寒(さ)み言(ちゅ)亭主(と)て 動(いご)けち箒(ほ)くば あてご女房(かか) [猪八重一子]
良(ゆ)したもん 女房(かか)ん節約(かんじゃ)く 亭主(とと)が飲(の)ん [瀬戸口和八久]
節約(かんじゃっ)が 水道栓ぬ ひねい切(き)っ [池上黒ぢょか]
後(あ)て残(のこ)い 計算(さんにょ)保険な 亭主(と)て掛(か)けっ [横手五月]
受取(も)ろ時(とっ)の 事(こっ)しか言(い)わん 保険勧誘(ほけんとい) [有川南北]
屈(かご)んだや 直(いっ)き金蝿(きんべ)が 偵察(みい)け来(き)っ [埀野剣付鶏]
可愛(む)ぜ内緒 孫ん背丈い 屈(かご)ん聞(き)っ [金井一馬]
女(おなご)所帯(じょ)て 布令(ふれ)あ大声(うごえ)で 昼(ひ)い訪(こと)っ [津留見酎児]
ごめんなし 訪(こと)れば隣(つっ)が 顔(つら)を出(で)っ [栫 路人]
注射下手 ごめん言(ちゅ)ながい 刺(さ)したくっ [新地十意]
医者どんに 注射をすそな 医療ミス [堂園三洋]
延命の 注射はせんち 爺(じ)の遺言(ゆおっ) [岩崎美知代]

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