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薩摩狂句

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薩摩郷句誌「渋柿」 第571号 2月号

雑吟     三條風雲児選

一番槍 始末書(しまっしょ)を 書(か)かすいペンに 紐(よま)が付(ち)っ [種子田 寛]
二番槍 ダイエット 真先(まっさ)き顔(つら)い 皺が寄(よ)っ [新地十意]
三番槍 揉(も)むいはっ 知(し)っちょいどんが 二人(ふたい)居(お)っ [小瀬一峻]
四番槍 喋(しゃべ)らんな 紳士ち思(お)もて 惜(お)し男 [樋口一風]
五番槍 よいなこて 貰(も)ろた嫁女(よめじょ)い 擾(こな)されっ [諸木小春]
六番槍 大(ふ)て声で 笑(わ)る奴(と)もおらん 会社(かい)しぇなっ [米元年輪]
七番槍 傍(そ)べ着物(いしょ)も 干(ほ)そごっも無(な)か 倦怠期 [野間口鈴女]

渋柿集

三條風雲児 お供(そな)えん 餅(も)つ搗(ち)っ夫婦(みと)で 旧正月(きゅうしょがっ)
水餅(つけもっ)も 食(か)じどろくれた 老夫婦(おんじょみと)
祝儀(はな)なんだ 踊った馬(うま)は 貰(も)れださじ
鶯が 不調法(ぶちほ)な 歌を鳴(う)とでけっ
喧(せから)しか 野良猫(まぐれねこ)ずい 来て鳴(お)れっ
猫柳(いんのこ)が もへ目覚(おず)んじょい 川ん土手
病人(びょにん)たろ 風邪(かぜひっ)ずいも 取(と)い罹(かる)っ
上田 格 役職(や)く負(かる)っ 挨拶(えさ)つ仕方も 教(ゆ)っかせっ
幼稚園 今(ま)一度(いっど)橋で 手どん振(ふ)っ
田の神(かん)も 一枝貰(も)ろた 梅の花
しんこ団子(だご) 曲がった角(かど)で 匂(にえ)がしっ
日曜(にちよ)大工(でっ) 二年がかいで 家(え)を建(ま)げっ
野菜(やせ)ずいも 片仮名んとが 先(さ)き売(う)れっ
収穫(といえ)時(ど)き 猫も初穂(はっぽ)を 少(ち)す貰(も)ろっ
有川南北 誕生日 じゃって女房(かか)どま 歌謡ショー
七十も なっかあ氷川(ひか)へ 熱(ね)つ上(あ)げっ
肩書(かたがっ)が なかやとぼれん 敷(し)かれ亭主(てし)
退職(やめ)っかあ まっで女房(おかた)ん 運転手
節(せっ)がわい 父(と)て被(かぶ)らせた 鬼(おん)の面
塚田黒柱 泣(ね)っ借(か)った よっぜ利子(じし)じゃい 入(い)るたせじ
世辞(め)すとれば 余計(じんじ)のぼすい 成(な)い上(や)がい
もう生(お)えちゃ 来(こ)ん思(と)もどん まだ塗(なす)っ
そん心算(つもい) じゃったて手じゃい 握(にぎ)ろせじ
年(と)す取った 証拠か妻(かか)ん 一人言(ひといごっ)
参考作品 野良着(はいぎ)でな 孫を抱(だ)っなち 嫁が叱(が)っ [山路野菊]
落選(おて)た衆(し)の 顔(つら)が出揃(でそ)ろた 補欠選(ほけっせん) [大和元気]
お年玉(としだ)め きんきん座(すわ)い 小(ちん)け膝 [大和 渚]
新卒(しんそっ)が 入(い)らじ今年も また茶汲(ちゃく)ん [弓場正巳]
みかん狩(が)い 娘(こ)の大根足(でこんあ)しゃ 枝を折(お)っ [横手五月]
叙位叙勲 生(い)きちょいうちな 呉(く)れはせじ [丘山]
リストラで 大樹ん蔭(かげ)も 心配(せわ)いなっ [景一]

山椒集 題「担棒(さし)」     上田 格選

親子猪(じ)しゃ 担棒(さし)でへご藪(や)べ 逃(の)げっやっ [倉元天鶴]
五十年 婆(ば)ん肩(か)て担棒(さし)の 跡形(あと)が付(ち)っ [永徳天真]
担棒(さし)商売(あっね) 郷中(ごじゅ)ん噂も 撒(め)て歩(さ)れっ [津曲とっこ]
五客一席 大(ふ)とか猪(し)す 中担棒(なかさ)し斜面(ひら)を 横歩(よこあゆ)ん [入来創雲]
五客二席 一本の 担棒(さし)で多(う)け子を 育(おや)しとっ [大和 渚]
五客三席 鮮魚(ぶえん)篭(てご) 担棒(さ)す撓(しな)らけっ 街(ま)ち走(はし)っ [栫 路人]
五客四席 朝帰(あさもど)ゆ 担棒(さ)す振(ふ)い上(や)げっ 女房(かか)が待(ま)っ [郷田悠々]
五客五席 からこたや 担棒(さ)す振(ふ)い上(や)げた 情強(じょづ)え娘(おご) [樋口一風]
選者吟 床様(とこさ)めな 爺様(じさま)ん担棒(さし)が 祀(まつ)られっ

龍虎集 「時事吟」     塚田黒柱選

監督(かんとっ)が 全部(ずるっ)十八歳(じゅうは)ち 挨拶(えさ)ち来(き)っ [隈元都城男]
自転車が 加世田(かせ)で世界(せか)ゆば 連(つ)れっ来(き)っ [樋渡草団子]
流(なが)れ星(ぼ)し 健康(けんこ)を願(ね)ごて 風邪を引(ひ)っ [満留ぐみ]
四天王一席 育樹祭(いくじゅさ)い 親子二代で 運(ふ)の良(え)杉(すっ) [中村雲海]
四天王二席 世界から テロは追出(うだ)せち 豆を撒(め)っ [鈴木一泉]
四天王三席 内閣(ないかっ)の 看板が重(お)み 荷物(にも)ちなっ [大和 渚]
四天王四席 三セクん 少(すっ)ね客(きゃ)くもへ 狙(ね)ろたバス [永徳天真]
選者吟 他国(よそ)ん樹(き)は 切(き)いが自国(じこっ)じゃ 育樹祭

郷句相撲 題「霜柱(しもばした)」

横綱(東) 痩(や)すち願(ね)げ 霜柱(しもばした)をば 踏(ふ)ん走(はし)っ [堂園三洋]
横綱(西) 示現流(じげんりゅ)い 裸足(はだ)し踏(ふ)ん込(く)だ 霜柱(しもばした) [川村 明]
大関(東) 麦畑(むっばたけ) 霜柱(しもばした)とめ 踏(ふ)んつけっ [大和 渚]
大関(西) 鬼火焚(おねっこ)ん 勢力(せり)きけ萎(な)えた 霜柱(しもばした) [小森寿星]
関脇(東) 合格(うか)れよち 霜柱(しもばした)踏(ふ)ん 百度参(ひゃっどめ)い [藤高春風]
関脇(西) 霜柱(しもばし)て 震えが止(や)まん 外便所(そとまなか) [有村土栗]
小結(東) 霜柱(しもばした) 踏(ふ)ん仕舞(しめ)ん悪(わ)り 畑仕事(はいしごっ) [郷田悠々]
小結(西) 霜柱(しもばし)て 頭突(ずつ)く食(か)せちょい 千鳥足(ちどいあし) [岩崎美知代]
筆頭(東) 霜柱(しもばし)て 百度参(ひゃっどめ)効(き)かじ 子は戦死 [佐土原 隆]
筆頭(西) 霜柱(しもばした) せんべ草履(ぞい)どま 突(つ)っ破(きゃ)ぶっ [平中小紅]
二枚目(東) 霜柱(しもばした) 踏(ふ)ん踏(ふ)ん裸足(はだ)し 寒稽古 [野村三味]
二枚目(西) 霜柱(しもばし)て 削(けず)い取(と)らるい 境界(さけ)ん土手 [津留見酎児]
三枚目(東) 霜柱(しもばした) 甘藷(からいも)収穫(とゆば) 急(せ)ったてっ [野瀬曲尺]
三枚目(西) 安(や)し宅地(たっち) 晩ずい解(と)けん 霜柱(しもばした) [津留見一徹]
四枚目(東) 野菜(やせ)ん芽を かんめ上(あ)げちょい 霜柱(しもばした) [川村三生]
四枚目(西) 日が当(あ)たっ 靴(く)つば泣(な)かすい 霜柱(しもばした) [樋口一風]
五枚目(東) 温暖化 霜柱(しもばした)ずい 短(みし)こなっ [竹之内零余子]
五枚目(西) 霜柱(しもばした) 草履(ぞい)に噛(か)んちた 学校道(がっこみっ) [小原庄太郎]
六枚目(東) 石灯籠(いしづろ)を 傾(かた)びかせちょい 霜柱(しもばした) [樋渡草団子]
六枚目(西) 霜柱(しもばし)て 麦(むっ)の新芽も 浮(う)っ上(きゃ)がっ [倉元天鶴]
七枚目(東) 霜柱(しもばした) 境石(さけい)す移動(な)えた 罪(つ)む被(かぶ)っ [野間口鈴女]
七枚目(西) 霜柱(しもばし)て 気合(きあ)ゆ踏(ふ)ん込(く)ん 寒稽古 [上籠若菜]
八枚目(東) 霜柱(しもばした) 冷(つん)て朝礼(ちょうれ)い 泣(ね)た昔 [松元清流]
八枚目(西) 霜柱(しもばした) 蹴(け)い蹴(け)い可哀相(むい)ね 麦(む)ぐば踏(ふ)ん [坂口橘風]
親方吟(東) 霜柱(しもばし)て ちった恥(げん)なか 午前様(ごぜんさあ) [瀬戸口抱洋]
親方吟(西) 鴨狩猟(かもね)れん 尻(しい)で解(と)かせた 霜柱(しもばした) [入来創雲]

その他の秀句 (順不同)

着物(いしょ)吟味 盗人(ぬす)て遭(お)た如(ご)っ 散(ち)らかせっ [村田子羊]
抓(つま)まれっ がっつい嬉(うれ)し 痣(あざ)いなっ [平中小紅]
麦踏(むっふ)んに 頬被(ざんねんかぶ)い 蟹(がね)歩(あゆ)ん [金井一馬]
丸太橋(まるたば)す 渡(わた)っおいよな 社長(しゃちょ)ん繰(く)い [津留見酎児]
言難(ゆに)き事(こ)ちゃ 聞(き)こごちゃ無(な)かち 冷(つん)て奴(わろ) [小瀬一峻]
酔漢(よくれぼ)が 便所(まな)け行(い)た間(こ)め 針(は)ゆ回(ま)えっ [小森寿星]
休肝日 誰(だい)のためかち 言(ゆ)おごちゃっ [津曲とっこ]
何(ない)もかも 鋏(はさん)で料理(じゅ)った 娘(こ)ん炊事(まかね) [藤後一碧]
担棒(さし)の先(さ)き 蜻蛉(ぼい)が休(よ)くちょい 野良(はい)帰(もど)い [中村雲海]
好き勝手 仕放題(しほで)じゃしたち 喪主が言(ゆ)っ [東 竜王]
肌もっが 良(ゆ)なっ手がまし 亭主(て)す抓(つま)ん [塚田黒柱]
単身赴任(たんしん)ぬ 毎日(めにっ)電話で 縛(しば)い妻(かか) [堂園三洋]
無農薬(むのうやっ) 周囲(ぐるい)の田から 目の敵(かたっ) [中囿和風]
職(しょっ)探(みし)け 学歴(がくれっ)なんだ 言(ゆ)ちゃおれじ [楠八重渓流]
烏(からし)ちゅ字 抜けた鳥(とい)じゃが 賢明(じく)なこっ [仮屋三唱]
アメリカん 牛(べぶ)は英語が 少(ち)すわかっ [塚田黒柱]

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